生成AI時代のデータ活用に関するホワイトペーパーを公開
~Text2SQL、セマンティックレイヤー、AIエージェントを用いたデータ活用・データマネジメント方法~
トピックス
2025年3月28日
株式会社NTTデータグループ
株式会社NTTデータグループ(以下、NTTデータグループ)は、生成AI技術を活用したデータ活用の最新トレンドと課題解決策をまとめたホワイトペーパー「生成AI時代のデータ活用」を2025年3月27日に公開しました。
ホワイトペーパーでは、企業が直面するデータ活用の課題に対して、生成AIを用いた解決方法やデータマネジメント方法を示しています。
NTTデータグループはデータ活用領域に生成AIを活用し、アジリティーの高いデータ分析と全社員がデータ分析できるようなデータの民主化を推進することで、データに基づく迅速な意思決定や新規ビジネス創出ができる社会を目指します。
ホワイトペーパーの概要
データ活用が一般的になった現在、データサイエンティストやアナリストだけでなく、組織内のあらゆるビジネスユーザーがデータにアクセスして分析する「データの民主化」を推進する企業が増えてきました。しかしながら、データの民主化は意思決定の質と量の向上といったメリットがある一方、急増するデータ分析者からの需要に対して、データ提供者がスピード感をもってデータ提供できない課題が生じています。またデータの民主化に伴い、今までデータ分析を行っていなかったビジネスユーザーが分析に携わるようになったため、分析スキル不足や不要な分析によるデータマート注1の乱立など、デメリットも発生しています。
これら課題を解決するため、本ホワイトペーパーではデータ提供者とデータ活用者の課題を解決するため、Text2SQL注2によるSQL自動生成、メタデータ整備方法、セマンティックレイヤー注3を使った解決方法を解説しています。
メタデータやセマンティックレイヤー、設計書を統合したRAG注4を構築し、AIの精度向上とAIエージェント導入による業務効率化についても触れています。さらに現場担当者自らが積極的にメタデータを整備するような、生成AIを使ったインセンティブ設計と能動的なデータマネジメント方法(Active Metadata Management注5)に関しても解説します。
ホワイトペーパーのダウンロード先
掲載URL:https://www.nttdata.com/jp/ja/-/media/nttdatajapan/files/services/data-and-intelligence/data-and-intelligence_wp-202503.pdf(PDF:3.0MB)
ホワイトペーパーの主な構成
CHAPTER.1 はじめに
多くの企業がデータ活用を行っていますが、活用を阻害する多くの課題が生じています。
NTTデータは、これらの課題に対して、生成AIによる解決方法を提案します。
CHAPTER.2 データ活用を減速させる課題
データ提供者、データ分析者、データ提供者・分析者共通の観点から、データ活用の課題をそれぞれ紹介します。データ提供のスピードやツールの習熟度の問題、指標値管理の労力といったデータ活用を阻害する要因を詳述します。
CHAPTER.3 データ基盤の開発迅速化に向けた取り組み
生成AIを活用したデータマート開発の効率化や、設計書から必要なデータを特定し、SQLコードを自動生成する方法について紹介します。具体的なツールやアプローチを例に挙げ、開発プロセスの改善方法を解説します。
CHAPTER.4 “対話型”という新しいデータ活用の形
LLMを用いたセマンティック検索や、生成AIを活用したチャット形式での対話型データ活用の方法を解説します。メタデータの整備とその重要性についても触れ、対話型分析環境の開発・導入の流れを説明します。
CHAPTER.5 データのサイロ化を防ぐ技術「セマンティックレイヤー」
セマンティックレイヤーの概要とその歴史、最新のトレンドについて説明します。さらに、データガバナンスとデータ活用のアジリティーを高める方法についても、くわしく記述しています。
CHAPTER.6 NTT DATAが考えるこれからの世界観
メタデータやセマンティックレイヤー、設計書を統合したRAGを構築し、生成AIの精度向上とAIエージェントによるデータ活用領域の業務効率化について解説しています。さらに現場担当者が自身の業務に生成AIを利用したくなるインセンティブ設計を設け、担当者が自ら生成AIが参照するメタデータを整備・収集するような、能動的なデータマネジメント方法(Active Metadata Management)に関して解説します。
今後について
NTTデータグループは、より効率的なデータマネジメントを実現するために、メタデータの統合基盤の実現とAIエージェントを包括したコンセプト「SmartAgent™」に基づき、データ活用のプロセス全体の加速・高度化を目指します。これにより、企業や社会のデータ活用のアジリティー向上やデータの一元化、業務プロセスの最適化に貢献します。
注釈
- 注1 データマート:特定のビジネス部門やプロジェクトにおいて、用途、目的に応じて整形されたテーブルまたはビュー
- 注2 Text2SQ:自然言語で書かれた質問や指示文をSQLクエリに自動変換する技術
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注3
セマンティックレイヤー:データとデータ分析者の間に位置し、データの意味やビジネスロジックを抽象化し、再利用可能にする中間層
LLM×Text2SQL×セマンティックレイヤーによる、生成AI時代のデータ活用最前線 - 注4 RAG:Retrieval Augmented Generationの略。自社に蓄積された情報を大規模言語モデル(LLM)に与える仕組み。
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注5
Active Metadata Management:従来のトップダウンの指示に基づく受動的な方法では無く、自分から主体的にメタデータを整備・収集を可能とする方法論
Gartner Research「クイック・アンサー:アクティブ・メタデータとは何か」
- 「SmartAgent」は日本国内における株式会社NTTデータグループの商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータグループ
技術革新統括本部
Apps&Data技術部
濱方、八木、山口、長塚
E-mail:dioffering-contact@kits.nttdata.co.jp