クレジットデータ伝送システムサービス「CDS®」企業間・企業内通信ミドルウェア「HULFT」に対応 〜DDIポケット株式会社がHULFTでのCDSサービス利用を開始〜
ニュースリリース/NTTデータ
2003年2月14日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータは、クレジットカード会社・加盟店向けに提供している、加盟店-クレジットカード会社間での売上データ・無効通知データの送受信のオンライン・データ伝送サービス「CDS®(シーディーエス)※1」において、企業間・企業内でのファイル転送を実現するミドルウェア「HULFT(ハルフト)※2」への対応を、平成15年2月12日より開始しました。これにより、現在HULFTを導入している企業・加盟店は、新たなファイル転送用ソフトを購入することなく、プラットフォームをHULFTで統一したままの状態でCDSを利用することが可能となるとともに、CDSのデータ伝送速度が従来の64Kbpsから最大1.5Mbpsとなり、大容量のクレジット決済データ処理にかかる作業負荷が緩和されます。
ファーストユーザはDDIポケット株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長 山下孟男)で、同日よりDDIポケットのサーバとCDSセンタをHULFTを利用して接続し、CDSサービスの利用を開始しました。NTTデータは、今回のHULFT対応により、現在HULFTを使用している加盟店のCDS利用を促進させ、平成15年度で100社の新規CDS接続を見込みます。
【CDSについて】
クレジットデータ伝送システムサービスCDS(Credit Data Transfer System)は、加盟店とクレジットカード会社をオンラインで接続し、クレジット取引の売上データや、取引に関わる無効通知データ、有効性チェックデータなどの大量のデータ送受信を行うファイル転送システムです。平成4年にサービスを開始し、現在クレジットカード会社・加盟店合計で百数十社が利用しています。(図1)
クレジットカード加盟店でクレジットカードによる取引が生じた際は、加盟店はクレジット決済データ(売上データ)を作成してクレジットカード会社に提出し、クレジットカード会社はそのデータに基づいて加盟店への支払いを行います。データの授受には主に磁気テープやフロッピーディスクが利用されており、加盟店ではクレジットカード会社ごとに売上データを編集しそれらの媒体に格納してそれぞれのクレジットカード会社に送付しています。CDSでは、加盟店が複数クレジットカード会社分の売上データを一括してCDSセンタにファイル転送すると、CDSセンタ側でそのデータをクレジットカード会社ごとに振り分け、それぞれのクレジットカード会社宛に送信します。これにより、加盟店における、売上データの編集や磁気テープの作成および発送などの作業の電子化・オンライン化を可能とします。
【HULFT対応によるメリット】
HULFTは、(株)セゾン情報システムズが提供する企業間・企業内通信ミドルウェアで、平成14年12月現在で2,700社に導入されています。導入企業における、会計や在庫管理などの各種システムをデータレベルで統合するだけでなく、異なるネットワークやシステムを連携するEAI(エンタープライズ・アプリケーション統合)にも対応しています。
CDSの利用対象となるクレジットカード決済を取り扱っている企業は、現在、小売業だけでなく、DDIポケットのような通信事業者や、インターネットプロバイダ、鉄道・運輸業者など多岐にわたっており、これらの業界でもHULFTは広く利用されています。
今回、CDSがHULFTに対応することによる、加盟店のメリットは以下のとおりです。
1. CDSを使用したデータ送信速度の向上
CDSはこれまで、加盟店-クレジットカード会社間のデータ送受信について、全銀協手順(ベーシック、TCP/IP)に準拠し、回線はINSネット64※3に対応していました。
今回のCDSのHULFT対応により、INSネット1500※3での対応が可能となります。これによりCDSの伝送速度は、従来の64Kbpsから最大1.5Mbpsまで対応可能となります。また、HULFTのデータ圧縮機能により、高密度で圧縮されたデータをそのままCDSに伝送することが可能になり、最大で約10倍の高速化(実測値:INSネット1500を使用した場合、90万件のデータ伝送では、データ圧縮前が約23分、HULFTによる圧縮後では約2分)が可能となります。
(伝送速度・圧縮効率とも、接続条件などにより異なる場合があります。)
2. CDSに対応するための初期コストの削減
HULFTを使用している加盟店は、新たにCDSに接続する際、従来のCDS標準である全銀協手順に対応するための接続ソフトウェアの購入などが不要となり、HULFTを利用して直接CDSに接続することが可能となります。これにより、HULFTを使用している加盟店がCDSサービスを利用する際の初期コストがほぼ0となります。また、新たにCDSに接続しても、プラットフォームは既存のHULFTのままなので、新たに特別なシステム管理手順は発生せず、管理コストが増加することもありません。
ファーストユーザであるDDIポケットは、同社内でHULFTを使用しており、今回のCDSのHULFT対応に伴い、CDSサービスの利用を決定しました。同社はPHS利用料金のクレジット決済サービスをユーザに提供しており、このサービスの売上データのクレジットカード会社とのやり取りを、これまでの磁気テープによる配送からCDSによるオンライン・データ伝送に切り替えました。
CDSサービス導入前は、クレジットカード決済されたPHSの利用料金データを、まず個々のクレジットカード会社ごとに分類し、さらに各クレジットカード会社ごとに磁気テープに保存し、それぞれのクレジットカード会社に配送していましたが、CDSサービスを利用することにより、各クレジットカード会社への売上データを自動的に分類し、オンラインで一括して各クレジットカード会社にファイル転送することが可能になるため、売上データの編集や磁気テープの作成および発送などのクレジットカード決済にかかる作業の負荷が軽減されます。
【今後の展開】
NTTデータは、CDSに加え、カード決済総合ネットワーク「CAFIS」や、ICクレジット・デビットサービスなど多様な決済手段に対応するネットワーク「INFOX-NET」とともに、トータルな決済サービスを提供していきます。また、CDSについては、今回のHULFT対応により、平成15年度中に100社程度の新規利用を目指します。
*CDS®・CAFIS®・INFOX-NET®は株式会社NTTデータの登録商標です。
*HULFTは株式会社セゾン情報システムズの登録商標です。
*その他文中に記載されている商品・サービス名はそれぞれ各社の登録商標または商標です。
【図1】
ファーストユーザはDDIポケット株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長 山下孟男)で、同日よりDDIポケットのサーバとCDSセンタをHULFTを利用して接続し、CDSサービスの利用を開始しました。NTTデータは、今回のHULFT対応により、現在HULFTを使用している加盟店のCDS利用を促進させ、平成15年度で100社の新規CDS接続を見込みます。
【CDSについて】
クレジットデータ伝送システムサービスCDS(Credit Data Transfer System)は、加盟店とクレジットカード会社をオンラインで接続し、クレジット取引の売上データや、取引に関わる無効通知データ、有効性チェックデータなどの大量のデータ送受信を行うファイル転送システムです。平成4年にサービスを開始し、現在クレジットカード会社・加盟店合計で百数十社が利用しています。(図1)
クレジットカード加盟店でクレジットカードによる取引が生じた際は、加盟店はクレジット決済データ(売上データ)を作成してクレジットカード会社に提出し、クレジットカード会社はそのデータに基づいて加盟店への支払いを行います。データの授受には主に磁気テープやフロッピーディスクが利用されており、加盟店ではクレジットカード会社ごとに売上データを編集しそれらの媒体に格納してそれぞれのクレジットカード会社に送付しています。CDSでは、加盟店が複数クレジットカード会社分の売上データを一括してCDSセンタにファイル転送すると、CDSセンタ側でそのデータをクレジットカード会社ごとに振り分け、それぞれのクレジットカード会社宛に送信します。これにより、加盟店における、売上データの編集や磁気テープの作成および発送などの作業の電子化・オンライン化を可能とします。
【HULFT対応によるメリット】
HULFTは、(株)セゾン情報システムズが提供する企業間・企業内通信ミドルウェアで、平成14年12月現在で2,700社に導入されています。導入企業における、会計や在庫管理などの各種システムをデータレベルで統合するだけでなく、異なるネットワークやシステムを連携するEAI(エンタープライズ・アプリケーション統合)にも対応しています。
CDSの利用対象となるクレジットカード決済を取り扱っている企業は、現在、小売業だけでなく、DDIポケットのような通信事業者や、インターネットプロバイダ、鉄道・運輸業者など多岐にわたっており、これらの業界でもHULFTは広く利用されています。
今回、CDSがHULFTに対応することによる、加盟店のメリットは以下のとおりです。
1. CDSを使用したデータ送信速度の向上
CDSはこれまで、加盟店-クレジットカード会社間のデータ送受信について、全銀協手順(ベーシック、TCP/IP)に準拠し、回線はINSネット64※3に対応していました。
今回のCDSのHULFT対応により、INSネット1500※3での対応が可能となります。これによりCDSの伝送速度は、従来の64Kbpsから最大1.5Mbpsまで対応可能となります。また、HULFTのデータ圧縮機能により、高密度で圧縮されたデータをそのままCDSに伝送することが可能になり、最大で約10倍の高速化(実測値:INSネット1500を使用した場合、90万件のデータ伝送では、データ圧縮前が約23分、HULFTによる圧縮後では約2分)が可能となります。
(伝送速度・圧縮効率とも、接続条件などにより異なる場合があります。)
2. CDSに対応するための初期コストの削減
HULFTを使用している加盟店は、新たにCDSに接続する際、従来のCDS標準である全銀協手順に対応するための接続ソフトウェアの購入などが不要となり、HULFTを利用して直接CDSに接続することが可能となります。これにより、HULFTを使用している加盟店がCDSサービスを利用する際の初期コストがほぼ0となります。また、新たにCDSに接続しても、プラットフォームは既存のHULFTのままなので、新たに特別なシステム管理手順は発生せず、管理コストが増加することもありません。
ファーストユーザであるDDIポケットは、同社内でHULFTを使用しており、今回のCDSのHULFT対応に伴い、CDSサービスの利用を決定しました。同社はPHS利用料金のクレジット決済サービスをユーザに提供しており、このサービスの売上データのクレジットカード会社とのやり取りを、これまでの磁気テープによる配送からCDSによるオンライン・データ伝送に切り替えました。
CDSサービス導入前は、クレジットカード決済されたPHSの利用料金データを、まず個々のクレジットカード会社ごとに分類し、さらに各クレジットカード会社ごとに磁気テープに保存し、それぞれのクレジットカード会社に配送していましたが、CDSサービスを利用することにより、各クレジットカード会社への売上データを自動的に分類し、オンラインで一括して各クレジットカード会社にファイル転送することが可能になるため、売上データの編集や磁気テープの作成および発送などのクレジットカード決済にかかる作業の負荷が軽減されます。
【今後の展開】
NTTデータは、CDSに加え、カード決済総合ネットワーク「CAFIS」や、ICクレジット・デビットサービスなど多様な決済手段に対応するネットワーク「INFOX-NET」とともに、トータルな決済サービスを提供していきます。また、CDSについては、今回のHULFT対応により、平成15年度中に100社程度の新規利用を目指します。
※1 | CDS … Credit
Data Transfer Systemの略。売上データや無効通知データ、有効性チェックデータの伝送・通知など、加盟店・クレジットカード会社間の大量のデータのやり取りを迅速に行うシステム。主なサービスは以下のとおり。
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※2 | HULFT … (株)セゾン情報システムズが提供する、企業間・企業内の業務に組み込みデータ連携を自動化するミドルウェア。TCP/IPを使用しており、OSやネットワークに依存しない柔軟な構成が可能。最新バージョンは、HULFT5(平成15年2月現在)。 http://www.hulft.com/ |
※3 | INSネット(64・1500) … NTT東日本・西日本が提供する総合ディジタル通信網(ISDN:Integrated Services Digital Network)サービス。INSは、Information Network Systemの略。INSネット64はメタルケーブル、基本インタフェースは2B+D、つまり64kbpsBチャンネル2本と16kbpsDチャンネル1本で構成される。INSネット1500は光ファイバーを使用し、基本インタフェースは23B+D。 |
*CDS®・CAFIS®・INFOX-NET®は株式会社NTTデータの登録商標です。
*HULFTは株式会社セゾン情報システムズの登録商標です。
*その他文中に記載されている商品・サービス名はそれぞれ各社の登録商標または商標です。
【図1】