シミックとNTTデータ、臨床試験における被験者募集およびDTCマーケティング事業を行う新会社「PCN株式会社」設立で合意
ニュースリリース/NTTデータ
2003年5月22日
シミック株式会社
株式会社NTTデータ
シミック(株)(代表取締役:中村和男、本社:東京都品川区、以下シミック)と(株)NTTデータ(代表取締役社長:青木利晴、本社:東京都江東区、以下NTTデータ)は、平成15年5月20日、製薬事業での臨床試験(治験※1) における被験者募集およびDTC※2 (Direct To Consumer:消費者に対する直接的プロモーション活動)マーケティング事業を行う合弁会社「PCN株式会社」を設立することで基本合意しました。新会社であるPCN(株)は、資本金5,000万円で、シミックが55%、NTTデータが45%を出資し、本年6月2日に設立、同日より営業開始予定です。シミックおよびNTTデータは、新会社のビジネスの市場規模を平成18年度で20〜30億円規模と考えており、同市場で10〜20%のシェア獲得を目指します。
【新会社設立の背景】
ここ数年、高齢者社会やライフスタイルの変化に伴い、有病者や実際に病院で治療を受けている患者(受療者)の数は増加傾向にあり、このような人々の間ではインターネットやメディアを通じて発信される様々な医療情報への関心が高まってきています。また、医療技術の進歩も目覚しく、遺伝子治療やオーダーメイド医療に代表される受療者中心の医療サービスも現実味を帯びてきています。その結果として、受療者が必要に応じて製薬企業や医療機関などの医療提供者を選択・利用するという受療機会の変化が予測されている中、医療提供者側では人口減少が診療報酬減少に影響し、医療提供者間の競争の激化が予想され、受療者への情報の発信という新たな医療ビジネスニーズが見込まれています。
このような医療変革期の中で、シミックはCRO※3(医薬品開発受託機関:Contract Research Organization)として医薬品開発業務において培ったノウハウをもとにEBM(科学的根拠に基づいた医療:Evidence-Based Medicine)の確立に貢献することを目指しており、マーケティングプロモーションおよびコンサルテーション業務を通じて、受療者のニーズと、医療提供者の戦略的なプロモーション活動に関するニーズを融合するビジネスモデルの構築を検討していました。またNTTデータは、インターネット上での健康ポータルサイト「healthクリック※4」を通じて、健康な人や受療者に対して健康に関する情報を提供していますが、事業運営を続ける中で、健康や医療に関するより付加価値の高い情報の提供が可能なビジネスモデルの構築を模索してきました。
両社は、ともに医療提供者に対するビジネス機会増大を見込み、医薬品開発業務におけるノウハウを保持するシミックと、システム構築・提案力に優れ、健康情報サイトを運営し受療者の要望を得やすい環境を持つNTTデータの両社の強みを活かし、医療提供者や受療者への情報提供を行う新会社の設立を行うこととなりました。
【新会社の主な事業内容】
1.ヘルスケア・コミュニティコミュニケーション事業
NTTデータが運営する「healthクリック」での、健康関心度が高いヘルスケアコミュニティを通じ、シミックが提供する治療や薬、疾病に関する信頼度の高い情報提供を行うとともに、ヘルスケアコミュニティが抱える悩みや疾病に関する有益な情報を交換できるインターネット上での会員制(無料)ポータルサイトを提供します。具体的には、疾病ごとに区分されたコミュニティに対してそれぞれの会員のニーズに則したホームページによる情報提供やメールマガジンの発行などを行うことなどにより、医療提供者と会員をつなぐ接点としての機能を果たします。
2.マーケティング・コンサルテーション事業
各疾患に対する治療状況や潜在意識調査、また疾患啓発広告の効果測定など様々な医療マーケティングを行います。また得られたマーケティングデータと長年培った両出資社のノウハウを融合し、医療機関や製薬企業などの医療提供者に対し有効で最適なパブリック・リレーション活動戦略の提案、コンサルテーションを行います。
3.コンタクトセンタ事業
マーケティング・コンサルテーション事業で得られた戦略をもとに、インターネット、新聞、折込広告など幅広い有効なメディアを選択し、医療機関や製薬企業などの医療提供者の要望に最適な形で治験の被験者募集広告や疾病啓発広告を行います。新会社では、広告やコールセンタをコンタクト媒体と捕らえ、医療に関心がある受療者と医療機関や製薬企業をつなぐチャネルとして活用していきます。
これら3つの事業を統合的に活用することにより、医療提供者にとって精度が高くスピーディーな被験者募集やDTC広告が可能となり、データに裏付けられた戦略立案、事業推進に結びつけることが可能となります。
【今後の展開】
新会社であるPCNは、医療変革期における医療情報流通の活性化を通して、1.受療者に対して信頼できる情報提供と最適な受療(機会)を得るためのコーディネート、2.医療提供者に対して最適で効率的な医療マーケティングとコンサルテーション、3.受療者と医療提供者の橋渡し、といった事業方針にのっとり、受療者、医療提供者の両者に貢献できるビジネスモデルの構築・サービスの展開を行います。シミックおよびNTTデータは、治験被験者募集およびDTCマーケティング事業について、平成18年度で20〜30億円規模の市場になると考えており、PCNの同市場で10〜20%のシェア獲得を目指します。また平成15年度においては、受療者と医療提供者の接点であるコミュニティの構築に注力していき、コミュニティ会員数で25万人の獲得を目指します。
【新会社の概要】
*healthクリック®は、株式会社NTTデータの登録商標です。
【新会社設立の背景】
ここ数年、高齢者社会やライフスタイルの変化に伴い、有病者や実際に病院で治療を受けている患者(受療者)の数は増加傾向にあり、このような人々の間ではインターネットやメディアを通じて発信される様々な医療情報への関心が高まってきています。また、医療技術の進歩も目覚しく、遺伝子治療やオーダーメイド医療に代表される受療者中心の医療サービスも現実味を帯びてきています。その結果として、受療者が必要に応じて製薬企業や医療機関などの医療提供者を選択・利用するという受療機会の変化が予測されている中、医療提供者側では人口減少が診療報酬減少に影響し、医療提供者間の競争の激化が予想され、受療者への情報の発信という新たな医療ビジネスニーズが見込まれています。
このような医療変革期の中で、シミックはCRO※3(医薬品開発受託機関:Contract Research Organization)として医薬品開発業務において培ったノウハウをもとにEBM(科学的根拠に基づいた医療:Evidence-Based Medicine)の確立に貢献することを目指しており、マーケティングプロモーションおよびコンサルテーション業務を通じて、受療者のニーズと、医療提供者の戦略的なプロモーション活動に関するニーズを融合するビジネスモデルの構築を検討していました。またNTTデータは、インターネット上での健康ポータルサイト「healthクリック※4」を通じて、健康な人や受療者に対して健康に関する情報を提供していますが、事業運営を続ける中で、健康や医療に関するより付加価値の高い情報の提供が可能なビジネスモデルの構築を模索してきました。
両社は、ともに医療提供者に対するビジネス機会増大を見込み、医薬品開発業務におけるノウハウを保持するシミックと、システム構築・提案力に優れ、健康情報サイトを運営し受療者の要望を得やすい環境を持つNTTデータの両社の強みを活かし、医療提供者や受療者への情報提供を行う新会社の設立を行うこととなりました。
【新会社の主な事業内容】
1.ヘルスケア・コミュニティコミュニケーション事業
NTTデータが運営する「healthクリック」での、健康関心度が高いヘルスケアコミュニティを通じ、シミックが提供する治療や薬、疾病に関する信頼度の高い情報提供を行うとともに、ヘルスケアコミュニティが抱える悩みや疾病に関する有益な情報を交換できるインターネット上での会員制(無料)ポータルサイトを提供します。具体的には、疾病ごとに区分されたコミュニティに対してそれぞれの会員のニーズに則したホームページによる情報提供やメールマガジンの発行などを行うことなどにより、医療提供者と会員をつなぐ接点としての機能を果たします。
2.マーケティング・コンサルテーション事業
各疾患に対する治療状況や潜在意識調査、また疾患啓発広告の効果測定など様々な医療マーケティングを行います。また得られたマーケティングデータと長年培った両出資社のノウハウを融合し、医療機関や製薬企業などの医療提供者に対し有効で最適なパブリック・リレーション活動戦略の提案、コンサルテーションを行います。
3.コンタクトセンタ事業
マーケティング・コンサルテーション事業で得られた戦略をもとに、インターネット、新聞、折込広告など幅広い有効なメディアを選択し、医療機関や製薬企業などの医療提供者の要望に最適な形で治験の被験者募集広告や疾病啓発広告を行います。新会社では、広告やコールセンタをコンタクト媒体と捕らえ、医療に関心がある受療者と医療機関や製薬企業をつなぐチャネルとして活用していきます。
これら3つの事業を統合的に活用することにより、医療提供者にとって精度が高くスピーディーな被験者募集やDTC広告が可能となり、データに裏付けられた戦略立案、事業推進に結びつけることが可能となります。
【今後の展開】
新会社であるPCNは、医療変革期における医療情報流通の活性化を通して、1.受療者に対して信頼できる情報提供と最適な受療(機会)を得るためのコーディネート、2.医療提供者に対して最適で効率的な医療マーケティングとコンサルテーション、3.受療者と医療提供者の橋渡し、といった事業方針にのっとり、受療者、医療提供者の両者に貢献できるビジネスモデルの構築・サービスの展開を行います。シミックおよびNTTデータは、治験被験者募集およびDTCマーケティング事業について、平成18年度で20〜30億円規模の市場になると考えており、PCNの同市場で10〜20%のシェア獲得を目指します。また平成15年度においては、受療者と医療提供者の接点であるコミュニティの構築に注力していき、コミュニティ会員数で25万人の獲得を目指します。
【新会社の概要】
会社名 | :PCN株式会社 |
設立年月日 | :平成15年6月2日 (予定) |
本社所在地 | :東京都品川区西五反田二丁目8番1号五反田ファーストビル |
代表取締役社長 | :長江 敏男 (ながえ としお) |
資本金 | :50百万円 |
株主構成 | :シミック株式会社:55% 株式会社NTTデータ:45% |
従業員数 | :7名 (設立当初) |
役員構成 | :シミック株式会社:代表取締役社長を含む取締役3名、監査役1名を派遣 株式会社NTTデータ:取締役2名を派遣 |
主な事業の内容 | :ヘルスケア・コミュニティコミュニケーション事業 マーケティング・コンサルテーション事業 コンタクトセンタ事業など |
※1 | 臨床試験(治験) … 医薬品の開発過程において、人に対して薬の効果や安全性を調べるために行う試験。 |
※2 | DTC … Direct to Consumerの略。製薬企業などが一般消費者に向けてテレビや新聞などの媒体を通して、直接実施する医療用医薬品関連の啓発活動。これに対し、通常薬局などで販売されている非処方箋薬(OTC薬…Over The Counter)の広告はOTC薬広告と呼ばれる。平成13年度の日本におけるDTCおよびOTC薬の広告費は約1500〜1800億円と言われている。(シミック、NTTデータ調べ) |
※3 | CRO … Contract Research Organizationの略。医薬品開発受託機関と訳されている。シミックでは、製薬企業が行う臨床試験に関る業務の一部、またはほとんど全てを受託している。具体的には、臨床試験実施計画書および症例報告書の作成支援、症例登録・試験進捗管理、データマネージメント・統計解析、モニタリング、総括報告書作成、薬事申請代行など。 |
※4 | healthクリック … NTTデータが平成11年に開設した、生活習慣病予防を主とした健康にまつわる情報を無料で提供する、日本最大級の健康ポータルサイト。(210万PV/月、メールマガジン会員数5.5万人) http://www.health.ne.jp/ |