東京ガスの次期企業ネットワーク上で、IP電話の運用を開始
ニュースリリース/NTTデータ
2003年7月 7日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータは、東京ガス(株)(本社:東京都港区、代表取締役社長:市野紀生 以下、東京ガス)向けに構築している次期ネットワークにおいて、PBX※1を大幅に削減したIP電話ネットワークを採用していますが、平成15年6月30日に、東京ガスの都内事業所において、IP電話機約200台を用いたサービスを開始しました。
NTTデータでは、今回の導入を皮切りに、東京ガスの大規模拠点を中心に順次IP電話への切り替えを進め、平成16年6月までに全事業所(事業所数約80ヶ所、IP電話機約2万台)のIP電話ネットワーク移行を完了する予定です。
【背景】
NTTデータでは、企業の大規模ネットワーク構築の実績とノウハウをもとに、平成14年5月以来、大手企業での使用に耐える高品質・高信頼性かつ安価なIP電話ネットワークの実現を目指した検討を開始しており、同年11月より東京ガスの次期ネットワーク構築において、イントラネットと電話網を統合したネットワークサービスとして設計・構築を進めていました。
【本サービスの特徴】
本サービスは、NTTデータがIPセントレックス※2サービス、広域イーサネットサービス、LAN、IP電話機などをすべて統括して設計・構築・運用を行います(別図参照)。本サービスの特徴は、以下のとおりです。
・PBXの機能をIPセントレックスサービスで提供
設備コストの高いPBXで行っていた代表着信機能や転送機能をIPセントレックスサービスで実現しています。IPセントレックスは、通信センタに設置し、複数の企業で共同利用するIP電話サービス用のサーバで、PBXを自社で所有することによるコストを大幅に削減します。
法人向けIP電話の導入については、IP-PBX(電話回線をIP網に載せることを可能にしたPBX)による事例はありますが、IPセントレックスサービスの利用による大規模なIP電話の導入例は本サービスが国内初です(平成15年6月30日現在)。
・安価なIP電話機の使用
これまで企業などがIP電話を導入する際に、大きな障害となっていたのが、IP電話用の電話機にかかるコストです。NTTデータは、オープンなインターフェースを使用し、かつ安価なIP電話機※3を電話機メーカと共同で開発することにより、電話機に必要なコストをこれまでの数分の1から10分の1に削減することを可能にしました。
・オープンなIP電話ネットワークの採用
IP電話のプロトコル(通信方式)には、SIP※4を採用しました。これまでのIP電話ネットワークは、IP電話を管理するサーバとIP電話機がセットであるものが多く、クローズなものでした。SIPは、インターネット上での電話における標準インターフェースとして使用されはじめているプロトコルであり、SIPを採用することにより、ネットワーク機器やIP電話機などについて幅広い選択が可能になります。
その他、WAN接続には広域イーサネットを使用するなど、音声品質を保つために必要な回線の維持と、コストパフォーマンスの両立を図っています。
【今後の展開】
今回の東京ガスへのIP電話導入では、音声品質について従来と比べて遜色ないといった評価を得ています。NTTデータでは今後、東京ガスの大規模拠点を中心にIP電話への切り替えを進め、平成15年9月までに約2,000台、平成16年6月までに全事業所(事業所数約80ヶ所、IP電話機約2万台)を順次IP電話ネットワークに移行していく予定です。
NTTデータでは、これまでのVoIPやイントラネットの構築経験・ノウハウを活かし、今後IP電話を含めた企業ネットワークの構築を進めていき、企業ネットワーク構築(ネットワーク・インテグレーション)として平成15年度で数社からの受注と、数十億円の受注を目指します。
別図:IP電話ネットワークサービスイメージ図
NTTデータでは、今回の導入を皮切りに、東京ガスの大規模拠点を中心に順次IP電話への切り替えを進め、平成16年6月までに全事業所(事業所数約80ヶ所、IP電話機約2万台)のIP電話ネットワーク移行を完了する予定です。
【背景】
NTTデータでは、企業の大規模ネットワーク構築の実績とノウハウをもとに、平成14年5月以来、大手企業での使用に耐える高品質・高信頼性かつ安価なIP電話ネットワークの実現を目指した検討を開始しており、同年11月より東京ガスの次期ネットワーク構築において、イントラネットと電話網を統合したネットワークサービスとして設計・構築を進めていました。
【本サービスの特徴】
本サービスは、NTTデータがIPセントレックス※2サービス、広域イーサネットサービス、LAN、IP電話機などをすべて統括して設計・構築・運用を行います(別図参照)。本サービスの特徴は、以下のとおりです。
・PBXの機能をIPセントレックスサービスで提供
設備コストの高いPBXで行っていた代表着信機能や転送機能をIPセントレックスサービスで実現しています。IPセントレックスは、通信センタに設置し、複数の企業で共同利用するIP電話サービス用のサーバで、PBXを自社で所有することによるコストを大幅に削減します。
法人向けIP電話の導入については、IP-PBX(電話回線をIP網に載せることを可能にしたPBX)による事例はありますが、IPセントレックスサービスの利用による大規模なIP電話の導入例は本サービスが国内初です(平成15年6月30日現在)。
・安価なIP電話機の使用
これまで企業などがIP電話を導入する際に、大きな障害となっていたのが、IP電話用の電話機にかかるコストです。NTTデータは、オープンなインターフェースを使用し、かつ安価なIP電話機※3を電話機メーカと共同で開発することにより、電話機に必要なコストをこれまでの数分の1から10分の1に削減することを可能にしました。
・オープンなIP電話ネットワークの採用
IP電話のプロトコル(通信方式)には、SIP※4を採用しました。これまでのIP電話ネットワークは、IP電話を管理するサーバとIP電話機がセットであるものが多く、クローズなものでした。SIPは、インターネット上での電話における標準インターフェースとして使用されはじめているプロトコルであり、SIPを採用することにより、ネットワーク機器やIP電話機などについて幅広い選択が可能になります。
その他、WAN接続には広域イーサネットを使用するなど、音声品質を保つために必要な回線の維持と、コストパフォーマンスの両立を図っています。
【今後の展開】
今回の東京ガスへのIP電話導入では、音声品質について従来と比べて遜色ないといった評価を得ています。NTTデータでは今後、東京ガスの大規模拠点を中心にIP電話への切り替えを進め、平成15年9月までに約2,000台、平成16年6月までに全事業所(事業所数約80ヶ所、IP電話機約2万台)を順次IP電話ネットワークに移行していく予定です。
NTTデータでは、これまでのVoIPやイントラネットの構築経験・ノウハウを活かし、今後IP電話を含めた企業ネットワークの構築を進めていき、企業ネットワーク構築(ネットワーク・インテグレーション)として平成15年度で数社からの受注と、数十億円の受注を目指します。
※1 | PBX … Private Branch eXchangeの略。構内交換機のことで、加入電話回線の数に対し必要な電話機の数が多い場合、電話線と内線電話機の間に設置して通話や接続を管理する装置で、代表電話着信や転送機能、内線通話機能などの各種機能を持っている。比較的規模の大きな企業などでは、各事業所ごとに設置されている。 |
※2 | IPセントレックス … PBXの機能をVoIPでソフトウェア的に実現するシステム。通常、UNIXサーバ数台で構成され、複数の企業で共同利用するシェアードサービスとして複数の事業者より提供されている。コンシューマー向けのIP電話サービスが単純な発着信サービスであるのに対し、IPセントレックスはPBXが持っている代表着信、転送、保留、発信規制など企業で必要な数10種類のサービス機能を提供する。 |
※3 | IP-PBXを使用する場合、使用するIP-PBX専用のIP電話機を使用しなければならないケースがほとんどで、これらの電話機は1台あたり数万〜10数万円の費用がかかる。本サービスでは、電話機メーカに依頼して開発したSIP(※4)を使用する電話機(1台1万数千円)を使用する。 |
※4 | SIP … Session Initiation Protocolの略。IPネットワーク上で音声・画像などのマルチメディアセッションを確立・変更・終了するためのプロトコルで、OSI基本参照モデルではHTTPなどと同様にアプリケーション層で機能する。IMT-2000の標準規格案を作成する3GPPが、モバイル端末でテレビ会議を行う際のシグナリング・プロトコルとして採用を決定、またMicrosoft社のWindows製品のインスタント・メッセージ機能に使用されている。 |
別図:IP電話ネットワークサービスイメージ図