PDA端末を利用し、訪日外国人旅客をユビキタスにサポート!e-ナビ実証実験への参加について

ニュースリリース/NTTデータ

2003年10月24日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータは、国土交通省および新東京国際空港公団が共同で推進する、国際空港の高度IT化を先導する構想「e-エアポート構想*1」の一環として実施される、携帯情報端末(PDA端末)を利用した、「訪日外国人旅客の移動支援に関する実証実験(e-ナビ実証実験)」に参加することになりました。
 e-ナビ実験は、「訪日外国人旅客の移動支援」の実現に向けて、国土交通省が推進するビジット・ジャパン・キャンペーン*2を背景に、成田空港をフィールドとした調査を実施するものであり、NTTデータは本実証実験に対し、日本航空(株)、全日本空輸(株)および関係機関6社とともに協力をおこなう予定です。
 
1. e-ナビの目指す姿(将来像)
旅客が所持している携帯情報端末等に、「空港施設・テナント情報」「空港内外の位置情報」「国内の観光情報」等を総合的に提供することで、旅客の行動支援、活動支援を実現すると同時に、音声認識機能を持った外国語通訳ソフトを搭載し、異言語間のコミュニケーション支援を行う「旅客の総合サポートツール」となることを目指しています。

2. 実証実験の概要
  • 目的
     訪日外国人旅客が円滑にわが国の魅力を堪能できる環境を整備するために、外国人向けの各種情報サービスを搭載したPDA端末を提供することにより、空港内および空港周辺での活動支援、日本滞在中の言語コミュニケーション課題の解消を図ること等を目的としています。


  • 実施期間(予定)
    平成16年1月上旬〜平成16年3月下旬


  • モニタ対象者:
    実験協力航空会社の新東京国際空港-北米間の路線を利用し、英語を母国語とする外国人旅客
    ※11月中旬以降、実験協力航空会社および新東京国際空港公団のHPで参加申込みを受付ける予定です。


  • 実験内容
    成田空港第2旅客ターミナルビルにおいて、実験モニタにPDAを貸し出し、e-ナビサービスの受容面での検証とPDAの貸出・回収などの運用面での検証等を行います。具体的には、JALおよびANAの北米路線を利用する外国人旅客に対し、各航空会社のHPやeメールを通じてモニタ募集を行い、参加希望するモニタは、成田空港のHP上でモニタ登録を行い、成田空港到着時にPDA端末を受け取ります。実験モニタは、日本滞在中にPDA端末を通じて提供される情報サービスを利用し、日本を出国する際に成田空港でPDA端末を返却します。返却の際には、実験に関するアンケートに協力してもらい、その内容を元に実験の評価分析をおこないます。
    なお、実験用PDA端末は約50台を用意しています。
    (実験の流れおよび利用イメージについては、別紙1および別紙2をご参照ください。)

    (実験モニタへの提供サービス ※提供言語は英語のみ)
    実験へ参加するモニタには、主に以下のサービスを提供します。
    1. 成田空港施設案内・空港周辺案内・交通案内サービス
      成田空港HPで、空港施設案内や空港周辺情報、交通情報等を提供

    2. 通訳サービス
      日本語-英語/英語-日本語の音声通訳機能により、旅行会話をサポート

    3. PDA電話サービス
      PHS回線により、国内通話の利用が可能

    4. PUSHメール配信サービス
      実験主体からの各種お知らせメールを配信

    5. その他情報
      外国人向けの日本の生活・社会情報等を紹介

  • 実験関係機関とその役割 
    モニタへのサービスは下記関係機関より提供されます。
    ・日本電気株式会社
     -通訳サービスの提供等
    ・株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
     -PDA電話、PUSHメール配信サービスの提供等
    ・株式会社ジェイティービー
     -外国人向け情報「日本の生活・社会情報」の提供等
 また、ホームページ制作等は空港情報通信株式会社、PDA端末の貸出及び回収については財団法人国際観光サービスセンター、その他、ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部事務局の協力を得ています。

 NTTデータではこれまで、国土交通省から委託を受けて、空港機能の向上に関するモデル実験の調査などを実施し、「e-エアポート」構想を推進する取組みをおこなってきました。今回、国土交通省および新東京国際空港公団により実施されるe-ナビ実証実験において、NTTデータはこれまでの活動によって得られた成果およびノウハウを元に、実験の評価分析をおこなう予定です。


※1:e-エアポート構想(概要はこちら:http://www.e-airport.jp/ja/f_kousou/index.html)
e-エアポート構想は、IT国家の早期実現のために掲げられたe-Japan戦略の具体的施策の一つであり、新東京国際空港においてITを活用した世界最先端の空港を目指す官民一体プロジェクトです。e-エアポート構想は、下記5つのプロジェクトから構成されています。
(1)e-インフォメーション: フライト情報と連動した空港アクセスの総合公共交通情報を提供する。
(2)e-チェックイン: 航空旅客の各種手続の自動化等により旅客手続の簡素化、迅速化を実現し、バイ  
オメトリクス技術を利用した本人認証により、安全性向上を実現する。
(3)エアポートネット:空港内におけるブロードバンドネットワークを整備する
(4)e-ナビ:外国語に対応した空港内施設情報の案内等を行う。
(5) e-TAG:旅客預託手荷物にe-TAG(RFIDチップ内蔵)を取り付け、手荷物の状況把握等を行う。また、宅配サービスとの連携により自宅から渡航先空港までの手ぶら旅行を実現する。
※2:ビジット・ジャパン・キャンペーン
(概要はこちらhttp://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kanko/vjctop.htm)
 国土交通省が推進し、訪日外国人旅行者の増大を目指して、国を挙げて取り組むキャンペーンです。従来の外国人旅行者訪日促進施策を見直し、戦略的かつ効果的な訪日促進キャンペーンである「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を実施することにより、諸外国と比して不十分かつ見劣りがする外客誘致活動を量、質の両面で飛躍的に強化し、外国人旅行者の訪日を強力に促進するものです。



別紙1:e-ナビ実証実験の流れ
別紙2:e-ナビ実験モニタ利用イメージ


【関連URL】
国土交通省プレス発表
URL:http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha03/01/011024_2_.html
本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報室 龍
TEL:03-5546-8051