緊急時指揮支援ツール「NoKeosTM」について 〜大規模災害などへの危機管理(インシデントマネジメント)を支援〜
ニュースリリース/NTTデータ
2004年1月16日
株式会社NTTデータ
平成7年1月17日に起きた阪神・淡路大震災のような大規模災害は、企業や組織の安全性だけではなく、その存続自体までも脅かす存在です。企業や組織にとって、大規模災害などの緊急事態発生後の適切かつ迅速な対応は、二次被害の防止や速やかな復旧など、緊急事態による間接被害を最小化するために重要です。
特に企業においては現場で発生している状況を的確かつ迅速に経営者に伝達し、経営者は極めて緊迫した状況下において現場の情報から様々な経営判断を実施し、被害の拡大防止に向け組織全体を有機的に動かしていくことが必要です。また、実施した対策を社会生活の混乱の抑止や企業の信用失墜を防止するために、社会に向け情報発信していくことも必要です。
これらの対応の前提として、緊急事態が発生している現場では、事前に実際の事態を想定して作成した緊急時対応マニュアルなどに基づいて迅速に対処していく必要がありますが、実現には以下のような課題があります。
NTTデータは、ITを使いこのような仕組みの実現を支援するソリューションとして、緊急時指揮支援ツール「NoKeosTM」システム(以下、ノケオス)の販売を行っています。ノケオスは、想定される緊急事態(インシデント)に則した判断基準や対応などをシナリオ化し、効率的にデータベースに蓄積する機能、状況の変化に応じて対話型の入力方式により最適なシナリオを選択する機能、迅速な意思決定を行うためにシナリオに基づいた指示内容をわかりやすく表示する機能のほか、意思決定の結果を適切なタイミングで適切な人に情報を伝達できる機能など、実際の緊急時や訓練時に必要な仕組みを一括して提供します。
ノケオスは、ベルギーのFire Protection Consultants Interactive N.V.(以下、FPC Iv社)が平成14年に開発した緊急時指揮支援ツールで、空港・駅、石油化学プラント、ビル、ホテルなどをターゲットとして、ヨーロッパを中心に5カ国、7社・組織への導入実績があります。
【特徴・機能】
ノケオスは、インシデントを想定したシナリオやインシデントに関連する情報などの各種データを格納するサーバと、対話型ユーザインターフェースを通してシナリオに基づいた指示などの表示や収集した情報の入力を行うための複数台のPC、およびサーバとPCを接続する専用アプリケーションから構成されます。サーバおよび各PC間はイントラネットやインターネットなどで結ばれます。
最大の特徴は、事前に想定されるインシデントと、そのインシデントに必要とされる判断基準などをシナリオとして設定しておくことにより、インシデント発生時においてはサーバ上でシナリオを動かし、シナリオに基づいて表示される指示を元にその状況に則した経営判断・対応を迅速に行うサポート機能を有することです。さらに、訓練(災害対策訓練や避難訓練など)の際に刻々と推移する事態を作り出し、ノケオスを利用して状況に則した判断を求めるような実践的な訓練を行うことができます。また、訓練結果などを踏まえてシナリオを継続的にブラッシュアップさせることにより、おのずと各企業や組織の実情に合致したインシデント・マネジメント・システムを構築することが可能となります。またノケオスは、地震・風水害などの大規模災害のほか、火災・テロ・システムトラブル・集団食中毒など、企業や組織を取り巻くあらゆるインシデントで有効に活用できます。
ノケオスの主な機能は以下のとおりです。あらゆる緊急事態に対して発生前から発生後にいたるまで、これらの機能を活かしながら企業のインシデントマネジメントをサポートします。
【主な導入事例】
【今後の取り組み】
NTTデータでは、平成14年よりFPC Iv社を含むFPCグループと提携し、日本における販売の準備・活動を展開してきましたが、このたび平成16年1月よりノケオスの新バージョンがリリースされることに伴い、日本における総代理店としてFPCグループとさらなる協力を行い、今後3年間で約10億円の売上を目指しています。
また、子会社の日本リスクマネジメント(株)と協力し、各インシデントに対するシナリオ作成コンサルティングを引き続き実施するとともに、企業・組織を脅かすリスクに対して総合的なコンサルティングも実施していきます。
* 「NoKeosTM」は、FPC Iv社(ベルギー)の、日本およびベルギーその他6カ国内における商標です。
特に企業においては現場で発生している状況を的確かつ迅速に経営者に伝達し、経営者は極めて緊迫した状況下において現場の情報から様々な経営判断を実施し、被害の拡大防止に向け組織全体を有機的に動かしていくことが必要です。また、実施した対策を社会生活の混乱の抑止や企業の信用失墜を防止するために、社会に向け情報発信していくことも必要です。
これらの対応の前提として、緊急事態が発生している現場では、事前に実際の事態を想定して作成した緊急時対応マニュアルなどに基づいて迅速に対処していく必要がありますが、実現には以下のような課題があります。
- 緊急時対応マニュアルはほとんどの場合が紙ベースであり、事態の状況変化に応じた迅速な対応が難しい
- 非常時における関係各所の円滑なコミュニケーションは、平常時よりさらに難しくなる
- 平常時においては実践的な訓練の実施が難しいため、対応者の適応能力を育てにくい
- 1〜3 により必要な情報を収集・集約するのに時間がかかり、意思決定や社会への情報発信が遅滞してしまう
- 対応経験者の持つノウハウの組織での蓄積・共有化が行われていない
NTTデータは、ITを使いこのような仕組みの実現を支援するソリューションとして、緊急時指揮支援ツール「NoKeosTM」システム(以下、ノケオス)の販売を行っています。ノケオスは、想定される緊急事態(インシデント)に則した判断基準や対応などをシナリオ化し、効率的にデータベースに蓄積する機能、状況の変化に応じて対話型の入力方式により最適なシナリオを選択する機能、迅速な意思決定を行うためにシナリオに基づいた指示内容をわかりやすく表示する機能のほか、意思決定の結果を適切なタイミングで適切な人に情報を伝達できる機能など、実際の緊急時や訓練時に必要な仕組みを一括して提供します。
ノケオスは、ベルギーのFire Protection Consultants Interactive N.V.(以下、FPC Iv社)が平成14年に開発した緊急時指揮支援ツールで、空港・駅、石油化学プラント、ビル、ホテルなどをターゲットとして、ヨーロッパを中心に5カ国、7社・組織への導入実績があります。
【特徴・機能】
ノケオスは、インシデントを想定したシナリオやインシデントに関連する情報などの各種データを格納するサーバと、対話型ユーザインターフェースを通してシナリオに基づいた指示などの表示や収集した情報の入力を行うための複数台のPC、およびサーバとPCを接続する専用アプリケーションから構成されます。サーバおよび各PC間はイントラネットやインターネットなどで結ばれます。
最大の特徴は、事前に想定されるインシデントと、そのインシデントに必要とされる判断基準などをシナリオとして設定しておくことにより、インシデント発生時においてはサーバ上でシナリオを動かし、シナリオに基づいて表示される指示を元にその状況に則した経営判断・対応を迅速に行うサポート機能を有することです。さらに、訓練(災害対策訓練や避難訓練など)の際に刻々と推移する事態を作り出し、ノケオスを利用して状況に則した判断を求めるような実践的な訓練を行うことができます。また、訓練結果などを踏まえてシナリオを継続的にブラッシュアップさせることにより、おのずと各企業や組織の実情に合致したインシデント・マネジメント・システムを構築することが可能となります。またノケオスは、地震・風水害などの大規模災害のほか、火災・テロ・システムトラブル・集団食中毒など、企業や組織を取り巻くあらゆるインシデントで有効に活用できます。
ノケオスの主な機能は以下のとおりです。あらゆる緊急事態に対して発生前から発生後にいたるまで、これらの機能を活かしながら企業のインシデントマネジメントをサポートします。
- 意思決定支援機能
事前に準備された緊急対応シナリオに基づき、インシデント発生時に指揮官および各緊急対応チームの意思決定をサポートすることが可能です。 - 情報伝達・共有機能
インシデント発生中、各緊急対応チームに対し、適切な情報や指示を適切な人材に適切なタイミングで与えることが可能です。また、各チームで行われている対応状況について知ることができるだけでなく、付属のリアルタイムコミュニケーション機能を利用して必要に応じて簡潔な情報交換の実施が可能です。 - シナリオ作成機能
ユーザの操作性を考慮し、GUIを使用した緊急対応シナリオ作成機能を搭載しており、シナリオ作成や改編をユーザサイドで容易に行うことが可能です。 - ログ機能
インシデント発生中に取られたシステム上での動作を全て記録し、企業や組織の外部・内部を問わず、報告用資料の作成やインシデント対応手順の反省に利用することが可能です。もちろん、緊急対応訓練時の反省の際にも利用可能です。 - その他
・ 施設や建物の図面情報の取り込み
・ 人的情報(人)の管理機能
・ 機械的情報(設備など)の管理機能
・ 警報機など外部システムとの連動
・ モバイル機器などへの情報発信機能
【主な導入事例】
- オランダ・スキポール国際空港(ターミナルサービスマネジメント)
- ベルギー国内地方政府(連邦危機管理室・連邦警察・市警察・警防団・地方消防署・救急医療)
- ベルギー・Proviron(安全環境部)
※ベルギー国内地方政府は2006年内、Provironは2004年度中に導入予定 - NTTデータ SIコンピテンシー本部(NTTデータ災害対策本部)
【今後の取り組み】
NTTデータでは、平成14年よりFPC Iv社を含むFPCグループと提携し、日本における販売の準備・活動を展開してきましたが、このたび平成16年1月よりノケオスの新バージョンがリリースされることに伴い、日本における総代理店としてFPCグループとさらなる協力を行い、今後3年間で約10億円の売上を目指しています。
また、子会社の日本リスクマネジメント(株)と協力し、各インシデントに対するシナリオ作成コンサルティングを引き続き実施するとともに、企業・組織を脅かすリスクに対して総合的なコンサルティングも実施していきます。
* 「NoKeosTM」は、FPC Iv社(ベルギー)の、日本およびベルギーその他6カ国内における商標です。