Linuxカーネルのクラッシュダンプ機能「ミニカーネルダンプ」64bit対応版を開発 〜64bitサーバによる大規模システムへの適応を実現し、Linuxシステムの信頼性強化に貢献〜
ニュースリリース/NTTデータ
2005年1月20日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータは、平成16年5月にVA Linux Systems Japan(株)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:上田 哲也、以下 VAリナックス)とLinux故障解析ツールの共同開発プロジェクトを開始し、同年10月13日にLinuxカーネル※1のクラッシュダンプ機能を実現する「ミニカーネルダンプ」(Mini Kernel Dump)を開発・オープンソースで公開していますが、このたび、ミニカーネルダンプの64bit対応を実現し、オープンソースとして公開しました。
NTTデータとVAリナックスは、ミニカーネルダンプの64bit対応により、新たに64bitサーバを利用したエンタープライズ系のLinuxシステムの信頼性強化に貢献すると考えています。
NTTデータは、今後もVAリナックスとLinux故障解析ツールの開発・強化を進めていき、NTTデータが今後手掛けていくオープンソース・ソフトウエア(OSS)を活用したシステム開発・運用へ組み込むことにより、高信頼性のOSS活用システムの提供を行っていきます。
【ミニカーネルダンプについて】
ミニカーネルダンプは、Linuxシステムの障害発生時に自動的に内部情報の全記録を外部の記録装置に行うための、信頼性の高いクラッシュダンプ機能です。
既にLinuxシステムに存在しているクラッシュダンプ機能は、ダンプの出力をそのLinuxシステムで使用されている既存のデバイスドライバを使用するなど、Linuxカーネルがもはや信用できないという障害発生時においてLinuxカーネルが正常に動いていることを前提として設計されているという大きな矛盾を抱えています。これに対しミニカーネルダンプでは、システム障害時に障害が起きているLinuxカーネルとは別の小さなダンプ取得専用のLinuxカーネルを起動してダンプを行うという、既存のLinuxカーネルにまったく依存せずダンプを採取する手法を用いています。
また、ミニカーネルダンプでは、既存のLinuxカーネルに対する修正が非常に少ないため、ダンプ機能の組み込みのためのハードルは低く、またデバイスドライバの修正が必要ないためどのようなハードウエア構成のシステムでも動作するという特徴を持ちます。
【64bit対応版の公開について】
ミニカーネルダンプは、平成16年10月13日に、NTTデータとVAリナックスが開発し、IA-32サーバ対応版(32bit版)を公開していますが、今回新たにx86-64アーキテクチャに基づくAMD64およびEM64Tサーバ対応版(64bit版)を開発・公開します。
ミニカーネルダンプのソースコードは、全てオープンソースのライセンスであるGNU General Public License (GPL)※2で公開されます。またミニカーネルダンプのプロジェクトは世界最大のオープンソース・ソフトウエアの開発サイトである「SourceForge.net」にてホスティングされています。
ミニカーネルダンプのプロジェクトのURL: http://sourceforge.net/projects/mkdump/
プロジェクト・ホームページのURL: http://mkdump.sourceforge.net/
【今後の展開】
NTTデータでは、OSSを用いたシステムの開発から保守サポートまで責任をもって提供する、ミドルウエアを含めたフルオープンソースソリューション「Prossione1TM(プロシオーネ)」の開発を進めています。またVAリナックスとの共同開発による成果は、Linux故障解析ツール「LinaccidentTM(リナックシデント)」としてNTTデータが構築するOSSを用いたシステムに展開し、Linuxシステムにおける障害対応を適切に行う仕組みを実現します。
これらによりNTTデータでは、今後のOSSを活用したシステム構築において、大規模案件から中小規模案件まで、多様な形態のシステム構築に適合するような体制を築き、ユーザニーズに基づく最適かつ安心して利用してもらえるシステム提供を行っていきます。
※1 Linuxカーネル … メモリ管理やプロセス管理を行うOSの基本的な機能を実現する機能。
※2 GPL … FSF(Free Software Foundation)が推進するGNU Projectの成果物をはじめとするソフトウエアに対して適用されるライセンス。ソフトウエアの自由を保証することに主眼がある。FSFは、GNU(GNU's Not Unix)システムの実現を目的に1984にリチャード・M・ストールマンによって設立された非営利団体で、現在もGNUシステムの開発を行っている。
*「ProssioneTM(プロシオーネ)」「LinaccidentTM(リナックシデント)」は、(株)NTTデータの商標です。
Linuxは Linus Torvalds氏の登録商標です。
その他、文中に記載されている商品・サービス名、および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
NTTデータとVAリナックスは、ミニカーネルダンプの64bit対応により、新たに64bitサーバを利用したエンタープライズ系のLinuxシステムの信頼性強化に貢献すると考えています。
NTTデータは、今後もVAリナックスとLinux故障解析ツールの開発・強化を進めていき、NTTデータが今後手掛けていくオープンソース・ソフトウエア(OSS)を活用したシステム開発・運用へ組み込むことにより、高信頼性のOSS活用システムの提供を行っていきます。
【ミニカーネルダンプについて】
ミニカーネルダンプは、Linuxシステムの障害発生時に自動的に内部情報の全記録を外部の記録装置に行うための、信頼性の高いクラッシュダンプ機能です。
既にLinuxシステムに存在しているクラッシュダンプ機能は、ダンプの出力をそのLinuxシステムで使用されている既存のデバイスドライバを使用するなど、Linuxカーネルがもはや信用できないという障害発生時においてLinuxカーネルが正常に動いていることを前提として設計されているという大きな矛盾を抱えています。これに対しミニカーネルダンプでは、システム障害時に障害が起きているLinuxカーネルとは別の小さなダンプ取得専用のLinuxカーネルを起動してダンプを行うという、既存のLinuxカーネルにまったく依存せずダンプを採取する手法を用いています。
また、ミニカーネルダンプでは、既存のLinuxカーネルに対する修正が非常に少ないため、ダンプ機能の組み込みのためのハードルは低く、またデバイスドライバの修正が必要ないためどのようなハードウエア構成のシステムでも動作するという特徴を持ちます。
【64bit対応版の公開について】
ミニカーネルダンプは、平成16年10月13日に、NTTデータとVAリナックスが開発し、IA-32サーバ対応版(32bit版)を公開していますが、今回新たにx86-64アーキテクチャに基づくAMD64およびEM64Tサーバ対応版(64bit版)を開発・公開します。
ミニカーネルダンプのソースコードは、全てオープンソースのライセンスであるGNU General Public License (GPL)※2で公開されます。またミニカーネルダンプのプロジェクトは世界最大のオープンソース・ソフトウエアの開発サイトである「SourceForge.net」にてホスティングされています。
ミニカーネルダンプのプロジェクトのURL: http://sourceforge.net/projects/mkdump/
プロジェクト・ホームページのURL: http://mkdump.sourceforge.net/
【今後の展開】
NTTデータでは、OSSを用いたシステムの開発から保守サポートまで責任をもって提供する、ミドルウエアを含めたフルオープンソースソリューション「Prossione1TM(プロシオーネ)」の開発を進めています。またVAリナックスとの共同開発による成果は、Linux故障解析ツール「LinaccidentTM(リナックシデント)」としてNTTデータが構築するOSSを用いたシステムに展開し、Linuxシステムにおける障害対応を適切に行う仕組みを実現します。
これらによりNTTデータでは、今後のOSSを活用したシステム構築において、大規模案件から中小規模案件まで、多様な形態のシステム構築に適合するような体制を築き、ユーザニーズに基づく最適かつ安心して利用してもらえるシステム提供を行っていきます。
※1 Linuxカーネル … メモリ管理やプロセス管理を行うOSの基本的な機能を実現する機能。
※2 GPL … FSF(Free Software Foundation)が推進するGNU Projectの成果物をはじめとするソフトウエアに対して適用されるライセンス。ソフトウエアの自由を保証することに主眼がある。FSFは、GNU(GNU's Not Unix)システムの実現を目的に1984にリチャード・M・ストールマンによって設立された非営利団体で、現在もGNUシステムの開発を行っている。
*「ProssioneTM(プロシオーネ)」「LinaccidentTM(リナックシデント)」は、(株)NTTデータの商標です。
Linuxは Linus Torvalds氏の登録商標です。
その他、文中に記載されている商品・サービス名、および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。