「タンパク質の秘密を探ろう!/タンパク質分子表面類似性網羅的探索プロジェクト」を開始 〜cell computing® βirth/セルコンピューティングバースでタンパク質と医薬品の関係を探る〜
2005年4月 1日
株式会社NTTデータ
http://www.cellcomputing.net
【タンパク質の表面と医薬品の作用・副作用の関係】
近年ヒトゲノムが解読され、3万以上の遺伝子の存在が明らかになっています。遺伝子はそれぞれ特定のタンパク質を作るための情報であり、これらから作り出されるタンパク質により、多彩な生命活動が体内で行われます。その生命活動に不調をきたした状態が病気であり、病気を治療するには関連するタンパク質の働ききを調節する必要があります。
ほとんどの医薬品は、目的とする治療に関係するタンパク質分子の表面のかたちと性質にあわせて、結合しやすいようにした分子であり、結合してそのタンパク質の働きを調整し、病気を治療するものです。
それは、かたちと性質が似たタンパク質分子の表面が他にもあった場合には、それにもその医薬品が作用してしまう可能性があることを意味します。
それが病気治療とは無関係の作用、つまり副作用となります。

タンパク質と低分子の結合した様子
【タンパク質の秘密を探ろう!/タンパク質分子表面類似性網羅的探索プロジェクト】
そこで、本プロジェクトでは、体内に存在する多数のタンパク質の分子表面について類似性を網羅的に探索します。それにより、既存の医薬品の作用・副作用のメカニズムの解明と有効で安全な新規薬品の効率的開発に貢献することを目指します。
タンパク質の構造が分かると、そのタンパク質と結合しやすい医薬品となる分子のかたちと性質を推測することができます。多くの医薬品となる分子はタンパク質表面の窪んだ部分に結合します。その際にかたちが適していないとタンパク質に結合することができません。さらに、安定して結合するためには相互に引き合う性質をもっていなければなりません。逆に言えば、そのかたちと性質にあうタンパク質が他にあれば、それにもその医薬品分子が結合してしまい、有害な副作用を起こしてしまう場合があります。
体内に存在する何万種ものタンパク質の中には、共通の医薬品分子が結合するものが多数存在するでしょう。そこに、医薬品の作用・副作用のメカニズムを解明する鍵が含まれているはずです。
今回は、7093種類のタンパク質に存在する分子表面48,347箇所同士の類似性を、それを構成する原子種類と三次元上での位置を比べることにより行います。一つの組み合わせ、例えば分子表面Aと分子表面Bについて比較をする場合には、10〜200回の繰返処理が必要ですが、さらにそれを48,347箇所同士で行うと、11億を越える組み合わせでの処理となり、膨大な計算処理となります。
【cell computing βirth/セルコンピューティングバース について】
パソコンのCPU、メモリ、HDDをネットワーク上で統合協調利用し、仮想的なひとつのスーパーコンピュータとして利用することを可能にする cell computing®/セルコンピューティングで、インターネットを介し、一般の皆様に家庭にあるパソコンでご参加頂けるプロジェクトを2月より行っており、今回のプロジェクトを含めて4つのアプリケーションによる4つのプロジェクトを実施しています。
さまざまなアプリケーションによるサービスの基盤となるcell computingプラットフォームの他に、これだけの分散コンピューティングプロジェクトを同時に複数行っているものは世界にありません。
■「ゲノムスーパーパワーを見つけよう!/自然免疫系遺伝子領域解明プロジェクト」
■「ゲノムのパズルを解こう!/ヒトゲノム染色体間法則性解明プロジェクト」
■「みんなでCGアニメを創ろう!/elecle@cellcomputing」
■「タンパク質の秘密を探ろう!/タンパク質分子表面類似性網羅的探索プロジェクト」
松尾洋 チームリーダー
【参加方法について】
http://www.cellcomputing.netにて、メンバソフトをダウンロードし、インストールし、登録するのみで参加することが可能です。なお、既に実施している他のプロジェクトと同時に参加することが出来ます。
*cell computing®は株式会社NTTデータの登録商標です。
*その他、文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。
(別紙)【募集の概要】