cell computing GeneTM(セルコンピューティング ジーン) 販売開始 〜LAN内でセルコンピューティングを構築できる低価格パッケージ〜

ニュースリリース/NTTデータ

2005年9月29日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータ(江東区 社長:浜口 友一)は、9月29日より、PCの余剰能力を統合し大規模計算を行う分散コンピューティングの環境を簡単に構築することができる、ミドルウエアパッケージcell computing GeneTM(セルコンピューティング ジーン)の販売を開始します。

 cell computing Geneは、SETI@home等の海外での分散コンピューティングプロジェクトや、NTTデータが実施しているインターネット型分散コンピューティングプロジェクトcell computing βirthTM(セルコンピューティング バース)で利用されている、分散コンピューティングのプラットフォームBOINC*1(ボインク)やその他のオープンソースソフトウエアと当社開発のソフトウエアを組み合わせた、分散コンピューティング用のミドルウエアパッケージです。
 cell computing Geneを導入することにより、ユーザ自身がLAN内のPCを利用したcell computing環境を、構築、運用管理を低価格で可能とします。本パッケージには、分散コンピューティングで大規模計算を行うために必要な、サーバアプリケーション、クライアントアプリケーション、マニュアルが含まれ、簡単に環境を構築することができため、ユーザは計算アプリケーションの開発に専念することができます。また、開発したアプリケーションは、インターネット型のcell computing βirth上での実行も容易となるため、さらに大規模な計算能力が必要になった場合や広く一般の方々とコミュニケーションをとりながらのプロジェクトを実施したい場合に、cell computing βirthの利用のご検討もいただけます。

【メリット】
 大学、研究機関、企業内の複数台のPCをひとつのコンピュータとして統合利用できるセルコンピューティングシステムを、ユーザがLAN内PCを利用して低コストで簡易に構築、運用することを可能とします。そのため、コンピュータの購入コストの問題から、今まで行うことが出来なかった、また行おうと考えなかった、大規模計算処理を行うことを可能にします。
 cell computing Geneにより、アプリケーションの開発ができる個人、学生、研究者の方は、身のまわりの数台のPCから、セルコンピューティングシステムを安く、簡単に構築利用できます。

【適している処理】
 大量のデータの解析、組み合わせ問題、多量の異なる数値を入力することが必要なシミュレーション等、並列処理が行える処理を実行させるのに適しています。
 なお、既に1台のPC上で動作するプログラムがあり、それを複数台のPCで同時利用した場合にメリットがある処理があれば、cell computing Geneは実現に最適です。

【ソフトの概要】
 cell computingは、cell computing サーバ(ジョブの分配と回収を実施)とクライアント(計算処理を実施)の
2つのアプリケーションから構成されます。クライアントアプリケーションがサーバに対して処理のリクエストを送信し、それに基づいてサーバアプリケーションがジョブを配信し、配信されたジョブをクライアントで計算し結果をサーバに返送するという仕組みです。httpでアクセスできる環境であればどこからでも利用できます。なお、開発ツールしてC、C++向けPCグリッド用のソフト開発SDKを同梱していますので、セルコンピューティングシステムで利用するアプリケーションの開発を行うことができます。

<価格>
 一般希望小売価格 36,750円(税込)。


<パッケージ内容>
 日本語GUIコンソール等当社開発ソフトウエア、BOINC等のオープンソースソフトウエア、各日本語ガイド等が含まれます。具体的には下記のとおりです。

  • cell computing Gene セットアップファイル
  • cell computing Gene コアクライアントファイル
  • cell computing Gene サーバインストールマニュアル
  • cell computing Gene チュートリアル
  • cell computing Gene コアクライアント利用ガイド
  • cell computing Gene BOINC-API利用ガイド
<クライアントのライセンスについて>
 セルコンピューティングでの計算処理を行うクライアントは、購入されたお客様が所有もしくは特定し管理している、第三者のものでないPCであることを条件とし、台数の制限はありません。

<拡張性>
 大規模な計算能力が必要になった場合には、インターネット型のcell computing βirthに簡単に移植することができるため、将来への拡張性にも配慮されています。
 ※cell computing βirthの利用につきましては別途ご相談ください。

<推奨環境>
  • cell computing サーバ(ジョブの分配と回収)のスペック

  •  CPU 1Ghz、メモリ 1GB、 HDD 120GB、CDブート出来ること。
     ※サーバOSとしてFedoraCore3が必要です。

  • クライアント(計算処理を実施)

  •  CPU 500MHz以上、メモリ 256MB以上、空きHDD 10MB以上、
     OS Windows2000,XP または Linux FedoraCore3
     ※クライアントのスペックは、ご利用されるアプリケーションに依存します。
<購入方法>
  • 販売サイトhttp://www.cellcomputing.jpでご紹介している販売サイトにて、ご購入いただけます。

*1 BOINCについて(http://boinc.berkeley.edu/)
 BOINC(=Berkeley Open Infrastructure for Network Computing)の略。
 米国のカリフォルニア大学バークレイ校にてオープンソースで開発されたオープンソースの分散コンピューティングプラットフォー
 ムで、SETI@home等のプロジェクトやcell computing βirthで利用されています。
* cell computing® cell computing GeneTM、cell computing βirthTMは株式会社NTTデータの登録商標または商標です。
* Microsoft、Windowsは、米国Microsoft Corporation.の米国およびその他の国における登録商標です。
* Linuxは Linus Torvalds氏、米国およびその他の国における登録商標 あるいは商標です。
* Fedoraは、米国およびその他の国でRed Hat,Inc.の登録商標若しくは商標です。
* その他、文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ
株式会社NTTデータ
広報室 宗像(むなかた)
TEL:03-5546-8051
商品に関するお問い合わせ
株式会社NTTデータ 
ビジネスイノベーション本部 
セルコンピューティングビジネス推進室
e-mail: info@cellcomputing.jp