カード決済総合ネットワークCAFIS®海外発行カードによる国内でのキャッシングに対応 〜国内金融機関による海外カードキャッシングサービスをより容易に〜

ニュースリリース/NTTデータ

2006年10月 5日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータは、海外で発行された各種カードを使い日本国内からCAFISを経由したキャッシング(以下、海外カードキャッシング)のデータ通信の仕様を定め、2007年1月より同仕様に基づくデータ通信サービスを開始します。これまで海外カードキャッシングは既存のATMやネットワークの制約により、一部の金融機関・カード会社でしか提供されていませんでした。今回のCAFISの海外カードキャッシング対応に伴い、国内金融機関・カード会社で海外カードキャッシングサービスの導入が容易になり、今後サービスの急速な拡大が見込まれます。なお、すでに複数の金融機関でCAFISを利用した海外カードキャッシングサービスの提供を予定しています。

【背景】
 日本政府によるビジット・ジャパン・キャンペーン(2002年〜)などの外国人観光客誘致施策に伴い、日本国内で海外発行のキャッシュカード・クレジットカードを使用し手軽にキャッシングサービスを受けたいというニーズが年々高まっています。しかし、金融機関が海外カードキャッシングを提供するには、既存ATMの海外発行カード対応や、海外ネットワークの窓口となるカード会社と国際標準に基づくデータ通信に対応することが必要であるため、負担も少なくなく、海外カードキャッシングはこれまで広く普及していませんでした。

【CAFISの対応について】
 NTTデータでは、カード会社・金融機関が容易にかつ安全に海外カードキャッシングを行えるよう、国際標準に対応したCAFISの海外カードキャッシングのデータ通信仕様を定めました。
 今回の対応により、金融機関はCAFISを経由して海外ネットワーク接続窓口とつなぎ、ATMの海外発行カード対応を行えば海外カードキャッシングサービスを提供することが可能になります。また海外ネットワーク接続窓口(カード会社など)も、CAFISを利用することで国際標準に対応するためのデータ変換を独自に行う必要がなく、容易に海外ネットワークとの接続が可能となります。
 以下に、仕様の特徴を示します。

  1. 業界の安全基準(ブランドレギュレーション)に準拠した暗号化
     今回定めた仕様は、クレジットカードのブランドであるVisa、MasterCard、American Express、JCB、中国銀聯が定める安全基準(ブランドレギュレーション)に準拠した暗号化方式を採用しています。これにより、カード会社・金融機関では利用者に対して安全な方式で海外カードキャッシングサービスを提供することができます。
  2. 金融機関・カード会社のシステム開発負荷の軽減
     今回定めたデータ通信の仕様は、従来の仕様に対し軽微な変更で対応が可能となるよう配慮しています。既に国内クレジットカードに対するキャッシングサービスをATMなどで提供している金融機関やカード会社などでは、追加された仕様(海外のネットワークを通過するために必要なデータ追加など)に対してだけシステム変更を行うことにより海外カードキャッシングサービスを提供することができます。

【今後の展開】
 NTTデータでは、これまでにCAFISを経由した海外発行カードでのショッピングサービスへの対応を実現していますが、今回の海外カードキャッシング対応により、海外発行カードでの国内利用がショッピングだけでなく現金引き出しも可能となり、外国人旅行者の利便性の向上に寄与します。今後も日本の決済インフラとして、引き続き日本国内における訪日旅行者と海外における日本人旅行者、双方の決済の利便性向上に貢献していきます。


注 「CAFIS®」は、株式会社NTTデータの登録商標です。
注 その他、文中に記載されている商品・サービス名はそれぞれ各社の登録商標または商標です。



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