「生活と健康に関する意識調査」報告 健康的な生活習慣を促すために必要なサポートについて

ニュースリリース/NTTデータ

2006年11月17日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータ システム科学研究所では、今年3月に、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の30歳から69歳の男女(5,119人)を対象に、「生活と健康に関する意識調査」を行いました。
 本調査は、平成20年度から実施される「医療保険者による健診・保健指導の義務化」という動向に着目し、生活者からみた健康診断や保健指導の実態を把握し、今後の課題を抽出することを目的に健康診断の受診状況や生活習慣改善の取組状況などについて調査しました。

「主な調査結果」


1.生活習慣の自己評価

  • 30代・40代男性の4人に1人は、生活習慣全体が健康的でないと自覚している。
     自分の生活習慣が全体的に健康だと思っている人は40.1%、健康的でないと思っている人は18.4%。
     男女別では、健康的だと思っている人は、男性が34.5%、女性が46.1%と、女性の方が生活習慣全体に対する自己評価は高い。
     性年代別では、若い年代ほど生活習慣全体が健康的でない思っており、特に、30代男性の27.6%、40代男性の26.8%の人が生活習慣が全体的に健康的でないと思っている。

    自分の生活習慣は全体的に健康的であると思いますか (性年代別)
    【グラフ】

  • 生活習慣全体が健康的でないと思っている人の9割が、将来の体調不良や疾病を懸念している。
     今の生活を続けた場合、「体調が悪くなっている」38.5%、「何らかの病気になっている」18.5%、「深刻な病気になっている」3.2%と、6割の人が将来の健康状態を懸念している。
     生活習慣全体が「健康的である」と思っている人の6割以上が、「今より健康になっている」「健康であると思う」と答えているのに対し、生活習慣全体が「健康的でない」と思っている人の9割、「どちらともいえない」と思っている人の7割が「体調が悪くなっている」「何らかの病気になっている」「深刻な病気になっている」と将来の体調不良や疾病を懸念している。

    今の生活習慣を続けた場合の将来の健康状態は?
    (生活習慣全体に対する自己評価別)

    【グラフ】

2.食生活と運動習慣改善の取組状況

  • 食生活と運動習慣の改善を実施しているのは、3割強。取組みの意向があるのは食生活で4割、運動習慣で5割強
     生活習慣の改善を「ずっと続けている」「この数ヶ月、試みている」を合わせた取組み実施率は、食生活で34.5%、運動習慣で34.0%。
     「すぐに改善したい」「いつかは改善したい」を合わせた取組み意向があるのは、食生活で44.2%、運動習慣で54.9%。
     年代別では、60代で2人に1人、50代で3人に1人であるのに対し、30代、40代では4人に1人と若い年代ほど低くなっている。

    食生活と運動習慣の改善状況はどれにあてはまりますか
    【グラフ】

  • 食生活と運動習慣改善のきっかけとして、男女に差が少ないのは「体重の増加」「体調が良くない」。男性に多いのは「健康診断の結果」「専門家からの勧め」。女性に多いのは「テレビ番組から知識を得て」「家族の病気、けが」。
     食生活と運動習慣改善の取組み実施や取組み意向のきっかけは、「体重の増加」「健康診断の結果を見て」「体調不良」「テレビ番組から知識を得て」が上位。
     「体重の増加」がきっかけとなるのは、若い年代ほど高く、逆に「健康診断の結果」や「専門家の勧め」は、年代が上がるにつれて高くなる。

    食生活・運動習慣を改善しようと思うきっかけとなったのはどのようなことですか(複数回答)(男女別)
    【グラフ】【グラフ】
     食生活:改善を実施している人+意向している人ベース (n=4.054)運動習慣:改善を実施している人+意向している人ベース (n=4.533)

  • 食生活改善のために必要なこと:男性では「家族の協力・助け」(33.3%)、女性では「食生活改善の知識」(20.4%)「楽しく感じられること」(20.0%)。
     取組み段階別では、ずっと続けている人は「家族の協力・助け」(28.6%)、すぐにでもしようとしている人は「食生活改善の知識」(28.6%)

  • 運動習慣改善のために必要なこと:1位「楽しく感じられること」(27.6%)、2位「成果が目に見えること」(20.5%)。
     取組み段階別では、ずっと続けている人は「楽しく感じられること」(33.1%)、この数ヶ月試みている人は「成果が目に見えること」(23.4%)

3.健診診断について

  • 健康診断の受診率は、男性はいずれの年代も7割以上が受診しているのに対し、女性は30代では5割未満、年齢が上がるにつれて受診率が上昇。
     全体では、65.6%の人が健康診断を受診している。
     男女別では、男性は72.6%、女性は58.1%。
     性年代別でみると、男性はいずれの年代も7割から7割強受診しているのに対し、女性は30代では45.5%と半数に満たない。40代56.6%、50代61.3%、60代72.6%と、年齢が上がるにつれて、受診率が上昇している。

    過去1年以内に健康診断を受けましたか(性年代別)
    【グラフ】

    加入者本人と家族の過去1年以内の健康診断受診率( 「受けた」)の比較
    【グラフ】
    船員保険は人数が少ないため、未加入者は本人/家族の区別がないため除く
    国保においては、「本人」は「世帯主」を意味する


     加入保険別の本人・家族の受診率は、国保以外の各種健康保険・共済保険では、本人の受診率8割弱〜9割弱に比べて、家族の受診率は4.5割〜5.5割と大きな差がある。

  • 健康診断の負担感は、「定期的に受ける機会がない」「費用が多くかかる」「時間が長くかかる」「負担感が大きい」において、本人より家族が特に高い健康診断の負担感について、5割の人は「時間が長くかかる」、4割の人は「費用が多くかかる」と思っている。次いで、「飲食制限が負担である」(31.9%)、「定期的に受ける機会がない」(27.0%)、「場所が不便」(26.4%)と続く。本人より家族の方が大きな負担感を感じているのは、「定期的に受ける機会がない」(24ポイント高)、「費用が多くかかる」(18.6ポイント高)、「時間が長くかかる」(18.3ポイント高)、「負担感が大きい」(18ポイント高)。
     一方で、「飲食制限が負担である」「痛い思いや苦しい思いをする」「有害な面がある」は、本人、家族の差は小さい。

    健康診断に関する各項目について「そう思う」+「どちらかというとそう思う」割合の比較
    (医療保険加入者本人・家族別)

    【グラフ】


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システム科学研究所
TEL:050-5546-2302