通関情報処理システム( NACCS )と効率よく接続できるゲートウェイソフトウェア「SimGate®」の新ラインナップ販売開始 〜Air-NACCSに加えて次期Sea-NACCSにも対応〜
2007年3月26日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータは、通関情報処理システム「NACCS®(ナックス)」注1と企業のシステムを効率よく接続できるゲートウェイソフトウェア「SimGate®(シムゲート)」を2004年10月から国際物流事業者様向けに提供してきました。SimGateは現在、航空貨物の管理を行う「Air-NACCS®」に対応してきましたが、このたび、SimGateを海上貨物の管理を行う次期「Sea-NACCS®」(2008年10月に稼働開始予定)および次期Air-NACCSに対応することとし、新ラインナップとして2007年9月より販売を開始します。
今回の新ラインナップの提供によりSea-NACCS/Air-NACCSともにカバーした国際物流業務のインフラとして、お客様業務を強力にバックアップします。
注1 | NACCS:独立行政法人通関情報処理センターが運営する官民共同利用型のオンラインシステム。国際物流に関連する民間業者と税関をオンラインで結び通関等の処理や民間業者の貨物関連業務を通じて国際物流のスピードアップや効率化を行えるシステムです。 |
【SimGateとは】
SimGateは、NACCS利用者様(通関業、倉庫業、海貨業など)のシステムとNACCSを接続(EDI接続)する際に利用して頂くゲートウェイソフトウェアです。NACCSとの接続にはNACCSとの最新接続方法であるSMTP双方向接続方式を採用しつつ、接続に必要な機能をワンパッケージで提供しています。また、NACCS関連業務(輸入申告・許可・国内引取等の輸入関連業務、貨物の保税地域搬入・輸出申告・許可・搭載等の輸出関連業務 等)を実施することのできるクライアントソフトも用意しており、NACCS業務をより効率よく実施することが可能となるソフトウェアです。
【特 徴】
- 次期Sea-NACCSに対応
従来からのAir-NACCS対応に加えて、新たに次期Sea-NACCSとの接続もサポート。 次期Air-NACCSにも対応することで、Sea&Airをはじめとした国際複合一貫輸送を進めるお客様のニーズに応えるゲートウェイサーバを提供します。(次期Sea-NACCSは2008年10月、次期Air-NACCSは2009年度中を目処に稼動開始される予定です。) - 高性能・高信頼性を追求
NTTデータは長年に渡りNACCSの開発を支えてきたノウハウおよびSMTP双方向接続ゲートウェイサーバの開発・稼働実績を有しています。性能に関しては通関業務の特性を考慮し、オンラインシステムに対して一般的に求められるレスポンスの実現と、大量電文の一括処理時に求められる処理速度の双方を満たすよう設計されています。
また、導入頂いたお客様にはハードウェア等のトラブルに起因する重大トラブルの発生に備えた提案を当社から行い、通関業務のインフラとして求められる信頼性向上に努めています。これらの実績・機能を踏まえ、お客様の重要なインフラを支える高性能・高信頼ゲートウェイサーバを提供します。 - 業務をサポートするクライアントを装備
SimGateにはNACCS関連業務のサポートを行うSimGateクライアントが装備されています。このクライアントソフトをお客様PCにインストールすることにより関連業務(輸出入申告、保税関連、その他税関申告関連)を効率的に実施することができるとともに、NACCSから受信したデータを社内システムで有効活用することが可能になります。
【SimGate導入のメリット】
- NACCSとのEDI接続をワンパッケージで実現
SimGateはNACCSと社内システムとのEDI接続をワンパッケージで実現することができます。SMTP双方向接続に関するNACCS準拠のEDI仕様をお客様は理解する必要がありません。SMTP双方向接続に関する機能を社内システムとして独自構築する場合に比べ、コストを大幅に削減することが可能になります。 - 社内システムと簡単に接続できるインターフェースを準備
SimGateはお客様の社内システムと簡単に接続できるインターフェースを装備しています。これにより、NACCSからの受信電文を社内システムで有効に活用することができ、社内業務の効率化につながります。また、社内システムからNACCSに電文を送るインターフェースも装備しています。 - 高性能・高信頼性ながらも低価格でのサーバ構築を実現
SimGateは、LinuxおよびPostgreSQLといったオープンソースソフトウェアをプラットフォームとして利用します。これにより、性能および信頼性を維持しながらもサーバ全体の構築を低価格で実現することが可能になります。また、ハードウェアについてもLinuxの動作するサーバをお客様にて選択することが可能です。(ハードウェアは当社が指定するLinuxについて動作保証されている必要があります)
【SimGateを用いたソリューションの提供】
NTTデータでは、SimGateとお客様の個別のソリューションを組み合わせたシステムを提案し、高付加価値システム構築のお手伝いをいたします。
提供例(1):ハイスピードNACCSコネクトソリューション
「NACCSからの許可情報をいち早く社内システムに取りこみ、顧客に情報を伝えたい」
Sea-NACCSで従来から用いられてきた社内システムとの接続方式はメール方式でした。メール方式は複数のデータをまとめて送信することができるというメリットがある反面、Sea-NACCSに送信した結果を得るまでにタイムラグが存在するというデメリットがありました。SimGateでは、Sea-NACCS/Air-NACCSとの接続方式にSMTP双方向接続方式を採用。NACCSへ送信を行った結果はリアルタイムにゲートウェイサーバに返されますから、お客様システムにも素早く情報を返すことが可能になります。社内システムから複数のデータをまとめて送信するというインターフェースも装備しています。
さらにSimGateではNACCSとの送受信を円滑化し、レスポンス低下を防ぐしくみを提供。電文を大量に同時送受信した場合の処理速度向上を実現しています。
これらにより、お客様システムでは返却されたNACCS電文に情報を付加した後、顧客に情報を伝達することで、より早く・効率的にしかも正確な情報を顧客に提供することが可能になります。
提供例(2):電子帳票ソリューション
「NACCSから受信した帳票を電子保管して効率的に利用したい」
e-文書法の制定に伴う関税法の改正など、電子帳票化を巡る環境は整いつつあります。当社が提案する電子帳票ソリューションは、NACCSから受信した帳票の電子化を行うだけでなく、輸出入案件に関連する様々な情報を一元的に電子化します。貨物に関するデータを電子的に上流から下流まで一元的に管理できることから、例えばトレーシングシステムと合わせて顧客に情報提供するといった、より付加価値の高いシステム構築が可能です。
提供例(3):Sea&Airソリューション
「国際複合一貫輸送の実施に向け統一した情報を管理し顧客に提供したい」
次期NACCSでは、Sea-NACCSとAir-NACCSとで可能な範囲で機能統合や貨物情報の連携を図るべく検討がされています。これは海上輸送、航空輸送、陸上輸送といった国際複合輸送を組み合わせて一貫輸送する国際複合一貫輸送のニーズに沿ったものであるとも言えます。
このような流れを受け、SimGateを用いたSea&Airソリューションを提案いたします。NACCSからの情報はSimGateから社内システムに転送するルートで統一。SimGateを通じてSea-NACCSとAir-NACCSの情報を一元的に取得することが可能になります。合わせて社内システムも極力統一化を検討し、トレーシングシステムのチェックポイントや帳票の取得方法など、顧客にワンストップで統一した情報を提供することが可能になります。
【価格】
SimGateソフトウェア(初期費用) 980万〜
注 別途保守費用が必要になります。
注 SimGate既存ユーザ様向けにバージョンアップ価格も準備しております。
注 「SimGate®」は、(株)NTTデータの登録商標です。
注 「NACCS®」「Sea-NACCS®」「Air-NACCS®」は、独立行政法人通関情報処理センターの登録商標です。