中期経営(平成19〜21年度)について
ニュースリリース/NTTデータ
2007年5月 9日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータは、平成19年度経営計画を策定するにあたり、平成19年度から向こう3年程度先を展望し、事業の方向性、経営の考え方をまとめました。
- 市場環境と当社の状況
ITサービス市場においては、景気回復などにより企業のIT投資については引き続き増加傾向が見込まれ、さらには堅調なアウトソーシングの需要などにより、市場の成長が予想されます。
しかし一方で、業界全体での人手不足の深刻化する中、従来から引き続き、お客様による価格低減や短期開発の要望の増加、ハードベンダのシステム・サービス志向による受注競争の激化、オフショアの広がり等のビジネス環境の様々な変化が起こっています。
さらに当社としては、安定的な大規模システムの減少、新規システムの増加、ダウンサイジングの進展等により市場における競争力確保が課題となっています。 - 中期経営方針
こうした事業環境の中で、当社の競争優位性を確保し、企業や社会の発展に不可欠な戦略的IT投資需要に応えていくため、当社は『変革の先進企業』を目指して、「量(売上)から質(仕事のやり方・価値創造ビジネス)への転換」を図り「お客様満足度No.1の追求」に全力を挙げて取り組んでまいります。
この実現に向けた中期経営の主な施策として、「営業の変革」、「開発プロセスの変革」、「グループ経営の効率的な推進」、「低採算ビジネスの見直し」、「成長エンジン」、「人財育成」を中心に実施し、事業の発展および当社グループの企業価値拡大に向け取り組んでまいります。 - 主な取組み内容
- 「営業の変革」の取組み
コンサルティング営業の強化により、お客様の真のニーズをくみ取り、提案することができる『ITパートナー』を目指すとともに、フェージング契約の推進により、お客様向けの要件定義の『見える化』、正確な見積りを実施し、適切な契約の推進を図ります。 - 「開発プロセスの変革」の取組み
システム開発のメソドロジーや開発プラットフォームの統一を図ることで仕事の標準化を推進し、品質および生産性の向上を目指します。主な取組み内容は以下の通りです。- 開発メソドロジーとプロセスの統一
- グループ会社・協力会社を含めたプラットフォームの統一
- 海外発注の推進
- 新しい開発生産手法へのチャレンジ
- 「グループ経営の効率的な推進」の取組み
グループ会社の役割を明確にし、ミッションの重複をなくす等グループの全体最適化を行うと共に、戦略購買、管理費効率化、情報基盤整備等の主要施策のグループ展開を図り、グループシナジーの発揮により経営の質的向上を実現していきます。 - 「低採算ビジネスの見直し」の取組み
事業の撤退・グループ会社への移管等による収益性の抜本的改善や、収益性の高いビジネスへの人的・物的リソースのシフトを推進します。一方、将来性が見込める社会的使命の高いビジネスについては長期的視点で継続的に取り組んでまいります。 - 「成長エンジン」の取組み
『ヘルスケア』や『組み込みソフト』等の特定事業領域に焦点を絞り、トップダウン により長期的スパンで経営資源を集中投下し、事業規模と収益性を併せ持つ事業基盤 の構築を目指していきます。 - 「人財育成」の取組み
『プロフェッショナルCDP注』の認定運用の拡大・定着を進めるとともに、プロフェッショナル人財輩出のための育成プログラムの整備および若手人財育成強化策の整備に取り組むことで、グループ全体の人財のスキルアップを促進します。
- 「営業の変革」の取組み
- 経営目標値
増収増益を維持しつつ収益性向上に軸足を移すことを基本とし、中期経営目標値は次の通りとします。
【平成22年3月期】 売上高営業利益率 10%
注 | プロフェッショナルCDP( Professional Career Development Program ):プロフェッショナル人財の育成と確保を目的に、目指すべき人財像を明確化し、社員一人ひとりの専門性とレベルを認定することにより会社の成長と社員の成長とを連動させていく仕組み |
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