みやけエコネット(三宅島の復興支援を目指す自然情報発信サイト)三宅小学校の自然観察・情報教育を支援 〜全島避難の影響で、自分達が住む島の自然を十分に知らない子どもたちに対する自然観察とインターネット利用・情報発信授業などをサポート〜
2007年5月18日
みやけエコネット・プロジェクト
株式会社NTTデータ
三宅村立三宅小学校
みやけエコネット・プロジェクト(東京都三宅村、財団法人日本野鳥の会、株式会社NTTデータ)では、「みやけエコネット」( http://www.miyake-eco.net )を2005年7月に開設してから、三宅島の美しい自然をインターネットのコミュニティサイトを通じて発信し、島の復興を支援する活動を展開してきました。3年目にあたる2007年度は、みやけエコネットを使った授業を三宅村立三宅小学校で計5回実施するなど、三宅島の自然と子どもたちをより応援する活動を展開します。
【活動の背景と経緯】
島の継続的な復興は、子どもたちに島の良さを再認識してもらうことが重要と考えました。2000年から約5年にわたる全島避難は、子どもたちが自然に触れる機会が多い時期に、島を離れることになりました。三宅島の財産は、その自然と人々の温かさです。みやけエコネット、NTTデータ、日本野鳥の会、三宅村立三宅小学校は、昨年7月に2日間、自分たちが住む島の自然を見直し島に誇りに思ってもらいたいと考え、みやけエコネットを使い自然観察とエコネットでの情報発信を行う授業を実施しました。三宅小学校は、昨年の取り組みの教育的効果や実績を高く評価、今年度は内容を充実させ、年間を通じた自然観察・情報発信の授業をみやけエコネットなどと協同して実施することになりました。
【みやけエコネットin三宅小学校の授業概要】
授業は、小学校5年生(12名)、6年生(10名)を対象に、6月から11月まで全5回にわたり実施します。みやけエコネットの主催者である、日本野鳥の会のレンジャー(三宅島駐在)が自然観察授業を、NTTデータの社員がインターネットの安全な利用方法と情報発信能力の養成を目指す授業を、昨年みやけエコネットを通じて三宅島の自然の魅力にとりつかれた東京海洋大学客員准教授、お魚らいふコーディネーターとして活躍する「さかなクン」なども授業の先生として参加します。
- 自然観察
東京海洋大学客員准教授、水産庁水産政策審査会特別委員を務めるイラストレーター「さかなクン」や、鳥類に詳しい「♪鳥くん」の特別授業などを盛り込みます。また、村立の自然観察施設「アカコッコ館」に常駐する日本野鳥の会のレンジャーが継続して自然に関する教育をサポートします。(昨年の授業の様子はエコネットで閲覧できます)
- 情報活用教育
NTTデータ社員が、インターネットの仕組みから、安全な使い方の指導などを行います。また、自然観察で調べた内容や日常的な自然の移り変わりをエコネットに投稿することで、情報発信の能力を養います。
【授業の詳細】
- 実施科目 総合的な学習の時間
- 小学5年生 12人 小学6年生 10人
- 目的
- 継続性のある授業((1)調べる(2)体験する(3)まとめる(4)発表する(5)コミュニケーションをとる)によって、「郷土の自然をとらえなおす」「インターネットの安全利用」「自分なりに調べたことを人に伝える」の3点を実現する。
- 総合教育の枠内で継続的に展開し、新たな情報教育のあり方を実践的に深め、社会にフィードバックしていく。
- 授業計画
第1回 6月 18日 19日 植物編「三宅島の自然を見つけてみよう」 三宅島の自然について調べ、みやけエコネットに投稿する。日本野鳥の会のレンジャーが三宅島の自然の特徴を、NTTデータはインターネットの話やインターネットでのコミュニケーションのマナーなどを授業する。 第2回 7月 5日 「海浜教室の観察をまとめよう」 海浜教室(全校行事)で観察した海のいきものを、みやけエコネットへ投稿 第3回 7月 11日 12日 13日 さかな編「海のいきものを探してみよう」 「さかなクン」とNTTデータが共同で行う特別授業。三宅島のさかなについて学び、長太郎池で海の魚を観察、みやけエコネットへ投稿する。インターネットへの情報発信のルールや読まれる投稿記事の書き方や、情報伝達についても学ぶ。 第4回 10月中旬 野鳥編「野鳥を探してみよう」 「♪鳥くん」とNTTデータが共同で行う特別授業。三宅島の野鳥について学び、野鳥を観察、イラストを書き、みやけエコネットに投稿する。 第5回 11月中旬 科学技術館での発表会 科学技術館と三宅島をインターネット中継で結び、自分たちが調べてきた内容を発表する。