開発プロセス変革に向けた推進体制の強化について 〜ソフトウェア工学推進センタを100名体制に強化〜
2007年10月 1日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータでは、中期経営計画での改革方針「開発プロセス変革」の取り組みを加速するため、10月1日にソフトウェア工学に関する研究開発組織を再編成し推進体制を強化します。
具体的には、ソフトウェア工学推進センタを現在の40名体制から100名を超える体制とし、これまで関連組織で取り組んできたソフトウェア開発プロセス、生産技術、人材育成に関する研究開発成果を全社統一の統合開発メソドロジー(方法論)のもとに体系化します。これによって開発プロセスの変革をもたらし、ソフトウェア開発の抜本的な生産性向上を実現します。
【体制強化の目的】
NTTデータではお客様満足度向上に向けた中期経営施策の一つとして「開発プロセスの変革」を掲げ、システム開発のメソドロジーや開発プラットフォームの統一を図ることで仕事の標準化を推進し、品質および生産性の向上を目指しています。NTTデータでは、従来からこの目標に向け各種の施策を継続的に実施していますが、今回、ソフトウェア開発の抜本的生産性向上を実現するため、ソフトウェア開発プロセス、生産技術、人材育成の研究開発と普及展開に取り組んでいる関連組織を統合し、全社統一の統合開発メソドロジーを中心とした各種施策を効率的に推進する体制を整備します。
【組織編成の概要】
ソフトウェア工学推進センタに社内の関連組織を統合し、現在の40名体制から100名を越える体制に強化し、研究成果の開発プロジェクトへの適用を強力に推進します。
具体的には、これまで要求工学や人材育成などの面で業界活動を中心に実施してきた技術開発本部ソフトウェア工学推進センタ(約40名)に、開発プロセスの体系化と社内への普及展開を中心に活動してきた基盤システム事業本部システム方式技術ビジネスユニットの一部(約50名)、および技術開発本部SIアーキテクチャ開発センタの一部(約10名)を10月1日に統合します。
【ソフトウェア工学推進センタの今後のミッション<詳細別紙>】
統合後のソフトウェア工学推進センタは、ソフトウェア開発の抜本的生産性向上を目的に、NTTデータグループ全体として統一された開発メソドロジーを中核として、ソフトウェア工学全般に関し開発から普及展開まで実施します。また、社外に対してはSI業界のリーディングカンパニーとして、ソフトウェア開発プロセス、生産技術、人材育成における業界貢献を積極的に実施していきます。
統合後のソフトウェア工学推進センタの重点施策は下記の7分野です。
- 全社統一の統合開発メソドロジーの策定
- 統合プロジェクトマネジメント環境の整備
- フレームワークの整備・拡充と開発環境の整備
- 試験プロセスの改善
- 要求工学
- ソフトウェア工学教育の実践
- 開発プロセスの見える化
上記の研究開発成果は、全社統一の統合開発メソドロジーのもとに体系化されます。特に今回の統合を機に取組みを集約し強化する施策は、「試験プロセスの改善」と「要求工学」です。
「試験プロセスの改善」においては、先進的な取組みとしてシステムの設計と同時に試験の設計を行う「Wモデル」と呼ばれる試験プロセスの導入を推進します。これは、試験に関する高度な専門知識を有する試験専門チームが、設計工程で設計と並行して試験の準備を実施し、工期短縮と品質向上を実現する取組みです。
ユーザの要求を科学的に定義する「要求工学」においては、営業・企画工程においてすでに適用実績のあるWEBシステム開発総合ソリューション「TERASOLUNA®(テラソルナ)」のビジネスモデリング方法論「MOYA®(モヤ)」および「ビジネスデザイン方法論」、さらにIT戦略モデリング方法論「Biz-Alive!®(ビズアライブ)」とエンタープライズアーキテクチャ方法論「EA2.0」といった当社が確立した各種方法論の連携と実プロジェクトへのさらなる適用を進めていきます。さらに、外部設計書を対象にSIベンダ9社で検討している「実践的アプローチに基づく要求仕様の発注者ビュー検討会(発注者ビュー検討会)」の活動も強化し継続していきます。
注 TERASOLUNA®、MOYA®、Biz-Alive!®は(株)NTTデータの登録商標です。
本文中に記載の会社名、商品名、製品名などは、各社の商標または登録商標です。