SaaS型コンタクトセンタサービス「i-lligra®オンデマンド」の提供開始 〜大規模・高品質なコンタクトセンタ基盤を短期間・低コストで提供〜
2008年11月10日
株式会社NTTデータ
(株)NTTデータ(本社:東京都江東区、社長:山下 徹、以下NTTデータ)は、企業のコンタクトセンタ基盤への投資を大幅に軽減する、SaaS(ソフトウエアをネットワークを介しサービスとして提供)型コンタクトセンタサービス「i-lligra®(アイリグラ)オンデマンド」を12月1日より提供いたします。SaaS型での提供により、企業側ではシステム設備を構築することなく、短期間・低コストでサービスを導入することが可能になります。
提供サービスの第一弾として、コンタクトセンタへの電話が集中し“つながらない”=“あふれ呼”(あふれこ)が発生した際に、システムへ自動転送し折り返しの予約を受け付ける「コールバック予約サービス」と、今まで人手で行っていた電話調査や情報配信を、大容量回線で一斉にコンテンツ配信できる「自動音声アウトバウンドサービス」の2サービスを提供します。
今後、「i-lligraオンデマンド」におけるSaaS型のサービスラインアップを拡充させ、2012年度末までに20億円の売り上げを目指します。
【背景】
従来のコンタクトセンタにおいては、設備の構築・運用に多大な投資が必要であり、とりわけテレフォニー基盤(注1)への投資が大きな比率をしめていました。テレフォニー基盤は競合との差別化が図りにくい領域であり、結果的に情報分析や情報共有等といった差別化要素となる「戦略領域」に十分な投資がまわせないという課題を抱えていました。また、多大な投資ができずそもそも設備を準備できないといったケースも発生していました。
【「i-lligraオンデマンド」の特長】
「i-lligraオンデマンド」は、高いセキュリティーと高機能な設備を保有するNTTデータの共通IT基盤(注2)にテレフォニー基盤を用意し、NTTデータがこれまで培ってきたコンタクトセンタのノウハウを集約・活用したサービスをSaaS (Software as a Service) 型で提供するコンタクトセンタサービスです。
本サービスをご利用いただくことにより、コンタクトセンタ運用に必要不可欠な投資の軽減と、企業にとっての差別化要素となる「戦略領域」への投資シフトを実現いたします。
- (1)テレフォニー基盤設備が不要
- 本サービスではNTTデータ技術開発本部が独自開発したテレフォニー基盤を活用しており、柔軟に設備拡張が可能となっております。NTTデータがテレフォニー基盤設備を保有することで、利用企業はクライアント端末とインターネット接続環境だけでSaaS型サービスとしてご利用いただけます。また、導入企業の既存のコンタクトセンタ設備と併用してご利用いただくことも可能です。
- (2)短期間、低コストでの導入が可能
- サービスへのお申し込みから、最短5営業日にてご利用を開始いただくことが可能です。また、従来のような設備を用意する必要もないため、多くのコストをかけずに導入いただくことも可能になります。
- (3)IVR設定のセルフ設定を実現
- 「i-lligraオンデマンド」提供サービスの第一弾となる「コールバック予約サービス」および「自動音声アウトバウンドサービス」サービスでは、IVR (Interactive Voice Response) (注3)に関する特殊な技術を用いることなく、フロー設計やガイダンス設定等の各種設定を行うことが可能です。WEB画面から簡易に管理・変更することができるため、従来のように専門業者へ委託する必要がありません。委託業者との複雑な調整を省き、「現場の課題を現場で解決する」ためにお役立ていただけます。これにより、テレフォニー基盤において多くのコストがかかるIVRの導入負担を軽減します。
【今回の提供範囲についての詳細説明】
「i-lligraオンデマンド」の第一弾としてのご提供範囲は、「コールバック予約サービス」および「自動音声アウトバウンドサービス」の二種類となります。
- 「コールバック予約サービス」
コンタクトセンタへ寄せられる不満において、常に上位にあげられるのが「つながらない」ことです。コールバック予約サービスは、コンタクトセンタへのコールが集中し「つながらない」=「あふれ呼」(あふれこ)が発生した際に、電話網もしくはPBXからコールを自動転送することで、コールバックの予約を受け付けるサービスです。受け付けた予約に基づきコールバックを実施することで、受付系業務であれば、受付数を飛躍的に向上させたり、販売系業務であれば販売機会の損失を防いだりすることができます。また、コンタクトセンタの運用時間外となる夜間帯の対応や、各種予約の受付サービスなど、コールバック業務の支援だけでなくさまざまなシーンでご利用いただくことが可能です。
「コールバック予約サービス」の利用料金は月額30万円〜(税抜き)です。
(サービスのイメージ図については別紙をご参照ください) - 「自動音声アウトバウンドサービス」
コンタクトセンタから情報を提供するアウトバウンド業務は従来、「人手」によって一つ一つコールを実施し、情報配信や電話調査を行っておりました。本サービスは大容量回線を利用してコンテンツを一斉配信するため、「人手」に頼っていた部分の業務負担を軽減します。また、IVR設定をセルフ化することにより、コンタクトセンタの運用時間の短縮だけでなく、必要準備作業の削減にもつながります。
「自動音声アウトバウンドサービス」の利用料金は月額30万円〜(税抜き)です。
(サービスのイメージ図については別紙をご参照ください)
【提供時期】
i-lligraオンデマンドのサービス提供開始は2008年12月1日を予定しております。
【今後について】
PBX(注4)/IVR/CTI(注5)に代表されるテレフォニー基盤全域をNTTデータが保有し、プレゼンス(対応状況)管理やコールの振り分け等も可能とするSaaS型サービスを提供することで、コンタクトセンタのロケーションフリー化やコンタクトセンタサービスのオンデマンド利用の実現を目指します。
また、並行して、「戦略領域」である顧客の行動分析や商品企画など、企業のCRM戦略に必要となる「情報活用」分野のサービスラインアップを拡充し、企業経営に付加価値を提供する情報活用を促進するとともに、ビジネス環境の変化に迅速に対応するCRMサービスを目指します。
なお、「i-lligraオンデマンド」で2012年度末までに20億円の売り上げを目指します。
注1 テレフォニー基盤
本文中においては、コンタクトセンタ設備として必要となる、PBXやIVR、CTIなどの電話系設備を指します。
注2 共通IT基盤
「共通IT基盤サービス」は、仮想化技術、運用自動化技術等の最新ITマネジメントを導入し、IT基盤のフルアウトソーシングでお客さまのIT経営を支えるサービスです。
注3 IVR (Interactive Voice Response)
音声ガイダンスを用いて、着信時に必要情報を配信する設備。プッシュボタン操作によって音声ガイダンスの分岐や必要情報を登録することが可能です。
注4 PBX (Private Branch eXchange)
内外からのコールの発着信制御および、振り分けを行う電話系設備。
注5 CTI (Computer Telephony Integration)
電話やFAXなどを情報システムと連結させる設備。
【その他】
- イベント出展ブースにて当システムのデモンストレーションをご体験いただけます。
コールセンター/CRM デモ&コンファレンス2008- 2008年11月13日(木)・14日(金)
- 10:00-17:30(展示会)
- 池袋サンシャイン
- http://www.callcenter-japan.com/
- i-lligraシリーズホームページ
注 i-lligra®は、NTTデータの登録商標です。
注 その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。