金融機関向け「事務集中ASPサービス」の共同検討・開発を開始 〜事務ITコストの最適化をサポートする共同利用型サービスの構築〜
2009年4月20日
株式会社NTTデータ
株式会社RKKコンピューターサービス
株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:山下 徹、以下:NTTデータ)と株式会社RKKコンピューターサービス(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長:竹村 正章、以下:RKKCS)は、金融機関の事務センターにおけるITコスト削減を実現させるための「事務集中ASPサービス」の共同検討・開発を開始します。
「事務集中ASPサービス」は、事務センターに集約された業務ごとに構築された個別のシステムをASP型サービスに置き換え、従来の事務ITコストと比較して30%のコスト削減を可能にするものとし、2010年度中のサービス提供開始を目指します。
NTTデータはこれまで多くの金融機関の勘定系や決済インフラの共同利用型システム・サービスを多数提供しており、RKKCSは金融機関の事務センターへサブシステムを多数提供しております。これらの提供実績と豊富な経験をもとに、事務集中分野へも共同化の範囲を広げていきます。
【背景】
金融規制緩和や異業種参入が進む中で、金融機関の経営環境は急速な変化を遂げており、チャネルの代表である営業店では顧客満足度の向上やセールス力の強化を図るため、大量定型事務を中心とした、事務センターへの事務の集中化が推進されてきました。
その結果、事務センターには多数のサブシステムが導入されており、システムの更改時には更なるITコスト削減が各金融機関により検討されています。しかしながら、通信やシステム基盤といった最新インフラに対応するための業務アプリケーションの修正やシステム保守の継続など、大幅なコスト削減は困難である点が課題として認識されています。
【サービスの概要】
今回検討・開発を開始した「事務集中ASPサービス」は、事務センターで使われているサブシステムをASP型で提供するものです。特長と導入メリットは以下のとおりです。
- システム導入・保守コスト削減
個別にサブシステムを導入することがなくなるので、初期や更改時の導入コストおよび保守コストが不要となります。これらコストを30%削減することを前提とした利用料設定を行います。 - システム運用・管理負担軽減
データのバックアップやサーバー稼働状況の管理といったシステム運用・管理が不要となり、本来業務への専念を可能とします。 - 営業店事務の更なる削減
ASPサービスとして低コスト化されることで、投資対効果が合わずに見送りとなっていた事務集中系サブシステムの導入が可能となります。営業店事務の更なる削減を目的とした集中化に寄与します。 - セキュリティー面への配慮
「事務集中ASPサービス」は通信部分を含めて高いセキュリティーを担保し、安心してお使いいただけるサービスとします。
「事務集中ASPサービス」で提供するラインアップは以下を予定しています。
- 口座振替依頼書登録システム
口座振替登録データの作成を行い、依頼書イメージを保管します。 - 諸届(喪失)管理システム
紛失等事故連絡受付後の後処理、処理状況の管理を行い、届出書イメージを保管します。 - 本人確認記録書管理システム
本人確認記録書および付帯資料のイメージ登録を行い、書類イメージを保管します。 - CIF二次登録システム
新規口座開設時の顧客属性情報の登録を行い、依頼書イメージを保管します。
【今後の展開】
スキームや利用条件を含めたサービスの開発を進め、2010年度中に金融機関へサービス提供を開始することを目指し、2015年度までに10行の参加を目標とします。
なお、並行して現サービスラインアップに加え、相続/差押業務、各種申込書登録業務などの業務向けのサービスラインアップの拡張も検討します。