金融機関向けチャネルソリューション基盤 「CONTIMIXE®」の本格展開を開始 ~信用金庫向け営業店端末にて稼働開始~
2010年6月29日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、2006年より開発に着手してきた金融機関向けチャネルソリューション基盤「CONTIMIXE®(コンティミクス)」を活用して、信用金庫向け営業店基幹システム端末「TM2010」を本格的に稼働開始致しました。
「CONTIMIXE」は金融機関のチャネル戦略をITで解決するためのソリューションで、顧客満足向上に向けた新たな金融サービスの提供をスピーディーかつ低コストで実現できるといった特長があります。「CONTIMIXE」上で「TM2010」を提供することで、信用金庫においてはWebブラウザベースのシステム連携基盤による端末操作性の向上、SOA基盤活用による新たなサービスの早期提供といったメリットを享受できます。
NTTデータでは、今回の「CONTIMIXE」を活用した「TM2010」の提供にとどまらず、他の金融機関にも積極的に展開していく予定です。なお、「TM2010」は2015年度末までに20,000台以上の販売台数を目標にしています。
「CONTIMIXE」の概要
金融規制緩和や異業種参入が進む中で、金融機関の経営環境は急速な変化を遂げています。金融機関は、今までの画一的なサービスを提供する経営から、顧客視点に立った様々なサービスをスピーディーかつ低コストで提供できる競争力の高い経営への転換を迫られています。
このような環境変化の中で金融機関は、営業店に代表される各種金融サービスチャネルを戦略的に活用しCS向上やセールス力の強化を図ることが課題となっています。一方、取引やセールスの複雑化により高まるオペレーショナルリスクの回避にも取り組む必要があります。
「CONTIMIXE」はこれら経営課題をITで解決するためにNTTデータが開発した、SOA(Service-Oriented Architecture)思想に基づく新しい金融チャネルソリューション基盤です。
特長とメリット
1.Webブラウザベースのシステム連携基盤の提供
Webブラウザベースシステムの増加とともに、勘定系端末との連携について要望が年々増加してきています。
「CONTIMIXE」では、Web技術をベースに基盤の最新化を実現し、システム連携機能の強化を図りました。
- Webブラウザ上で、様々な金融サービスを呼び出し組み合せる基盤を提供
- 勘定系システムから顧客情報や商品情報の一元把握を可能とする基盤を提供
2.ナビゲーション基盤の提供
オペレーターのスキルに依存しない業務の使いやすさを実現するために、ナビゲーション機能を提供します。
- ナビゲーション機能を使用したオペレーション誘導により、相続業務などの複雑な処理や業務横断的な取引、発生頻度の低い業務取引でも安全で確実なオペレーションが可能
- 取引画面や取引手順、操作性などのユーザーインターフェースを高い自由度でカスタマイズ可能
3.SOAベースの機能コンポーネントの活用
様々な機能コンポーネントをWebサービス化したことで、業務アプリケーションを容易に構築できます。
- 機能コンポーネントの独立性が高く、各コンポーネントの組み合わせによりスピーディーかつ低コストでサービス提供が可能
- 各種チャネル装置においても同一基盤の利用が可能
4.システムの全体最適化を実現
機能コンポーネントは、クライアント端末、サーバー双方で搭載可能であり、利用形態に合わせて活用できます。また、従来ハードウェアに依存していた機能の汎用化によりさらなるマルチベンダー化を実現します。
- クライアントサーバー方式、シンクライアント方式、リッチクライアント方式など、導入形態に合わせた最適なシステム構築が可能
- マルチベンダー対応により、様々なハードウェアの組合せによる最適なシステム提供が可能
信用金庫向け営業店基幹システム端末「TM2010」の概要
「TM2010」は、前モデルの営業店基幹システム端末(TM2005)を刷新、従来からの基本コンセプトである「オープン志向を継承しつつ最新の基盤技術を取り入れ、安全性、信頼性を向上し、誰でも簡単に正しく使える端末の追及および、営業店事務の効率化」を踏襲、機能強化しています。
また、勘定系取引だけではなく、信用金庫における各種情報システムについても同一の端末(TM2010)上で容易に連携(ブラウザ「Internet Explorer」)を利用した連携)が可能となり、顧客サービスの向上や、店頭での顧客セールスの強化を実現できます。
対応業務や機能については2段階の提供を行う予定であり、「STEP1(2010年7月から)」では、「基盤更改」を中心に、ハードウェアおよびミドル基盤(「CONTIMIXE」)を更改し、従来の営業店端末(TM2005)の機能を継承しつつ、機能強化を実現します。「STEP2(2011年度第3四半期以降予定)」では「CONTIMIXE」のメリットを活かし、さらなる魅力ある機能をご提供致します。
特長とメリット
1.ユーザフレンドリーな端末操作の提供
「CONTIMIXE」の提供する「画面フレームワーク(Webブラウザ)」を採用し、普段使い慣れたPCや、ブラウザライクな操作性とした事で、オペレーターのスキルに依存しない誰でもミスが無く使いやすい端末を提供します。
- キー操作や画面レイアウトの改善
さらに見やすく、使いやすい端末を実現し、信用金庫職員の即戦力化や、端末操作研修レスを推進。
- 入出金取引ごとの画面色変更
画面背景色を取引ごとに変更し注意喚起を行うことにより、オペレーションミスを低減。
- 取引画面の独自カスタマイズ機能
オンライン取引画面を、信用金庫様が独自にカスタマイズ(利用不可な入力の規制など)を可能とします。これにより、取引時のオペレーションミスを低減。【STEP2提供予定】
2.信頼性・セキュリティの向上
監査などにて指摘される端末のセキュリティ対策について、抜本的な改善を行い事務の堅確化に貢献します。
また、「CONTIMIXE」の提供する「LBPコンポーネント」「ジャーナルコンポーネント」の採用により、信用金庫に求められる新たな信頼性やセキリュティ要件にも対応をします。
- 端末セキュリティの強化
可搬媒体(USBメモリー、DVDなど)による不正操作防止をさらに強化する。
- セキュリティ印刷機能
個人情報が印刷された帳票類の取り忘れ防止など、情報セキュリティ対策をさらに強化する。【STEP2提供予定】
- 端末の取引履歴情報(ジャーナル)のサーバー一括保管機能
端末ごとに保有する個人情報が含まれる取引履歴(ジャーナル)を端末から削除し、情報漏洩リスクを低減する。
また、営業店での端末操作、取引記録を集中的に監査する事も可能になる。【STEP2提供予定】
3.営業店事務の効率化と新たな金融サービスの提供
サブシステムとのシームレスな連携により、既存の勘定系オンライン業務だけでは無く、サブシステム業務との連係が同一の端末上で容易な実現が可能となり、営業店事務を更に効率化します。
「CONTIMIXE」の提供するSOA基盤によりサブシステムとの連携が容易となり、今後の新たなチャネルソリューションの提供や、機能拡張の早期実現を可能とします。
- 税公金の窓口収納事務の効率化
公金収納専用のサブシステムとの連携を行い、コンビニエンスストア並みに迅速かつ、正確な窓口での税公金の収納を実現。【STEP2提供予定】
なお、4月より西京信用金庫様にて「TM2010」の試行導入を頂き、機能・運用面について以下評価を頂いています。
- 画面レイアウト、構成の見直しにより「大変見やすく使いやすい端末になった」
- 取引毎の画面の色表示、キーの見直しなどにより「大幅にオペレーションのミスが減り、事務リスクが軽減する」
- 照会やジャーナル検索取引画面の見直し(専用画面化)により「従来に比べ事務処理が効率化された」
- 端末の処理速度が非常に速くなり「お客様サービス向上に繋がる」
- メンテナンス時のガイド表示が大変分かり易くなり「保守性が向上した」 など
販売目標
- 販売目標台数:2010年からの6年間で2万台以上
TM2010の概要
1.TM2010画面例
2.TM2010装置外観
3.CONTIMIXEとTM2010の業務アプリケーションとの位置付け
今後の展開
「CONTIMIXE」については、地銀・第二地銀、労金、信組、JAなどの業態へも展開予定です。
「TM2010」については、2015年度末までに20,000台以上の販売台数を目標としています。
注釈
- 「CONTIMIXE」は、日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- 文中に記載されている商品・サービス名、および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
杉山
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
「CONTIMIXE」について
株式会社NTTデータ
第三金融事業本部
ソリューション事業部
チャネルソリューション統括部
企画開発担当 田遠、山崎
TEL:050-5546-2418
「TM2010」について
株式会社NTTデータ
第三金融事業本部
コミュニティバンキング事業部
信用金庫統括部
信金営業担当 森、家永
TEL:050-5546-2079