統合運用管理ソフトウエア「Hinemos® Ver.3.2」を公開開始 ~障害発生箇所を可視化しより直感的な操作を実現~
2010年9月30日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、オープンソースソフトウエア(OSS)の統合運用管理ソフトウエア「Hinemos®」(ヒネモス)を活用したシステム運用をより拡大するため、さらなる機能強化を図ったHinemosの新バージョンを9月30日より公開します。
今回公開する「Hinemos Ver.3.2」では、監視状況をグラフィカルに表示する「ノードマップオプション」の追加により、障害が発生したサーバーの設置場所などを直感的に把握することができ、速やかな障害対応を実現します。また、プライベートクラウド環境への適用を見据え、監視対象のサーバー台数キャパシティをVer3.1に比べて大きく拡大しました。これにより、例えば複数システムの統合基盤など、数百台規模のシステムにおいても、Hinemosを活用したシステム運用基盤を構築できるようになります。
背景
現在、IT資産がますます増え続ける中、システム運用の一層の効率化が求められています。しかし、市場に存在する既存の統合運用管理ソフトウエアは、管理対象ごとに費用が発生するものが多く、コスト抑制のために管理対象とするサーバー群を選択するなど、全てのIT機器を均一に管理する事例はそれほど多くありません。
今後、仮想化されたIT基盤が増加する傾向にあり、管理対象台数に依存するコスト構造は大きな課題であると認識されています。Hinemosパートナー企業が提供する保守サポートサービスにおいて、監視対象台数によらない費用体系を選択することが出来る「Hinemos」は、仮想化基盤の導入を検討されている多くのお客様においてますます注目を集めています。
Hinemos Ver.3.2の主な特徴
1.より進化した稼働状況の『可視化』
今回、新たにリリースする「ノードマップオプション」により、既存のスコープビューの他、ノードマップビューを用いた監視が可能です。これにより監視対象サーバーの設置場所を効率的に確認したり、障害発生状況を速やかに確認できます。
ノードマップオプション画面
2.より大規模なIT環境への対応強化
- 1.管理対象台数を拡大
Hinemosマネージャプログラムの改善により、Ver.3.1比で約3倍~約6倍(環境や設定内容によります)のサーバー群を1台のHinemosマネージャ・サーバーで管理可能になります。
また、仮想化環境における仮想マシン数は増加傾向にあり、複数のHinemosマネージャによる分散管理が今後増加することが想定されます。そのため、今回の新バージョンではHinemosマネージャの最低必要メモリ容量を1GBに削減(Ver.3.1では2GB)しました。これにより、仮想環境上でのHinemosマネージャ利用時のリソース消費量を抑制し、物理メモリを有効に利用可能です。
- 2.複数業務サブシステムの独立運用に対する機能強化
複数のサブシステムを統合したシステム運用でも、各サブシステム間で独立した業務ジョブ運用を実施する場合を想定した機能強化を実施しました。
3.よりスマートな運用を可能とする機能強化
- 1.Hinemosクライアントを使用しないHinemos制御インターフェースの追加
Hinemosクライアントを用いたGUIによる制御とは別に、外部からのHinemos制御用APIを使用して、Hinemosを外部プログラム(ユーザー作成プログラムやスクリプトなど)から制御できます。これにより、計画停止時に一時的に管理対象外としたノードに対する管理対象への復帰操作忘れを防止するなど、より効率的でミスのない運用を実現します。
- 2.障害対処運用手順呼び出し機能(URLリンク対応)
Hinemosで監視設定を行う際に、対処手順を示したURLリンクを設定することで、障害発生時に即座に対処手順の呼び出しが可能になります。これにより、迅速に対処手順の参照が可能となり、障害復旧のための所要時間の短縮が可能となります。
- 3.一過性のリソース逼迫時の通知抑止
監視対象のIT機器において一時的にリソースが逼迫しても、しばらくすると自然と復旧する場合があります。Ver.3.2 では、このような一過性の通知を抑制する設定が可能になり、対処不要なリソース逼迫の確認作業を削減できます。
- 4.自己診断機能の強化
Hinemosの動作状況を自己診断する機能がより充実しました。万一のHinemos障害発生を、より迅速に把握可能になります。
その他、Ver.3.1 までのご利用ユーザー様から頂いた多数のフィードバックを本バージョンに反映しております。
Hinemos Ver.3.2のデモ等を、以下にて予定しております。
10月12日 Hinemos紹介セミナー(主催:NTTデータ、会場:INFORIUM[東京・霞が関])
- http://www.hinemos.info/topics_event/201010hinemos.php
10月18日~20日 ITPro EXPO 2010 展示会 NTTデータブース内(東京ビッグサイト)
- http://www.nttdata.co.jp/itpro2010/index.html
10月21日 Hinemos紹介セミナー(主催:NTTデータ関西、会場:NTTデータ関西本社[大阪・梅田])
- http://www.nttdata-kansai.co.jp/seminar/(外部リンク)(10月4日より受付開始)
製品、出荷時期
製品名 | 出荷時期 | 製品概要 | ||
---|---|---|---|---|
機能拡張製品(無償製品) | 1 | Hinemos(基本機能) | 2010年9月30日 | Hinemosの基本機能 |
機能拡張製品(有償製品) | 2 | Hinemos ノードマップオプション(新製品) | 2010年9月30日 | Hinemosクライアントにノードマップビューを追加 |
3 | Hinemos有償エージェント | 2010年9月30日 | 追加サポート対象環境注1用Hinemosエージェント | |
4 | UNIXエージェントPack | 2010年11月予定 | UNIX環境用Hinemosエージェント | |
5 | HinemosHAオプション | 2010年9月30日 | Hinemosマネージャを冗長化 | |
6 | HinemosVM管理オプション(VMware対応版) | 2010年9月30日 | 仮想化環境向け機能強化 | |
7 | HinemosVM管理オプション(Xen対応版、OracleVM対応版) | 2010年10月予定 | 仮想化環境向け機能強化 | |
8 | HinemosUtilityオプション | 2010年9月30日 | Hinemos設定内容の入出力 NW機器対応強化のためのHinemos内部情報メンテナンス |
- 注1Hinemos有償エージェントは、以下のプラットフォーム向けの製品です。
- Red Hat Enterprise Linux 4[64bit版]
- Red Hat Enterprise Linux 5[64bit版]
- Windows Server 2008[32bit版]
提供方法
Hinemos(基本機能)
「Hinemos」に関する情報は「Hinemosポータルサイト」にて公開しております。Hinemosの詳細やリリース情報以外にも、セミナーやイベント情報、Hinemosパートナープログラムの詳細情報などを掲載しております。また、ソースコードおよび実行バイナリは、オープンソースのライセンスであるGNU General Public License(GPL)で公開されます。「Hinemos」のプロジェクトは、OSS開発サイトである「SourceForge.jp」にホスティングされています。
Hinemos 有償製品の提供方法
Hinemos有償製品は、Hinemosパートナー各社より提供されます。提供形態、価格はHinemosパートナー各社により異なります。
(Hinemosパートナーについては、Hinemosポータルサイト内のHinemosパートナー情報ページ(http://www.hinemos.info/partner/(外部リンク))を参照してください)
Hinemos World 2010
Hinemos Ver.1.0の公開から5年が経過し、多くのお客様事例が生まれています。Hinemosの先進的ユーザー様の事例紹介を中心としたHinemos World 2010を、以下の内容にて開催いたします。
Hinemos World 2010
テーマ | クラウド時代の統合運用管理ソリューション |
---|---|
日時 | 2010年11月10日(水) 13:00~17:00(12:30受付開始) |
会場 | 東京ミッドタウン 4F カンファレンスルーム Room4,Room5,Room6 |
主催 | NTTデータ |
参加費 | 無料(事前登録制) |
詳細は、以下のサイトにて公開しております。お申し込みを本日より受け付けます。
今後の展開
NTTデータでは、さまざまなシステム要件を満たしていくため、今後もHinemosの開発、提供を行い、Hinemosを一層普及させていきます。
NTTデータは、オプションの提供を含めたHinemosパートナープログラム全体として、年間3億円の売り上げを目指します。
注釈
- Hinemosは、日本国内におけるNTTデータの登録商標です。
- その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
高橋
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
加納・中西・谷越
TEL:050-5546-2496