M2Mトータルソリューションを展開開始 ~マルチセンサー対応からプラットフォーム提供、ビッグデータ分析活用までサポート~

ニュースリリース/NTTデータ

2012年3月14日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、M2M(Machine to Machine)注1システムのクラウドプラットフォームからコンサルティングまでトータルで提供する、M2Mトータルソリューション「Xrosscloud」(クロスクラウド)シリーズを4月より提供開始します。

NTTデータでは、これまで多数のM2M分野の案件を手掛けてきた実績・ノウハウを元に、M2Mソリューションを体系化し、お客さまが、迅速かつコストを抑えてM2Mシステムを導入できるよう、クラウドプラットフォームおよび各種アプリケーションサービス、コンサルティングを一貫して提供します。

また今後、共通クラウドプラットフォームの特性を生かし、企業間で各種データを連携させることで生まれる新規サービスの提案や、多様なセンサー・デバイス等から収集した大量な情報を活用するビッグデータ分析活用サービスの提供拡大を目指します。

NTTデータは、将来的に「Xrosscloud」が、企業や生活者の「社会を支えるインフラ」となるよう、積極的に本ビジネスを推進し、M2M分野で2015年度に200億円の売り上げを目指します。

背景

昨今、M2M市場が急速に拡大し、これまでネットワークに接続されていなかった各種センサー・デバイス(情報家電、自動車、自動販売機、建築物、スマートフォンなど)がネットワークを通じてつながり協調し、エネルギー管理、施設管理、経年劣化監視、防災、福祉サービス等を多様な分野のサービスを実現できる等、社会におけるM2M分野への期待が増している現状です。

NTTデータでは、これまで、橋梁監視ソリューション(BRIMOS®)を始め、環境、構造物、防災等のモニタリングに関するセンサーネットワークシステム、企業向けADL(Air Download)サービス、EV充電インフラサービス等、数十件に上るM2M関連のビジネスを個別に提供してきました。NTTデータは、これら豊富な実績で培った業務ノウハウ・技術力を展開しM2M分野のさらなるビジネス拡大に向けて、2011年10月には「M2Mクラウド推進室」を設立し、当社のM2Mビジネスの共通基盤となるM2Mクラウドプラットフォームサービスを一部先行開始してきました。そして今回、このM2Mクラウドプラットフォームおよび各種M2Mアプリケーション、Big Data分析活用コンサルティング等のM2M関連ソリューションを「Xrosscloud」シリーズとしてトータルにラインアップ化し展開することとなりました。

Xrosscloudの特長

1.マルチセンサー・デバイス対応

各種のセンサー・デバイスインターフェースに対応し、さまざまなメーカーのセンサー・デバイスからデータ収集することが可能です。また、各種通信方法、プロトコルに対応します。

2.高セキュリティー

サービス起動時・通信経路・蓄積情報のすべてにおいて、セキュアな情報管理を行います。また、セキュリティー事故防止や事故発生時の緊急対応を迅速かつ正確に行うため、社内にセキュリティーインシデント対応専門チーム「CSIRT(シーサート)」を設置しています。

3.実績に基づく高度なビッグデータ分析サービス

当社がこれまで実施してきた200を超える事例をベースにした独自のデータ分析手法「BICLAVIS®」注2を用い、ビジネス・アナリティクスの専門人材の分析サービスを提供し、お客さまのさまざまなビッグデータ分析ニーズに対応します。

4.グローバル対応

34カ国約26,500人の弊社海外拠点によるサポートと各国で最適なデータセンター、ネットワークの提供を行い、お客さまのグローバル業務を支援します。また、デバイス、通信プロトコル、データの国際標準に対応します。

5.豊富な実績の技術・ノウハウ展開

多数のM2M関連システムの実績を活かし、迅速に高信頼、安全なプラットフォームを提供します。また、公共システム、金融・決済システムなど、大規模な社会インフラシステム構築に携わってきたノウハウを活かし、企業間、業界間の連携を図り、お客さまの業務効率化や新規ビジネス創出をサポートします。

提供メニュー概要

Xrosscloudのメニューは、アプリケーション、プラットフォーム、Big Data分析活用コンサルティングサービスから成り立ちます。お客さまのM2Mシステム導入に必要となるアプリケーション、システム基盤、ネットワーク、コンサルティングをワンストップで提供します。また、プライベートクラウド、パブリッククラウド、オンプレミス型の最適な導入方法をご提案します。

【図】

図:4月からの提供メニュー概要

1.アプリケーション

豊富なM2Mソリューションの構築実績を元に、防災、交通・自動車、施設監視、自販機、農業、ヘルスケア、ユーティリティー、スマートデバイス等、多様な分野のアプリケーションサービスを官公庁、自治体、金融機関、企業などのお客さまに提供します。

2.プラットフォーム

Xrosscloudのアプリケーションに必要となる共通機能、ファシリティ、ネットワーク、OS、ミドルウエアを含めた基盤サービスを提供します。プラットフォームをご利用になることにより、構築や運用にかかるコストの削減や、サービス提供までのスピードが向上します。

3.Big Data分析活用サービスコンサルティングサービス

NTTデータがこれまで実施してきた200を超えるデータ分析事例をもとに、分析シナリオを9つに類型化し、データ分析技法として体系化した分析手法「BICLAVIS」により、お客さまのニーズに応じてさまざまな情報分析のコンサルティングサービスを提供します。

Xrosscloudのコンセプト

「Xrosscloud」の名称は、情報が交わる、つながることに加えて、「X」は、かけ算の「×(かける)」を表し、ひとつの情報から多くの価値が生まれることを表しています。「Xrosscloud」のコンセプトは以下の通りです。

  • つなげる

    スマートフォン、各種センサー、自動車、EV充電器、家電機器などのさまざまなデバイスを接続するとともに、各業務アプリケーション、データ連携を実現します。

  • 生み出す

    さまざまなデバイスから収集・蓄積されたデータを組み合わせ、すなわち「クロス」させ、NTTデータ独自のBI分析手法を用い加工・分析して新たな付加価値情報を創出し、活用します。

  • 進化する

    今後、サービスの機能拡充および提供サービス拡大を行うとともに、業界・企業間のサービス連携等により、お客さまの競争力強化やサービス向上に貢献します。

【図】

図:ソリューションイメージ

今後について

今後は、アプリケーションのラインアップの拡充、データ分析・活用の一層の高度化、デバイス・通信方式の一層の多様化を推進していきます。

1.アプリケーションのラインアップの拡充

今後中長期的に成長が見込まれる医療・ヘルスケア、ユーティリティー、農業等の分野において、新規サービスの創出を行い、順次提供いたします。

2.グローバル化の推進

各国拠点のデータセンターへの展開、今後規格化される国際標準への順次対応を実施します。

3.データ分析・活用の一層の高度化

各業界向け業務分析モデルの実装や、ワークフロー等他システムとの容易な連携を推進します。

4.デバイス・通信方式の一層の多様化

多様なデバイスの通信を集約するコンセントレーターの提供、多様な通信への対応を順次実施していきます。

将来的には、M2Mクラウドプラットフォーム上に集まるデバイス等からの大量な情報を活用する新たなサービスを提供し、「Xrosscloud」が企業や生活者の「社会を支えるインフラ」となるよう、積極的に本ビジネスを推進していきます。

関連情報

2012年5月9日~11日に、東京ビッグサイトにて開催される(主催 リード エグジビション ジャパン株式会社)「Japan IT Week春」内の「クラウドコンピュータEXPO」において、M2Mトータルソリューション「Xrosscloud」シリーズの紹介および展示を行います。

注釈

  • 注1M2M

    Machine to Machineの略。無線・有線網を利用し、遠隔の機器とITシステムの間で、人手を介さず行われる双方向通信サービスのこと。

  • 注2「BICLAVIS(ビークラビス)」について

    BICLAVISは、NTTデータがこれまで実施してきた多数のデータ分析事例を体系化したデータ分析方法論です。BICLAVISは、(1)目的指向で類型化された9つの分析シナリオ、(2)統計・最適化・シミュレーションなどの分析手法を統合的に実装するデータ分析環境、(3)各分析シナリオに応じた分析テンプレート、から構成されており、さまざまな業界のデータに対して適用可能です。

  • 「BRIMOS」、「BICLAVIS」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 「Xrosscloud」、「Device Spider」、「GaiaLinX」、「Sensor Spider」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
戸田、高橋
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
グループ経営企画本部
M2Mクラウド推進室
鈴木、牧本
TEL:050-5546-9365