ウェブアクセシビリティの無料診断サービスを大幅刷新 ~最新のJISに基づいたチェックが可能に~
2012年3月21日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータだいち
株式会社NTTデータと株式会社NTTデータだいちは、2008年より運営している「ウェブアクセシビリティチェックサイトHAREL®」(読み:ハレル)をリニューアルし、2012年3月21日より公開します。
「HAREL」は、Webページが高齢の方や障がいのある方でも使えるかどうか(アクセシビリティ)をチェックできるサイトです。チェックしたいWebページのURLを入力するだけで、アクセシビリティへの適合度注1が点数で表示され、改善点の解説が表示されます。
リニューアル後の「HAREL」では、2010年に改正された最新のJIS X 8341-3:2010(高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ注2)に基づいた約230の観点によるチェックが可能となります。
背景
インターネットを利用したコミュニケーションやサービスが生活に浸透し欠かせないものとなっている中、Webサイトのアクセシビリティへの対応がますます重要になっています。また、災害など非常時の情報伝達におけるアクセシビリティ対応の重要性についても注目されており、各団体が各自のWebサイトを誰にでも使いやすいものにする必要性が高まっています。
このような流れの中で、2004年にアクセシビリティに関する国内初のガイドラインJIS X 8341-3:2004が策定されました。このガイドラインは2010年8月にはJIS X 8341-3:2010として改定され、Webサイトを持つ各団体に浸透しています。
NTTデータとNTTデータだいちは2004年から、ユニバーサルデザイン(Webサイトが提供する情報やサービスを、年齢や障がいの有無にかかわらず誰もが享受できるよう設計すること)の実現を、アクセシビリティとユーザビリティ(わかりやすさ、効率よく使えるか)の向上と考え、両面から取り組んできました。今回NTTデータは、NTTデータの障がい者雇用促進のための子会社であるNTTデータだいちと共同で、アクセシビリティのさらなる普及展開を目指し、日本電信電話株式会社の研究所がWebサイトの制作者向けに開発したウェブアクセシビリティチェックツール注3を用いて、広く一般の方もJIS X 8341-3:2010に基づいたチェックができるよう「HAREL」をリニューアルし、公開します。
HARELの利用イメージ
特長
Webサイトの運営にかかわる方の、効率的なアクセシビリティ対応をサポートします。
- チェックを行うPCにソフトウェアのインストールは不要で、インターネットが接続された環境があればどなたでも利用可能です。
- 「画像に代替テキストが付いているか」、「複数のページで繰り返されるコンテンツをスキップする手段を提供しているか」など、JIS X 8341-3:2010の達成等級A(シングルA)に基づいた約230の観点によるチェックを行います。
- 適合度を点数や画像で示すことにより、アクセシビリティ改善に向けた明確な目標設定が可能となります。
- チェック結果の該当箇所について、画面上でマーカー表示およびソースコード上でハイライト表示することができ、改善すべき内容を詳しく解説することでより簡便なアクセシビリティ改善をサポートします。
アクセシビリティの専門家によるさらに詳細なチェックをご希望の方は、NTTデータだいちの「ウェブアクセシビリティ診断サービス」を利用できます。
今後について
NTTデータとNTTデータだいちは、アクセシビリティに関する知見を蓄積し、「HARELソリューション注4」の拡充を目指します。これによる事業を展開し、Webサイトに関するユニバーサルデザインの普及を目指します。
注釈
- 注1適合度
JIS X 8341-3:2010の達成等級Aに基づく自動チェック項目のチェック結果から計算したHAREL独自の点数です。アクセシビリティ対応の目安として利用できます。
- 注2JIS X 8341-3:2010 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ
2010年8月20日に、経済産業省で策定されたウェブコンテンツのアクセシビリティに関する日本工業規格です。World Wide Web ConsortiumのWeb Content Accessibility Guidelines 2.0を含む形でガイドラインが策定されました。
- 注3ウェブアクセシビリティチェックツール
NTTサイバーソリューション研究所がWebサイトの制作者向けに開発し、JIS X 8341-3:2010の達成等級A、AA、AAAに基づくチェックが可能なチェックツールです。JIS X 8341-3:2010の達成等級を調べる試験には、機械的に行う自動チェックと人の判断が必要な手動チェックがあります。自動チェックの結果(よい箇所、悪い箇所)とともに、手動チェックが必要な箇所を指摘することができ、網羅的、効率的なチェックを実現しています。
- 注4HARELソリューション
NTTデータとNTTデータだいちのアクセシビリティに関連するサービスの総称です。
- 「HAREL」および「HAREL(ロゴ)」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
関連情報
2012年2月10日NTTデータニュースリリース
2009年10月1日NTTデータニュースリリース
2008年8月28日NTTデータニュースリリース
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
平形
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
技術開発本部
ソフトウェア工学推進センタ
菱木、唐木沢
TEL:050-5546-8779
株式会社NTTデータだいち
ITサービス事業部
菅野、李
TEL:050-5546-8539