アジャイル開発展開と人材育成のための拠点をインドに設置

ニュースリリース/NTTデータ

2012年10月18日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、NTT DATA Global Technology Services Private Limited Company(本社:ITI Road, Aundh, Pune, India、以下GTS)と、NTTデータグループにおけるアジャイル開発注1の展開・プロフェッショナル人材育成拠点「Agile Professional Center」の世界各地域での設置に着手し、その最初の拠点として、2012年10月18日、GTS社内に「Agile Professional Center India」を設置しました。

「Agile Professional Center」は、NTTデータグループ社員を対象にアジャイル開発プロジェクトの実践を通じたトレーニングの場を提供し、アジャイル開発のプロフェッショナル人材注2育成を行い、各地域のグループ各社へのアジャイル開発の展開を行っていく組織です。

「Agile Professional Center」は、このような活動を通してアジャイル開発のプロフェッショナル集団の世界各地域での拠点となることで、ビジネスニーズの短期間での変化に適応可能なソフトウエアの開発を世界の各地域でサポートする体制を作り、第一弾としてアジア圏を主とするグローバルに展開する日系企業への迅速なサービス提供体制を強化することを目的として活動します。

「Agile Professional Center India」は最初の「Agile Professional Center」として、インド圏における中心拠点の役割を担います。

NTTデータは今後、GTSとともに「Agile Professional Center India」で培ったノウハウを足がかりとし、NTTデータグループのアジア、インド、東南アジア、欧州地域を中心とした各地域の拠点に「Agile Professional Center」の設置を進め、2012年度中に3拠点、2014年度までに世界5拠点の設置を目指します。

背景

IT市場のニーズがますます多様化し、ビジネス環境の変化するスピードが加速していることを背景に、より短期間でのシステム開発が求められ、それに伴いアジャイル開発が盛んになっています。特にIT分野で世界をリードする米国ではアジャイル開発が主流となっており、米国IT企業のソフトウエア開発におけるアジャイル開発の採用率は30%を超えています注3。アジャイル開発人材の人数で比較しても、日本のアジャイル開発人材の人数は大幅に不足している現状があります。

このような背景のなか、NTTデータグループでも、グローバルデリバリーモデルの推進する中で、効果的な開発手法としてアジャイル開発手法の確立とその人材育成を行ってきましたが、それらは日本を中心とした活動となっていました。

そこでこのたび、NTTデータはGTSと、世界各地域のNTTデータグループ各社でのアジャイル開発のさらなる展開と、プロフェッショナル人材育成のための拠点「Agile Professional Center」の第一弾として、GTS社内に「Agile Professional Center India」を設置することとしました。

活動内容

「Agile Professional Center」は、以下の3つの活動を通じて、NTTデータグループ各社へのアジャイル開発の展開を行っていきます。

  • アジャイルプロフェッショナル人材の育成

    NTTデータグループ社員を、専任のアジャイル開発トレーナーの指導のもと、アジャイル開発の実践を通じてScrum開発手法注4やXP注5を習得するようトレーニングします。また、アジャイル開発トレーナーの育成も行い、各地域のNTTデータグループ各社においてアジャイル開発のプロフェッショナルが増えていく仕組みを確立します。

  • 先進的な研究開発

    アジャイル開発の実践によって得られる知識・ノウハウの集約を行い、よりビジネスニーズの変化に迅速に対応するための開発手法に関する研究開発を行います。

  • オンデマンドなアジャイル開発体制の確立

    アジャイル開発のプロフェッショナル人材を多数確保することにより、顧客のビジネスニーズに応じて即座にアジャイル開発で対応可能な体制を整えます。

【図】

今回、まずはアジャイル開発の多数の実績があるGTS社内に「Agile Professional Center India」を設置することで、早期のアジャイル開発の展開とプロフェッショナル人材育成の体制を確立し、世界各拠点に同様の体制「Agile Professional Center」を設置する足がかりとします。

組織概要

  • 組織名称:Agile Professional Center India
  • 立ち上げ日:2012年10月18日
  • 所在地:NTT DATA Global Technology Service(ITI Road, Aundh, Pune, India)
  • 立ち上げメンバー:NTTデータとGTSの社員から成る約20名

今後について

NTTデータはGTSと、「Agile Professional Center India」の活動を通じてアジャイル開発のさらなる普及と人材育成を進めていく予定です。また、「Agile Professional Center India」で培ったノウハウを生かして、NTTデータグループ各社で連携し、アジア圏をはじめ世界各地域に「Agile Professional Center」を設置し、2012年度中に日本を含む3拠点、2014年度までに世界5拠点(中国、インド、ベトナム等東南アジア、ヨーロッパ、日本)の設置を目指します。

これにより、各拠点で自律的にアジャイル開発の展開とプロフェッショナル人材の育成を行い、アジア圏をはじめとするグローバルに展開する日系企業のビジネスをグローバル一体となりサポートする体制を整えていきます。

【図】

注釈

  • 注1アジャイル開発

    アジャイル開発とは、システム開発対象を多数の小さな機能に分割し、短い期間で動作するソフトウエアを漸進的に開発していく開発手法です。アジャイル開発の手法は従来のウォーターフォール開発手法と大きく異なるため、アジャイル開発人材を育成するためには、アジャイル開発の知識だけでなく、アジャイル開発プロジェクトの実務経験が必要不可欠です。

  • 注2アジャイル開発のプロフェッショナル人材

    アジャイル開発のノウハウ・スキルに精通し、アジャイル開発の実践や、開発人材の育成が可能な人材を指します。

  • 注3出典

    独立行政法人情報処理推進機構 技術本部 ソフトウェア・エンジニアリング・センター"非ウォーターフォール型開発の普及要因と適用領域の拡大に関する調査"。

  • 注4Scrum(スクラム)開発手法

    アジャイル開発の一つです。スプリントと呼ばれる1週間から1カ月の短い期間で、動作するソフトウエアを漸進的に開発していくことで、ビジネス価値の高いソフトウエアを早期に顧客へ提供することを可能とするマネジメントフレームワークです。シンプルでわかりやすいという特徴を持ち、欧米におけるアジャイル開発において最も採用されている手法であり、近年、日本国内においてもさまざまな企業にて採用されつつあります。

  • 注5XP(Extreme Programming:エクストリーム・プログラミング)

    アジャイル開発の一つです。ユーザー要求や仕様の変更リスクを軽減するために、顧客や開発者間のコミュニケーションや、コーディングとテスト、リファクタリング(コードの書き直し)などに重点を置いて、短期間のリリースを繰り返して開発を進めていく開発手法です。

  • 文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

関連情報

2012年4月17日ニュースリリース

  • 上記の研修は、「Agile Professional Center」における育成施策の一つとして位置づけており、「Agile Professional Center」にて育成するプロフェッショナル人材は全員受講することとなります。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
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TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
技術開発本部
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TEL:050-5546-9771