Lindacloud®シリーズにより企業規模のシンクライアント基盤を構築 ~標的型攻撃などのセキュリティーリスクにも対応可能なシンクライアントを実現~
2012年11月20日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、自社製のハード・ソフト一体型製品Lindacloud®シリーズ(『Lindacloud for ThinClient』、『Lindacloud for NAS』、『Lindacloud for Hadoop』)の組み合わせにより、企業規模のシンクライアント注基盤を実現しました。
本シンクライアント基盤では、サポート切れのブラウザー環境や特定業務用の専用端末など社内に散在する端末環境を統合することで運用の手間を軽減するとともに、標的型攻撃やマルウエアにも対応できるセキュリティー対策を実現する仕組みを備えるなど、お客さまが企業規模でシンクライアントを導入する際に留意しなければならない機能をワンストップで構築しています。
本シンクライアント基盤は、既に某金融機関への採用が決定しており、今後、さらなる展開を目指します。
背景
NTTデータでは、2010年11月9日にLindacloudを販売開始して以来、社内オフィス環境やビッグデータ活用の基盤として、公共機関、金融機関、一般企業等、さまざまな業界のお客さまに導入してきました。
このうち、社内オフィス環境に関しては、昨今、組織単位の導入ではなく、お客さまの企業規模でのシンクライアント、ファイルストレージ導入が増加しており、従来のLindacloud個別製品単体の導入だけでは実現できない要件が見えてきました。
そこで、企業規模の導入において考慮しなければならないセキュリティー対策や運用のしやすさ等の必要機能を整理し、その機能をLindacloud各製品に分担させることで新しいシンクライアント基盤の構築を実現しました。
特長
- 1.ハードウエア、ソフトウエア、構築、保守を全てオールインワンで提供
Lindacloudが提供するハードウエア、ソフトウエアに加え、お客さまの要件に合わせた各種機能を、オールインワンで提供いたします。これにより、ハードウエアの選定やソフトウエアのインストール等、お客さまの導入時の手間を軽減します。
- 2.Lindacloud各製品を組み合わせ企業規模のシンクライアント基盤を実現
本シンクライアント基盤には、Lindacloud各製品の特長と、これまでに培った構築ノウハウを凝縮させています。これにより、企業単体での導入にとどまらず、グループ会社への展開も容易にできる仕組みを提供しています。主な特長は以下の通りです。
- どんな端末環境でもシンクライアント化が可能
サポート切れのブラウザー環境や特殊なクライアントサーバー型業務アプリケーション等、複雑な端末環境をシンクライアント化するにあたって、仮想化技術を用いてターミナルサーバー方式と仮想PC方式を併用することにより、コストバランスに優れたシンクライアント基盤を実現しました。これにより、バラバラだった端末を統合するとともに、OSやソフトウエアのバージョンアップも容易になり、維持コストの削減が期待できます。
- 標的型攻撃やマルウエアにも強いセキュリティー対策を実現
ユーザーが意識することなく、1台の端末で社内/社外それぞれ個別に用意されたWEB閲覧環境を自動的に切り替えて利用でき、標的型攻撃やマルウエアにも強い仕組みを提供しています。また、WEB経由で社外へファイル送信する際の事前承認機能や、全端末環境のOS・ソフトウエアの一括最新化機能も具備しています。
- 運用管理コストの削減
企業規模のシンクライアントともなると、管理対象となる端末数や端末環境数が多く、運用者の負担も大きくなります。そこで、OSだけでなくアプリケーションを一斉配信する機能や端末の初期セットアップ、故障復旧を簡易にする仕組み等、運用者の手間を軽減する仕組みを提供し、運用管理コストを抑えています。
- トラブル時も業務は継続
故障時の影響範囲を局所化するため、サーバーを共有する人数を少人数に抑える、管理機能をサーバーごとに分けて配置する等の、1台のサーバーの機能を限定する工夫をしています。また、ファイルサーバーについてもデータを常に三重化して保持しているため、サーバーが同時に2台故障しても業務を継続することができます。
- どんな端末環境でもシンクライアント化が可能
提供内容イメージ
参考:Lindacloudについて
Lindacloudは、省電力・低排熱等工夫したNTTデータ製ハードウエアに、用途に合わせたソフトウエアをプリインストールした、ハード・ソフト一体型のサーバーです。本製品は、グリーンITアワード2011にて経済産業大臣賞を受賞しました。
Lindacloud for ThinClientについて
マイクロソフト社WindowsServerがプリインストールされているシンクライアント基盤です。増設のしやすさ、故障時の影響範囲局所化を目的に、サーバー1台あたりの収容人数をあえて少なくしているところが特長です。
Lindacloud for NASについて
分散ファイルシステムを採用した、大規模データストレージ基盤です。データを自動3重管理しているため、万が一の故障時でも、3台同時に故障が起きない限り、データは失われません。
Lindacloud for Hadoopについて
大規模データ分散処理技術『Hadoop』と、アプリケーション開発を容易とするNTTデータ製Lindacloudフレームワークがプリインストールされている、大規模データ分散処理基盤です。アプリケーション開発に必要な初期設定をすべて行った状態で提供するため、導入後すぐに開発を開始することが可能です。
注釈
- 注シンクライアント
企業の情報システムにおいて、社員が使うコンピューターに最低限の機能しか持たせず、サーバー側でアプリケーションソフトやファイルなどの資源を管理するシステムの総称。
- 「Lindacloud」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第二法人事業本部
法人サービス&ソリューション事業部
伊藤・関谷・平田
TEL:050-5545-9766