2015年度 NTTデータ入社式 社長挨拶

NTTデータグループの新入社員の皆さん。まずは、このように皆さんを新入社員としてNTTデータグループに迎え入れられたことを大変嬉しく思い、NTTデータを代表して心から歓迎します。

本日皆さんは入社式を迎え、社会人としての生活がスタートするわけですが、どのような心境でしょうか。今、皆さんの胸には、今日から新たなスタートを切る喜び、緊張、不安、さまざまな思いが入り混じっていることでしょう。

これまでの学生時代は、これから皆さんが歩んでいく人生のスタートラインに立つための準備期間に過ぎません。これまでの人生で学んだこと、そしてこれから学ぶことを自らの力に変え、大きく羽ばたいてほしいと願っています。

さて、今、社会は大きく変わろうとしています。グローバル化により、さまざまな国の文化が入ってくることで、人々のライフスタイルは変化しています。技術の進化により、これまで当然だと思われていた制約条件や既成概念がどんどん小さくなり、従来の常識が大きく覆ることも起きるようになりました。

その中でITは、ビジネスだけに留まらず、スポーツや文化、芸術、政治、宗教にまでその適用領域を拡大し、同時にそれらが世界規模でつながることで、従来の社会構造や業種・業態の枠組みを変えるほどの大きな力を持ち始めています。

このような時代において、私たちがお客さまに選ばれ、社会で必要とされる企業であり続けるためには、期待通りのニーズを満たすだけでなく、お客さまや社会の思いをかたちにする新たな価値を創造することが求められます。これまでもNTTデータグループは世の中の新しい流れを洞察し世界や技術の大きな変化をチャンスとして捉えることで、社会的に大きな変化をもたらすイノベーションを起こしてきましたが、その役割は今後ますます重要になってきます。

皆さんも本日から、「Global IT Innovator」の一員として、情報技術を使ったビジネスの創造を通じて社会の発展に貢献するとともに、NTTデータグループを引っ張っていかなくてはなりませんが、その前提として、私は皆さんに一人ひとりの人生を大切にしてほしいと思っています。一人の人間として何をすべきなのか。どのような人生を送って自己実現を果たしていきたいのか。今、皆さんが抱いている志を大切にし、その考えをずっと大切に持ち続けてほしいと思っています。

最後に皆さんに私の信条である「真実一路」という言葉を贈りたいと思います。これは、自ら正しいと信じる道を貫き通す、という言葉です。今、自分は何をすべきかを必死になって考える。書物や歴史、先輩や同僚から学び、また自分自身で一生懸命考える。そうして自分のやるべきこと、正しいと信じられる道が見えれば、たとえ周りの人に反対されたとしても、その道がいばらの道であったとしても、それを信じて突き進んでいくことで、必ずや目標を達成することができる、私はそう信じています。そして皆さんにもそうあってほしいと願っています。

NTTデータブランドという傘のもと、皆さん一人ひとりが自分のやるべきことを熟考し、やり抜く。そうして自己実現することで、NTTデータグループはこれからもイノベーションを起こし、社会の発展に多いに貢献できると確信しています。世界41カ国・地域、76,000人の社員とともに、このNTTデータグループを大きく発展させていきましょう。

株式会社NTTデータ　代表取締役社長　岩本 敏男