ネットバンキングにおけるFintech促進サービスの開発着手 ~マネーフォワード等のFinTechサービスと金融機関を接続し、連携ビジネスを支援~
2015年10月22日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、家計簿アプリ等の個人資産管理(PFM)サービスやクラウド会計サービスなどのFintechサービスと、NTTデータが金融機関に提供する共同利用型の個人向けインターネットバンキングサービス「AnserParaSOL®」を接続するAPI注1連携サービスを2015年度中に提供開始します。
本サービスは、利用者がインターネットバンキングのIDとパスワードをFintechサービスに登録することなく、銀行取引データ等の連携を可能とするサービスです。これにより、利用者はより安全・便利にFintechサービスを利用できるようになります。また、Fintechサービス利用者を新たに取り込むことで、金融機関はインターネットバンキング利用顧客を拡大することが期待できます。
なお、本サービスは、2014年12月にNTTデータが開催した「豊洲の港から®」オープンイノベーションコンテスト注2で、最優秀賞を受賞した株式会社マネーフォワード、ならびに優秀賞を受賞したfreee株式会社と以前から共同検討を進めており、まずは両社と共同で2015年度中にサービス提供を開始します。さらに、NTTコミュニケーションズ株式会社、ならびに弥生株式会社が提供するFintechサービスとの連携も今後予定しています。
NTTデータでは、本サービスを皮切りに、今後も具体的なFintechと金融機関の連携ビジネスの支援・促進を進めていきます。
背景
近年、その利便性の高さから、家計簿アプリ等の個人資産管理(PFM:Personal Financial Management)サービスやクラウド会計サービスなどのFintechサービスが急速に普及拡大しています。
しかし、これらFintechサービスの利用者が、入出金明細や口座残高などの銀行取引データをインターネットバンキングから自動取得する際には、インターネットバンキングのIDとパスワードを、事前にFintechサービスへ登録する必要がありました。また、インターネットバンキングの画面変更が行われると、銀行取引データの取得ができなくなるといった問題もあり、インターネットバンキングとFintechサービスの間で、シームレスな連携が求められていました。
そこで、NTTデータは、個人資産管理サービスの分野で国内250万人への提供実績を有する株式会社マネーフォワード、クラウド会計サービスの分野で国内38万事業所への提供実績を有するfreee株式会社とそれぞれ連携し、インターネットバンキングと親和性の高いこれらサービスの利用者が、より安全かつより利便性の高いサービスを利用できるようにするためのAPI連携サービスを、2015年度中のサービス提供に向けて開発に着手しました。
概要
本サービスは、Fintechサービスと金融機関とをAPI連携し、金融機関におけるFintech活用を支援するサービスです。
利用者はインターネットバンキング上で、自身の銀行取引データを連携するFintechサービスの銘柄はもちろん、情報連携範囲を指定できるようになり、当該認可情報に基づき、インターネットバンキングからFintechサービスへ情報連携が行えるようになります。
これにより、利用者は、自身のインターネットバンキングのIDとパスワードをFintechサービスに事前登録することなく、銀行取引データを自動取得することが可能となります。また、インターネットバンキングの画面変更の影響も受けなくなることから、銀行取引データを取得できなくなる問題も解消され、利便性が向上します。
第一弾として、「AnserParaSOL」の機能追加を行い、個人がFintechサービスを利用する際の照会系業務に限定したAPIの提供を行います。また、続く第二弾として、NTTデータが金融機関に提供する共同利用型の法人向けインターネットバンキングサービス「AnserBizSOL®」でのAPI提供も検討していきます。
図1:API連携サービスのイメージ図
図2:連携先Fintechサービス(予定)
今後について
本サービスは、個人向けインターネットバンキングサービス「AnserParaSOL」での対応からスタートし、その後、法人向けインターネットバンキングサービス「AnserBizSOL」への展開も検討していくとともに、連携先Fintechサービスも順次拡大していきます。
さらには、API連携サービスのみならず、Fintechを自社サービスとして提供したい金融機関、または、金融機関と協業してサービスを提供したいFintechサービス提供者向けに、NTTデータが長年のインターネットバンキングシステムの運営で培った、セキュアかつ堅牢堅固なインフラや運用ノウハウを提供する、プラットフォーム事業の提供も予定しています。
NTTデータでは、本サービスを皮切りに、今後も具体的なFintechと金融機関の連携ビジネスの支援・促進を進めていきます。
図3:今後NTTデータが提供するFintechプラットフォームのイメージ図
注釈
- 注1API(Application Programming Interface)とは、あるシステムで管理するデータや機能などを、外部のシステムから呼び出して利用するための手順やデータ形式などを定めた規約のことです。
- 注22015年1月29日お知らせ
- 「AnserParaSOL」、「AnserBizSOL」、「豊洲の港から」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
後藤(尾)
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第二金融事業本部
e-ビジネス企画室
今井、煙草
TEL:050-5546-8230