多言語対応 免税書類の電子サイン保管サービスの提供開始 ~16カ国語に対応し1回のサインで手続き完了、外国人旅行者におもてなしを~

ニュースリリース/NTTデータ

2016年4月28日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTTデータ)は、2016年5月1日より、「CAFIS®免税帳票保管サービス」の提供を開始します。本サービスは、訪日外国人旅行者の消費拡大を目的とした平成28年度税制改正において、免税の購入者誓約書の電磁的保管が認められたことを踏まえ、購入者誓約書へのサインを電子化し、電子保管するサービスです。本サービスでは、免税時の誓約事項注1を16カ国語注2で案内し、1回のサインで免税手続きを完了できます。

また、同改正により、免税対象の最低購入金額の引き下げが行われることに伴い、免税取引増加が予想される中で、これまで免税店において発生していた、サイン漏れ等のミスや紙運用に関する作業負荷を大幅に軽減できます。

本サービスは、同改正が施行される2016年5月1日に合わせて、総合大型免税店での導入が決定しています。

NTTデータでは本サービス普及に向けて導入推進を図るとともに、今後も免税店の課題解決につながる付加価値サービスの提供に取り組んでいきます。

背景

昨今の政府の観光立国化に向けた取り組みや、五輪開催決定の後押しにより、訪日外国人旅行客数は、2014年の1,341万人から2015年は1,973万人と33%増(日本政府観光局調べ)と、着実に増加しています。また、2016年5月1日より免税制度が改正され、一般物品は「10,000円超」から「5,000円以上」に、消耗品は「5,000円超」から「5,000円以上」に免税対象金額が引き下げられるため、外国人旅行者の消費拡大につながり、さらに免税取引が増えることが予測されます。

これまで、免税店では免税品販売時に外国人旅行者がサインした購入者誓約書を、紙で7年間保存することが義務付けられていました。しかしながら、紙運用のため、免税店側ではサイン漏れや帳票渡し間違え、帳票不備による経済的損失、紙取り扱いに関する作業負荷等の課題を抱えていました。

このたび、平成28年度税制改正により、購入者誓約書の電磁的記録による保管が認められ、紙ベースの保管の必要がなくなったため、取引量の多い免税店を中心に電子保管へのニーズが高まっています。

こうした状況を受け、NTTデータでは、従来の免税店の課題を迅速に解決するために、同改正が施行される2016年5月1日に合わせて、「CAFIS免税帳票保管サービス」の提供を開始します。

サービスの概要

「CAFIS免税帳票保管サービス」は、購入者誓約書へのサインを液晶サインタブレットより電磁的に取得、電子帳簿保存法で定める一定条件下で保管するサービスです。また、保管した購入者誓約書は、過去の帳票確認や税務署の照会対応もサポートできるよう、専用のウェブサイトより閲覧可能とします。

【図】

図:「CAFIS免税帳票保管サービス」利用イメージ

メリット・導入効果

1.外国人旅行者のメリット・効果

  • 自国の言語で誓約事項を確認

    免税品販売時に外国人旅行者が確認する誓約事項については、これまで日本語と英語での表記が主流でした。しかし、今後はさまざまな地域・国の旅行者が来日し免税品を購入されることを見据え、液晶サインタブレットに旅行者の国籍に応じた言語で誓約事項を表示できるよう、16カ国語に対応しています。これにより、訪日外国人旅行者の96%以上をカバーできます。

  • サインはまとめて1回

    クレジット決済で支払い、購入した商品を免税する場合、これまではクレジット決済の伝票(加盟店保管用伝票)と免税の購入者誓約書それぞれに対してサインが必要でした。また、免税手続きカウンターで免税する場合、免税品を購入した店舗分の購入者誓約書にそれぞれサインが必要なため、外国人旅行者は何度も繰り返しサインする必要がありました。今後は、本サービス導入店舗で免税品購入する場合には、液晶サインタブレットに1度だけサインすればよいため、旅行者はサインの手間を軽減でき、また免税品購入時の時間も短縮できます。

2.免税店のメリット・効果

  • 帳票渡し間違え、サイン漏れ等の店舗側のオペレーションミスの防止

    これまでは外国人旅行者からの記入間違えやサイン貰い忘れ、帳票渡し間違えといったオペレーションミスが発生し、店舗側で課題視されていました。そこで、本サービスを導入することにより、外国人旅行者が液晶サインタブレットに記入したサインを業務端末からリアルタイムに確認できます。また、出力する書類がパスポートに貼り付ける購入記録票のみのため、これらのミスを防止でき、コンプライアンスを順守できます。
    さらに、帳票不備による課税処理対応も不要なため、経済的損失の削減にもつながります。

  • 紙取り扱いに関わるバックヤード作業の削減

    紙管理・保管にかかる作業(帳票枚数の確認、保管スペース、店舗・本社間での配送、帳票の探索や紛失時の対応等)を削減でき、販売員スタッフの稼動負担を大幅に軽減できます。
    また、免税手続きカウンターの業務においては、代行作成した購入者誓約書の取りまとめや各店舗への仕分け処理を削減できます。

  • お客さまへきめこまやかな「おもてなし」を実現

    誓約事項の多言語案内、ならびにシームレスな販売手続きの実現(免税・決済のサインおまとめ)により、外国人旅行客へ丁寧・素早く・確実に対応でき、「おもてなし」の質の向上が可能です。

  • ペーパーレス化によるコスト削減

    紙代、人件費、郵送費、倉庫代、溶解処理費等のコストを削減できます。

今後について

2016年5月1日のサービス開始に合わせて総合大型免税店での利用開始が決定しています。また、免税事業者グローバルブルー ティエフエス ジャパン株式会社の加盟店でも採用予定です。

今後、NTTデータでは、百貨店・家電・ドラッグストア・量販店のような免税取引の多い加盟店向けに、本サービス導入を推進していくとともに、今後も免税店の課題解決につながる付加価値サービスの提供に取り組んでいきます。

注釈

  • 注1免税品購入時、訪日外国人旅行客は、免税品を日本で処分せず、日本から輸出する旨を誓約する必要があります。
  • 注2日本語・英語・簡体字・繁体字・韓国語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語・アラビア語・イタリア語・スペイン語・タガログ語・ドイツ語・フランス語・ポルトガル語・マレーシア語の16カ国語に対応しています。
  • 「CAFIS」は、日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
近藤
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
ITサービス・ペイメント事業本部
カード&ペイメント事業部
ビジネス企画統括部
ビジネス企画担当
武田、石川
TEL:050-5546-9468