AWSへの既存IT資産移行とクラウドネイティブ化を推進 ~AWS活用のためのクラウドコンサルや人材育成を全社レベルで強化~
2018年5月30日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、お客さまの既存IT資産のクラウド移行とアプリケーションのクラウドネイティブ化の推進を、2018年4月1日に設置した「クラウド戦略室」にて、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社(以下:AWSジャパン)と協力し、全社レベルで強化します。
この協力により、当社のアプリケーション開発の標準フレームワークや開発環境をAWSに対応させます。また、AWS活用を含めたクラウドコンサル技法を確立し、AWSに精通するクラウド人材を育成します。この取り組みを通じてお客さまのシステムをAWSに移行しクラウドネイティブに作り直すことを可能とし、さらにはアジャイルを駆使してお客さまの新規サービスを迅速に創り上げ、デジタル変革を実現します。
NTTデータは、これまで培ってきた通信、製造、流通サービス分野等のAWSの豊富な導入実績をもとにして、現在、急速にクラウド化が進展している金融分野を始めとした各分野に展開し、2020年度までにAWSに関するクラウドビジネス売り上げ300億円をめざします。また、2020年度のAWSクラウド人材1,000名をめざし、AWS認定資格者やクラウドネイティブに対応したアプリケーション開発エンジニアの育成に継続投資していきます。
背景
近年、コスト削減を目的とした既存IT資産のクラウド移行と同時に、デジタル変革の実現を目的としたクラウドネイティブなアプリケーションを迅速に開発・運用するニーズが高まっています。
一方、お客さまには外部クラウドの活用を含めたIT全体の最適化に課題があります。具体的には、クラウド移行の対象となるシステムやデータを見極めて確実にクラウド移行すること(Lift)や、アプリケーションをクラウドネイティブに作り変えていくこと(Shift)について不安があり、社内の推進体制や技術者も不足しています。
取り組み内容
NTTデータでは、2018年4月1日に「クラウド戦略室」を設置し、従来個別プロジェクトや分野ごとに対応してきたお客さまのクラウド活用を全社横断で戦略的に対応し、AWSの取り組みにおいても推進を強化します。
- 1)NTTデータ開発標準フレームワークと開発環境のAWS対応(2018年4月より提供中)
NTTデータの開発標準フレームワーク「TERASOLUNA® フレームワーク」注1をクラウド上で動作させるために機能を拡張し、AWS については2016年度からアーキテクチャレビューや性能検証などを実施してきました。TERASOLUNA フレームワークがAWSに拡張することで、アプリケーション開発者は従来と変わらない方法でAWSに対応したアプリケーションを開発することができます。これにより、お客さまは既存のノウハウや資産を活用しながらクラウドネイティブなアプリケーションが開発可能となります。
また、NTTデータのシステム開発環境を集約した開発クラウド「統合開発クラウド」注2からAWS上で提供される先進的な機能やサービスが安全に利用できるようになり、AWSを活用したシステム開発や検証を迅速に実施することができるようになりました。
- 2)AWSへのLift & Shiftに関するクラウドコンサル技法の確立
NTTデータグループ内外で培ってきたクラウド活用の方法論を、既存IT資産を最適化していくコンサル技法の中に組み込み、NTTデータの全社標準としてお客さまのビジネス戦略に合わせて提供します。
AWSジャパンとは、お客さまの既存IT資産をAWSに対応していく際の条件を明確化し、既存の環境を生かしながらクラウドへの移行対象システムを整理します。これによりお客さまは、既存環境とクラウドとをハイブリッドで戦略的に活用できるようになり、デジタル変革の実現が可能となります。
- 3)AWSクラウド人材の育成
NTTデータはAWSジャパンのソリューションアーキテクトの支援の下、アプリケーションやITインフラをAWSに対応させる人材を育成します。
具体的には、AWSジャパンから専任ソリューションアーキテクトの派遣、実案件を通じた技術習得を得ることで、AWSクラウド人材の裾野を全社レベルに拡大し、AWS認定資格を取得する研修の実施とAWSプロフェッショナル人材の育成を目的とした全社横断的なAWS技術者コミュニティーを作っていきます。すでに育成の取り組みは開始され、今年度は100名のAWSプロフェッショナル人材の育成を計画しています。
今後について
NTTデータがこれまで培ってきた通信、製造、流通サービスの分野でのAWSの豊富な導入実績を元にして、これらの取り組みによる成果を、現在、急速にクラウド化が進展している金融分野を始めとした各分野の重要システムに展開し、AWSに関するクラウドビジネスの売り上げを2020年度までに300億円をめざします。
また、2020年度のAWSクラウド人材1,000名をめざし、AWS認定資格者やクラウドネイティブに対応したアプリケーション開発エンジニアの育成に継続投資していきます。
注釈
- 注12016年2月24日 ニュースリリース:オープンソースを活用したJavaフレームワークの提供を開始
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2016/022400.html - 注22017年1月25日 ニュースリリース:NTTデータグループ全社の開発環境を「統合開発クラウド」で集約
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2017/012500.html
- 「TERASOLUNA」「Altemista」は、日本およびその他の国における株式会社NTTデータの商標または登録商標です。
- 「統合開発クラウド」は株式会社NTTデータの商標です。
- 「アマゾン ウェブ サービス」、「AWS」は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
廣田
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
技術革新統括本部
システム技術本部
クラウド戦略室
本橋、海野、中村
TEL:050-5546-8889
エンドースメント
アマゾン ウェブ サービス ジャパンは、NTTデータさまが、お客さまのクラウド推進に向けてAWSの取り組みを強化することを歓迎します。また、AWSジャパンはビジネスパートナーとして、数多くの重要な社会インフラ基盤を提供しているNTTデータさまのクラウド推進をさらに支援いたします。昨今、オンプレミスで稼働する既存システムのAWS上への移行やアプリケーションのクラウドネイティブ化への対応ニーズがますます高まってきています。今回発表されたNTTデータさまの取り組みの中で、セキュアで柔軟性の高いAWSクラウド活用の方法論や技術支援をご提供することで、お客さまのデジタルトランスフォーメーションの加速を実現し、ビジネス成長に貢献してまいります。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
パートナー アライアンス本部
統括本部長
渡邉 宗行