2019年度 NTTデータ入社式 社長挨拶

皆さん、NTTデータへの入社、誠におめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。
NTTデータは、2018年に創立30周年を迎え、今年から新たな第一歩を踏み出しました。新たなスタートの年に、皆さまを迎え入れることができて、大変嬉しく思います。

30年間で世の中は大きく変化し、NTTデータ自身も売上高2兆円を超えるグローバル企業へと成長してきました。しかし、企業理念「情報技術で新しいしくみや価値を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」は創立時から変わっていません。まさに、変わらぬ信念として持ち続けている大切な企業理念です。この企業理念のもと、行政や金融サービスといった社会基盤を支えるしくみや、電気・ガスなどのライフライン、eコマース等人々の日常生活を支えるしくみなど、お客さまとともにさまざまな社会インフラを構築し、世の中の変化をITやデジタルで実現するイノベータとして事業を推進してきました。
そして、2005年以降、真のグローバル企業を目指して、海外事業の拡大に取り組んできました。現在では、世界53カ国・地域、216都市の拠点、社員数12万人を超え、グローバルの売上高も約9000億円、売上高比42％となっています。2017年にはIT業界において、2025年ごろに世界でトップ5に入るという「Global 3rd Stage」を掲げ、また2018年5月には、新しいビジョンとして「Trusted Global Innovator」を制定しました。これはグローバルで信頼されるイノベータになるという宣言です。お客さまの業務を深く熟知し、徹底した顧客志向でお客さまと社会に貢献していきます。

さて、ここで少し社会の変化に触れたいと思います。Society5.0という、政府が提唱をしている未来社会のコンセプトであり、日本の成長戦略において重要な役割を果たす政策があります。狩猟社会から始まり、農耕社会、工業社会、情報社会を経て、次に来る新たな社会ということで、Society5.0と呼ばれていますが、目指しているのは、IoTやAI、ビッグデータ解析といった最新のテクノロジーの活用により、経済発展と社会課題の解決を両立させることです。NTTデータは、「Global 3rd Stage」を目指していきますが、同時に、日本の成長戦略であるSociety5.0にも大きく貢献をしていくことが求められています。

「Global 3rd Stage」に向けた成長ドライバーは、「デジタル」と「グローバル」です。NTTデータは、デジタル技術を活用していくための取り組みをグローバルで推進しています。例えば、2018年にはDSO（デジタルストラテジーオフィス）を設置し、重点8領域のソリューションやサービスづくりを始めています。また、イタリア・スペイン・東京など世界各国にあるデザインスタジオで知見を共有するなど、R&Dのグローバル化にも取り組んでいます。NTTデータは本日から、新たな中期経営計画がスタートし、これから皆さんと共に、「Global 3rd Stage」の実現に向けて、一緒に取り組んでいきたいと思います。

さて、本日から社会人となった皆さんに、いくつかお願いをしたいと思います。
「Where there is a will, there is a way.」（意志あるところに道は開ける）
自分なりの高い志を掲げ、その実現に向かい、思い切ってチャレンジをしていっていただきたいと思います。そして、グループビジョン「Trusted Global Innovator」のように、ぜひ、お客さま・仲間に、「Trusted・信頼される人」になってほしいと思います。「NTTデータは誠実に一緒に考えてくれる、しっかりとシステムを仕上げてくれる」という信頼・信用をこれからも大事にしていきます。
信頼されるには、NTTデータのValuesの一つでもあるチームワークが重要です。NTTデータという企業の中で一人一人が輝き、自分自身を表現してください。そのために、皆さんがプロフェッショナルになることが重要です。ぜひ、自分自身のオンリーワン・強みをしっかりと作って、磨いていっていただきたいと思います。
そして、プロフェッショナルな仲間同士がワンチームで協力し合うことです。仲間と苦労して成果を成し遂げ、お客さま・社会に貢献したときの喜びは、何物にも代え難いものがあります。

最後になりますが、とにかく明るく楽しく前向きにやりましょう。仕事の楽しさの感覚をつかんでください。一人で悩むことはありません。これから一緒に頑張っていきましょう。

（株式会社NTTデータ 代表取締役社長 本間 洋）