データ管理高度化をトータルでサポートする新ブランド「Abler™(エーブラー)」創設 ~データを「ためる、探す、見せる」だけでなく「分かる」までを実現~
2020年5月20日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、データ管理の高度化においてデータ整備・データ分析活用業務のトータルでのサポートを可能とする、新ブランド「Abler™(エーブラー)」を2020年5月20日に創設し、同日よりサービスを開始します。
Ablerは、データを「ためる、探す、見せる」といった従来の活用だけではなく、「分かる」までをサポートします。「分かる」とは、オントロジー注1/セマンティック注2などの各種要素技術を組み合わせ、機械による人間と同程度のデータ解釈を可能とすることです。これまで機械処理が難しかった折衝・履歴データといった自然文やSNS、音声といった非構造化データ等の積極的な活用の推進が期待できます。また、データ整備の一部を自動化し、データ利用までの時間を大幅に短縮します。これらにより、データ利用のための準備時間を大幅に削減しつつ、大量のデータを瞬時に利活用することが可能となります。
今後、NTTデータは、社会やお客さまのさまざまな制約からの解放を実現するため、Ablerを通してお客さまビジネスの変革および新たな価値創造を支援していきます。また、お客さまのニーズに対応し、サービスやソリューションラインナップを順次展開して幅広い業界へAblerを提供し、3年後までに売り上げを100億円規模に拡大することを目指します。
背景
AIやIoTの登場により、業種問わずさまざまな企業でデジタルトランスフォーメーション(DX)が進み、ビジネスの転換期が訪れています。特にDX時代のデータは多種多様であり、膨大なデータから必要な情報を引上げ、ビジネスにつなげることは、企業の競争力を高めることになります。
NTTデータは、これまでもデータ活用ソリューション注3を提供することで多種多様なデータの経営資源化・業務活用を実現してきました。その取り組みの中で蓄積してきたノウハウに加え、オントロジー/セマンティックなどの各種要素技術を活用し、データをナレッジグラフ注4化することでデータ民主化を目指す取り組みを開始しました。
今回、創設したAblerは「Able(~が可能である)」の語尾に「r」をつけることで「Abler(可能にするもの・こと)」になり、このブランドを通してさまざまなデータ活用をNTTデータが可能にする・実現していくというメッセージを込めています。
図1:Ablerのコンセプト データ管理高度化
概要(特長)
データ整備にかかる時間の短縮
従来は、データ整備などの事前準備時間がデータ利用に至るまでの作業の中で5割以上を占めていました注5が、Ablerを活用することで、データ整備にかかる時間を大幅に短縮可能となります。そのため、データサイエンティストが本来の業務であるデータ分析作業により取り組むことができ、スピーディーにデータ利用ができます。
オントロジー/セマンティック技術を活用し、ナレッジグラフを構築することで、データの“意味理解”実現
- 活用対象とするデータの拡大:これまで機械処理の対象にできなかったデータの、ビジネスや業務活用が可能に。
- データ交換にかかる負荷削減:データの意味を機械同士が理解し、データ交換にかかる人間の作業を削減。
多種多様なデータの「ためる、探す、見せる、分かる」までをトータルサポート
お客さまの課題や要件に応じた選択・カスタマイズが以下のメニューより可能となります。また、その他、各種要素技術・基盤・コンサルを含む、「ためる、探す、見せる、分かる」までをトータルで提供しています。
NTTデータがこれまで提供してきた「iCrawler®」、「Customer Engagement Hub®」、「iTreasure®」等のソリューションは、「Abler」としてブランド統合して提供します。
- Intelligent Data Fusion:データの受領から活用までに必要な整形を行うとともに、シングルビュー注6を実現。従来の情報系システムで取り扱えていなかった多様な情報を統合的に活用可能。
- Intelligent Analysis:分析ツールとの連携はもちろん、スピーディーなデータ活用を実現。
- Intelligent Search:人間の情報探索と同様の検索を“機械”で実現。データ利用時に値、属性、意味までを検索対象とすることで人間の知識処理と近い超高度検索が可能。
- Intelligent Know Your 3rd Party:多種多様なデータを統合しさまざまな視点で見える化することで、事業活動に新たな気付きを与える。シングルビューの実現により利用者が業務的に意味のある視点で横断分析可能(ex.顧客軸、商品軸、地域軸)。
図2:Abler全体像
さまざまな依存や制約からの解放を実現
Ablerを活用することにより、物理的制約(どこでも)、時間的制約(いつでも・即時に)、コスト的制約(安く)からの解放を実現します。現在、人手で行われている業務の機械化の範囲を拡大し、業務の省力化を支援し、人がより創作性のある作業に従事可能となります。
今後について
NTTデータは、最新テクノロジーの研究・活用を積極的に推進し、「Abler」で提供可能なサービス/ソリューションラインナップを継続的に拡充します。また、デジタル時代のデータ活用におけるお客さまビジネスの変革および新たな価値創造を支援していきます。
参考
Ablerウェブサイト:https://abler.nttdata.com/
In English
- ”Abler™” Offering total support for advanced data management
http://www.nttdata.com/jp/ja/files/news/release/2020/052000/2020en052000-1.pdf(PDF:3ページ, 620KB)
注釈
- 注1オントロジー:人が持つ知識を、概念体系として整理し、データモデル化したもので、関連を定義したり、ナレッジを拡張したりすることを可能にする技術です。
- 注2セマンティック:データにメタデータの関係(主語・述語・目的語)をひもづけ、意味を持つデータとしたもので、モノとモノとの関連を表現するのに適したデータの持ち方のことです。
- 注3NTTデータのデータ活用ソリューションについては以下を参照ください。
https://www.nttdata.com/jp/ja/services/bi/ - 注4ナレッジグラフ:グラフ型で保持したデータに、意味と関連を与えるデータ管理技術です。
- 注5New York Times,Aug.17,2014 「For Big-Data Scientists, ‘Janitor Work’ Is Key Hurdle to Insights」(英文のみ)
https://www.nytimes.com/2014/08/18/technology/for-big-data-scientists-hurdle-to-insights-is-janitor-work.html - 注6シングルビューとは、データを一元的に集約・統合し、業務や部門ごとに必要に応じてデータを使用できる状態のことです
- 「iCrawler」、「Customer Engagement Hub」、「iTreasure」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- 「Abler」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
宮尾
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第四金融事業本部 事業開拓推進室
佐久間、福原、斉藤
TEL:050-5547-7238
Email:abler.prom@kits.nttdata.co.jp