新型コロナウイルス感染症に関するTwitterモニタリングサイトを公開 ~行政・自治体の施策検討、市民の情報取集等での活用を想定~
2020年5月27日
株式会社NTTデータ
Social Coin
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)とSocial Coin社(本社:スペイン・バルセロナ、通称:Citibeats社、以下:Citibeats)は、日本国内の新型コロナウイルス感染症の対策に取り組む行政機関や地方自治体の担当者が、施策検討の材料として活用することを目的に、Twitterの投稿をもとに新型コロナウイルス感染症に関する市民の声を、地域ごとに理解するためのモニタリングサイトを2020年5月27日に一般公開しました。
モニタリングサイト(URL:https://covid19-japan.citibeats.com)は、どなたでも閲覧可能となっており、今後、市民が効率的に情報収集を行い安心・安全に役立てることも見据え随時アップデートをしていく予定です。
本取り組みでは、CitibeatsのAIを活用した独自のデータ分類(クラスタリング)技術と、NTTデータが保有するTwitterデータおよび言語解析技術を掛け合わせ、47都道府県別に新型コロナウイルス感染症に対する関心事を可視化します。
背景
新型コロナウイルス感染症への対策が求められるなか、地域ごとに異なる課題や市民の関心事を迅速に把握することの重要性が高まっています。また、新型コロナウイルス感染症は、緊急事態宣言の有無にかかわらず長期間にわたり市民の生活に影響を与えることが想定されます。このような「ウィズコロナ(withコロナ)」(コロナとの共存・共生)時代において、行政機関や地方自治体がタイムリーに市民の関心事、心配事等を把握することが求められると想定されます。
そこで、Twitter社との公式な契約に基づくTweetデータを提供しているNTTデータと、AIを活用した独自クラスタリング技術を提供しているCitibeatsは、市民の声を把握することに役立つ情報を継続的に提供するために、日本国内の新型コロナウイルス感染症への関心事を地域ごとに分類したモニタリングサイトを2020年5月27日に一般公開しました。
概要
モニタリングサイトは、新型コロナウイルス感染症の対策に取り組む行政機関や、地方自治体における施策検討の材料としての活用や、市民が効率的に情報収集を行い安心・安全に役立てることを目的としています。
Twitter上に投稿された大量データについて、どの都道府県に関する投稿かを分類し、さらにテーマに分けることで、47都道府県別に関心が高い話題を確認することが可能になります。分類するテーマは、下記16のテーマを対象として取り扱います。モニタリングサイトでは市民からフィードバックを募り、テーマの拡張など随時アップデートをしていく予定です。
新型コロナウイルス感染症関連のテーマ
1.医療制度 | 5.ビジネス経済 | 9.教育 | 13.脆弱な人々 |
2.衛生用品 | 6.文化的影響 | 10.保育 | 14.環境 |
3.食料安全保障 | 7.リモートワーク | 11.旅行 | 15.市民の取り組み |
4.家計経済 | 8.就職活動 | 12.メンタルヘルス | 16.フェイクニュース |
各社の役割
Citibeats | AIを活用した独自クラスタリング技術およびサービス開発 |
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NTTデータ | Twitter全量データおよび言語解析結果の提供 |
- ※本取り組みにおいて活用の対象となるTwitter全量データは、Twitterアカウントの所有者が個人の意思で公開している情報のみが取得可能であり、それ以上の情報は取得・分析できません。また、あらゆる分析、データの提供に際しても、個人の特定や、個人情報をひもづけるための追加の情報収集・解析、および個人を特定できるような形でのデータ追跡などは、一切行うことはできません。
商用利用に適したTwitterデータ活用について
Twitter社の提供するAPIは、無償で利用可能な「Standard API」が存在しますが、Twitter社が提示しているロードマップに伴い各種APIは廃止される予定となっています。(「Standard API」はTwitter Developer Labs注1の新しいAPIに統合され、「Filter realtime Tweets(statuses/filter)」および「Sample realtime Tweets(statuses/sample)」は廃止予定注2、「7-Day Search Tweets(GET search/tweets endpoint)」を含む他APIも、順次廃止される予定)
これにより、Twitter社は無償利用によるTwitterデータの管理を厳格化(全てのAPIアクセスに対するTwitterデータの利用目的の申請・承認プロセスの必須化、利用できるアクセス回数等の制限等)しています注3注4。
Twitter社は「Standard API」で取得可能なデータが全量であることの保証はしておらず、商用での利用は推奨していません。
また、同一利用目的のために複数アプリケーションを作成することは禁止されているため、類似利用目的の申請によるTwitterAPIのレートリミット迂回を目的としたアプリケーション開発は認められていません注5。これに対して、NTTデータの提供するTwitterデータは、Twitter社との公式な契約注6に基づくデータであり、全量データからの取得、取得期間の柔軟な指定が可能です。
注釈
- 注1Twitter Developer Labsとは、開発者を対象としたTwitter社の新しいプログラムです。TwitterAPIの最新機能などに早期にアクセスすることが可能です。
https://developer.twitter.com/en/labs.html(英語サイト) - 注2Filter realtime Tweets(statuses/filter)のTwitter Developer Labsへの組み込みによる廃止について
https://twittercommunity.com/t/new-filtered-stream-endpoints-available-in-labs-and-the-future-of-statuses-filter/129888(英語サイト) - 注3プラットフォームの健全性向上を目指す開発者向けの新しい要件:Twitter社のStandard APIの新しいアクセス登録手続きと、今後予定している説明責任の強化のための変更点について
https://blog.twitter.com/developer/ja_jp/topics/tools/2018/jp-new-developer-requirements-to-protect-our-platform.html - 注4Twitter上でより良い顧客エンゲージメント体験のための新機能:新しい開発者申請プロセスによる申し込みにおいてユースケースの記入必須化
https://blog.twitter.com/developer/ja_jp/topics/tools/2017/aaa.html - 注5Twitterデベロッパーポリシーの再確認について
https://twittercommunity.com/t/twitter/92458 - 注6NTTデータは、2012年にTwitter社とパートナーシップ契約を結んでいます。
https://partners.twitter.com/en/partners/ntt-data.html(英語サイト)
- 文中のTwitterデータ提供サービスは、NTTデータの言語解析技術等を活用したTwitterデータ提供サービス(インテグレーション)を指します。
- 文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
大島
TEL:050-3646-0547
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
ITサービス・ペイメント事業本部
SDDX事業部
マーケティングデザイン統括部
デジタルマーケティング担当
高野、牧
E-mail:nazuki-support@am.nttdata.co.jp
参考
Citibeatsとは
スペイン・バルセロナを拠点とするITベンチャー(CEO:Ivan Caballero)。
世界10都市で開催した「第5回豊洲の港から® presents グローバルオープンイノベーションコンテスト」のグランドチャンピオン企業であり、AIによる地域課題分析、地域住民に社会改善活動に取り組むようモチベートするソリューションを開発。