牛の個体データで畜産農家の経営判断をサポートするツールを提供 ～牛の行動モニタリングツール「U-motion®」と連携し、飼育コストや売り上げなど多様なデータを分析～

畜産農家にとって、経営計画の立案は、現状分析や計画を立てるために必要な牛の売買履歴や飼料の購入費用といったデータの最新化に手間がかかり、多くの稼働を要します。紙の伝票を計算ソフトに入力するなどの手作業が多く、原価管理や毎年の決算にかかる事務作業の負荷がかかったり、情報の反映にタイムラグがあったりするというのが現状です。このことから、次年度の牛の導入計画や金融機関からの借り入れ・返済の計画など、経営判断は経験則に頼らざるを得ません。
NTTデータはこの状況に対し、散在している情報を集約し、経営状況分析に必要な情報を正確かつタイムリーに算出できるツールを提供します。畜産農家の原価管理や決算作業、経営計画検討を高度化・効率化し、目まぐるしく変わる市場環境にタイムリーに対応できるようにします。

本ツールは、畜産農家の経営にまつわるすべての情報を集約し、原価管理や決算作業、経営計画検討に必要な情報を出力します。導入日、飼育日数といった牛の個体情報を「U-motion」から自動で取得します。仕入れや売り上げの数値情報を本ツールに入力し、これらの情報を掛け合わせ、牛の飼育コスト等を出力します。さらに、AI-OCR「DX Suite^注2」との連携も可能なため、請求書などの伝票データの手入力による作業ミスを減らし、正確なデータをもとにした経営管理を実現します。本プロジェクトにおいて、NTTデータは本ツールの開発、サービス導入支援および販売を、デザミスは「U-motion」の提供を担います。

図1：概要図

• 注1U-motionは、牛の首に取り付けたセンサーが牛の行動をモニタリングし、反芻・動態・横臥・起立等の牛の主要な行動を24時間365日記録することで、牛の健康状態をリアルタイムに把握できるサービスです。集積された行動データを用いて、人工知能が牛の異変を自動で検知し、疾病・発情・起立困難等の場合はアラートで通知します。
  https://www.desamis.co.jp/product

図2：U-motionの利用イメージと概要

多数の導入実績があるBIツール活用により、個別要望に応じた分析結果を提供

金融機関へ複数の導入実績があるBIツールを活用します。インプット情報と分析方法を自由に設定することができ、多角的な経営分析を可能とします。

牛の個体情報を自動で取得し、経営管理データとして活用可能

牛の個体識別番号、牛の導入日や出荷日、出荷額といった情報を「U-motion」から自動で本ツールに取り込み、経営分析に活用できます。従来は計算ソフト等に牛の個体情報を入力する必要がありましたが、「U-motion」に登録されている情報を活用することで入力の手間を削減します。

AI-OCRツール、「DX Suite」との連携により、入力作業を削減

NTTデータが販売を行うAI inside社のAI-OCRツール、DX Suiteとの連携が可能です。DX Suiteを本ツールとあわせて導入することで、手書きの帳票を含む伝票の自動読取が可能となります。伝票内容の入力作業にかかる稼働や、人手の作業に起因するミスを削減します。

本ツールは、2022年10月6日（木）～10月10日（祝・月）に鹿児島県で開催される「第12回全国和牛能力共進会^注3」に出展予定です。サービスの認知度を高め、全国の畜産農家への導入を目指します。さらに、経営分析ツールを応用して将来的には農家に関わる税理士法人や金融機関への提供も検討しています。紙ではなくデータでのやりとりを実現することで、税務処理や融資手続きをスムーズに行うことが可能となります。

報道関係のお問い合わせ先

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広報部
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デザミス株式会社
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菊池、岡田
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