銀行向け「海外発行カード対応のトータルシステムサービス」の提供開始
2016年9月30日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、海外で発行されたカードを使用し、ATMで現金引き出しを行う際に必要となるATM、ATMネットワーク、海外接続する決済ネットワーク、それらの運用まで含めた金融機関向けトータルシステムサービスを開始します。
そのファーストユーザーとして、株式会社京都銀行(本社:京都市下京区、取締役頭取:土井 伸宏、以下:京都銀行)に採用され、2016年10月3日より提供開始します。
本サービスを利用することにより、ATM機(現金自動支払機)において、海外発行カード(Visa、Mastercard)による現金引き出し、残高照会が可能になります。
NTTデータでは、今後、年度内にUnionPay(銀聯)注1、台湾FISC注2(台湾金融カード)、国内取引(出金、入金、残高照会)等、提供機能の拡張を進めていきます。
背景
金融機関が海外発行カードへのATM対応を実現するためには、ATMのEMV対応注3をはじめ、海外ブランドとのネットワーク接続、センターを含めたセキュリティー規定(PCI-DSS注4)などさまざまなグローバルセキュリティースタンダードへの対応を実施する必要があり、システムの構築・運用にかかわるコスト負担が課題となっていました。
昨今、経済発展の目覚ましいアジアからの旅行者を中心に外国人訪日者数は過去最高で推移しており、国内でも官民一体となって観光立国実現に向けた各種の取り組みが行われています。また、2020年に向け今後も訪日外国人が大幅に増加されることが予測されます。
概要
こうした背景を踏まえ、NTTデータは、海外発行カードを国内ATMで利用する場合に必要となるソリューションを構築し、運用まで含めて提供するトータルシステムサービスを開始します。
また、本サービスの提供を通じて、金融機関が観光支援や地元の経済活動に貢献することによる、地域振興をサポートします。
利用可能な海外で発行されたカード等(サービス開始時点)
- VISA/PLUS、Master/Cirrus
サービス開始日
- 2016年10月3日
2016年10月3日サービス開始時点における利用金融機関(ファーストユーザー金融機関)
- 京都銀行
今後の展開
NTTデータでは、今後、年度内にUnionPay(銀聯)、台湾FISC(台湾金融カード)、国内取引(出金、入金)等、提供機能の拡張を進めていきます。
現在、複数金融機関での利用開始が予定されており、当社としては利用行拡大に向け今後とも積極的に営業していきます。
図:海外で発行されたクレジットカード・キャッシュカード対応ソリューションイメージ
注釈
- 注12002年(平成14年)に中国の中央銀行である中国人民銀行が中心となり、政府主導で設立された中国での銀行間取引および精算を行う会社で、「UnionPay(銀聯)」を国際ブランドとして積極的に中国国内外での銀聯カードの利用拡大を図っています。
- 注2Financial Information Service Co., Ltd.の略。台湾国内の銀行が加盟する銀行間ネットワークシステムを運営。台湾大手14金融機関が発行するICキャッシュカードが日本でのATMによる現金引き出しに対応します。
- 注3Europay, Mastercard, Visaにより策定された技術規格、ICカード処理を行うために必要な処理方式を定めたセキュリティー規格です。
- 注4カード情報および取引情報を保護するため実施設備や運用体制について国際ブランド5社(Visa、Mastercard、AMEX、Discover、JCB)が策定した国際セキュリティー規格です。
- 文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第二金融事業本部
第二バンキング事業部
第二バンキング統括部
地銀共同企画担当
松原、谷
TEL:050-5546-8933
株式会社NTTデータ
第二金融事業本部
金融ソリューション事業部
チャネルソリューション統括部
営業店システム担当
有田、泉田
TEL:050-5546-9993