企業間・拠点間における情報活用基盤「iQuattro®」を刷新 ~製造業を中心としたSCM・IoT情報のリアルタイム連携により、企業の業務高度化やビジネス変革を支援~

サービスインフォメーション

2019年5月14日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現し、ビジネス変革を支えるビジネスコラボレーション&IoTプラットフォーム「iQuattro®(アイクアトロ)」をこのたび刷新し、提供を開始しました。
「iQuattro」とは、部門間、拠点間、企業間などに散在するデータと先進デジタル技術を組み合わせて、新たな情報活用価値を創出するためのクラウド型のプラットフォームサービスです。これを利用することで、企業はサプライチェーンや業務プロセスのリアルタイムな可視化や情報共有を通じて、各種業務オペレーションの最適化や生産活動の高度化、コスト削減が期待できます。
今回、サービスの刷新により、最新のAPIマネジメントやデータ統合管理サービスの機能を加えたことで、より多くの企業が活用できる柔軟かつ強固なプラットフォームとなりました。これを利用する企業は、これまで以上に迅速なシステム導入・ビジネス適用が可能となります。
今後もNTTデータは、製造業のみならず、異業種間でのビジネスコラボレーションの実現を視野に、顧客企業の拡大、活用アプリケーションの拡張を目的とした基盤整備を進めていきます。

背景

AI、IoTの普及によるイノベーションの加速により、業種を問わないDXが進み、多くの企業がビジネスの転機を迎えています。しかしながら、企業がDXを実現していくためには、急速に進化する先進技術トレンドやサービスを柔軟に継続的に取り入れていくことが重要であり、一企業単独でそれに追随するのは難しいのも事実です。
このような企業の課題解決に向け、iQuattroは“常に進化を続け、企業のDXを推進し続けるクラウドプラットフォーム”をコンセプトに2017年からサービスを開始しています。これまでには、大手製造業を中心に、完成品メーカー、工場、サプライヤーをリアルタイムにつなぐ企業間サプライチェーンプラットフォームや注1、グローバルに点在する工場の製造実績情報を一元的に収集・分析・連携するIoTプラットフォームとして活用されています注2
近年、企業におけるDXや企業間コラボレーションのニーズがますます高まっていることを受け、より高度な情報活用を、スピード感を持って実現し、ビジネス変革を加速するために、iQuattroの刷新を行うこととしました。

iQuattro概要

iQuattroは、複数の企業や多国籍の営業拠点、生産拠点が、その垣根を越えて所有する情報の連携等を可能とするクラウド型プラットフォームサービスです。Web APIを活用し、社内外の既存リソース、国内外の優れた技術力を持つスタートアップのサービス等をつなぎます。既存システムや外部サービスを最大限に利活用することで、システム導入にかかるリードタイムを大幅に短縮し、迅速なビジネス適用を支援します。
今回のiQuattroの刷新においては、API生成の自動化やデータ統合管理機能を充実させることで、より多くのデータを取り扱うスケーラビリティの向上や開発スピードの短縮等を実現しました。

図1:iQuattroによる複数企業および他社サービスとの連携イメージ

具体的には、サプライチェーンにおける企業間コラボレーションや最速の意思決定を実現する「Smart Supply Chain」、生産活動を高度化する「Smart Factory」、製品自体にITで高付加価値を付与する「Product as a Service」の3つを軸に掲げ、新たな価値を創出します。

  • 「Smart Supply Chain」…サプライチェーンを構成する複数企業における、受発注、在庫、入出荷といった各種情報をつなぎ、サプライチェーン全体での最速な意思決定を支援します。
  • 「Smart Factory」…工場のセンサー・設備情報や工程情報の可視化・分析による生産性/品質管理の革新や、製造実行システム(MES)、統合基幹業務システム(ERP)との縦串連携による経営判断の最適化(生産実績に応じた原価管理など)を支援します。
  • 「Product as a Service」…製品利用データに基づく故障予兆検知、保守部材の最適化、修理手配の自動化など製品のサービス化を志向する製造業のビジネスモデル革新を支援します。

図2:業務プロセスごとの流れおよび全体を通じたメリットのイメージ

iQuattroの機能について

共通部/個別部に分かれた豊富な機能群

iQuattroは、どのようなシステムにおいても必要とされる機能を集約した共通部と、お客さまごとの要件を実現するための個別開発を可能とする個別部から成り立っています。
共通部はNTTデータによるフルマネージドサービスとして提供され、運用まで含めたトータルサービスとなります。
また、個別部を開発する際には、最先端のDevSecOps注3環境を活用することにより、高度なCI/CD注4を実現します。

図3:共通部と個別部における提供サービスイメージ

NTTデータのサービスに加え、国内外の優れた他社サービスも活用可能

10年後も価値の高いプラットフォームであり続けるため、データ処理・管理・分析、アプリケーション開発、情報セキュリティ等、シリコンバレーをはじめとした国内外の優れた技術力を持つスタートアップのサービスを調査・検証し積極的に取り込むとともに、お客さまの希望に応じて各種導入支援も実施しています。

図4:他社サービスの一例

共創パートナーがお客さまのビジネス変革を支援

iQuattroでは、各種共創パートナーとも連携したProfessional Serviceも用意しています。業務コンサルティングから技術支援、データ活用支援、デジタル人材育成など、iQuattroを活用した企業のビジネス変革・DX実現をフルサポートします。

  • 上流デザイン・活用ロードマップ・ワークショップ(SCM、IoT)
  • 技術支援(プラットフォーム利用、サービス開発、アプリケーション開発)
  • データ活用支援(可視化、データ分析)
  • デジタル人材育成支援

今後について

iQuattroは、単なるIT基盤ではなく、NTTデータグループが有する経験・ノウハウ、企業・業界をつなぐコーディネート力を生かして、企業のビジネスモデル変革を支える共創パートナーとして進化を続けていきます。今後は、製造業のみならず、金融業、保険業など異業種とのビジネスコラボレーションの実現を視野に入れ、新たなユースケース/サービスを展開していく予定です。

注釈

  • 注12018年8月27日ニュースリリース「サプライチェーン領域におけるブロックチェーン活用支援サービスを開始」
    https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2018/082700/
  • 注2 2018年1月24日ニュースリリース「NTTデータと米国Skuchain社が協業し日本の製造業向けにビジネスコラボレーションプラットフォームを展開
    https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2018/012400/
  • 注3DevSecOpsとは、アプリケーション開発において必要不可欠なセキュリティ対策を組み込みつつ、開発~デリバリーまでのライフサイクルを効率化・安定化させる一連の流れを指します。
  • 注4CI/CDとは、「Continuous Integration/Continuous Delivery」の略で、アプリケーション開発において、ビルドやテスト、本番開発サーバーに配備して利用可能な状態にするプロセスを自動化し、継続的に行う手法のことです。
  • 「iQuattro」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
ビジネスソリューション事業本部
AI&IoT事業部
山中、大居
E-mail:iquattro_contact@kits.nttdata.co.jp