リアルとデジタル双方のメリットを両立できるビジネス環境を実現する新サービスの提供を開始

背景

日本における就労人口の不足、長時間労働の課題を解決する目的として政府主導の働き方改革が進んでいます。
テレワークを導入する企業も増え、シェアオフィスやワーケーションなど、働く場所の自由度が増したことが育児や介護等プライベートと仕事の両立の大きなメリットとなっている一方で、そのデメリットやリアルに対面して仕事をすることのメリットも顕在化しています。具体的には、リモートワークだと相手の様子がわからないので声をかけづらい、偶然会うなどの場がないので日々のなにげない会話が減りコミュニケーション不足になる、孤独を感じる、他の人が業務をしている様子が見えないので管理職の業務がやりにくい、などが課題としてあがっています。
このような状況から、NTTデータはこれらの課題を解決するため、これからの新しい働き方を「Work Re:Invention」と定義し、その働き方を実現するための新サービス「BXO Hybrid Workspace for Employee Experience」の提供を開始します。本サービスの第一弾として、「BXO Cross Reality（XR）」「BXO Personal Assistant」「BXO Well-being」という3つのカテゴリーにおいてサービスの提供を開始します。2011年より「働き方改革とセキュリティ対策の両立」を支援するサービスとして提供してきたBizXaaS Office^®（以下：BXO）のシリーズラインナップに新たに加わるサービスとなります。

概要

BHWE(BizXaaS Office Hybrid Workspace for Employee Experience）

	サービス名	サービス内容
	BXO Cross Reality（XR）	XR技術を用いた仮想オフィス
	BXO Personal Assistant	AI・ナレッジシェアによる業務効率化支援
	BXO Well-being	業務状況・メンタル状況可視化によるメンタルヘルスケア支援

図1：BizXaaS Office ラインナップ図

1．BXO Cross Reality（XR）

「BXO Cross Reality（XR）」は、XRの技術を用いて、リモートとオフィス（出社）が混在する働き方をする場合に顕在化した課題を解決します。リモートワークにより、以前社内で行っていた気軽な相談・報告・雑談がしにくくなり、表情やしぐさが画面を通した情報でしか得られず、コミュニケーション不足やストレスを感じる機会が増えています。これらの課題をXRの技術を用いてバーチャル（テレワーク）でもリアル（出社・対面）の時と同等もしくそれ以上のコミュニケーションが取れる空間を提供していきます。今回はこのカテゴリーから下記Coomeのご提供を開始します。

• ※「BXO Cross Reality（XR）」の詳細は機能についてはWebサイトをご覧ください。
  www.bizxaas.com/application/office/bhwe/cross-reality

Coome

メタバースオフィスを提供するサービスソリューションです。デジタルのメリットを享受しながら、リアルのような気軽なコミュニケーションをとることができ、デジタルのデメリットである孤独感などの課題を解消することができます。オリジナルのバーチャル空間やリアルアバターなどでリアルを再現できます。同時翻訳機能や発話内容のテキスト表示機能などを搭載し、業務の効率化、利便性の向上に貢献します。

図2：Coome概要図

2．BXO Personal Assistant

「BXO Personal Assistant」は、AI・ナレッジシェア等の技術を用いて、あらゆる情報を整理し、有益な情報をユーザーに提案することで業務効率化の支援をします。転職活動が活発になり、中途採用者も増加し多様なバックボーンの人々が一緒に仕事をする中で、社内外ステークホルダーの業務内容・知見・人間性等が把握できないまま業務を進めることも増え、仕事のやりづらさを感じることも多くなりました。当サービスを使うことで、社内のステークホルダーのパーソナルデータを可視化し、一緒に働く人の業務内容・知見・人間性等を事前に把握することができるので、スムーズな業務進行を行えます。さらに社内に分散して存在している様々な情報が社内や各ユーザーに共有され、必要な情報をAIが適切に提案してくれることで業務の効率化を図れます。
今回はこのカテゴリーから下記knowlerのご提供を開始します。

• ※「BXO Personal Assistant」の詳細は機能についてはWebサイトをご覧ください。
  www.bizxaas.com/application/office/bhwe/personal-assistant

knowler

「情報×人のつながり創り」を支援します。エンタープライズサーチやソーシャルネットワーキングサービスだけでは足りない機能も補完し、自身に知見のない課題に直面した場合やプロジェクト開始初期の漠然とした状態において、ユーザーが意識せずとも「社内ノウハウの探索」や「対応可能な社内人材の探索」が行われ、確認することができます。有識者・適任者へシームレスにアクセスし、ヒアリング・連携できる機能でスムーズな業務進行のサポートをします。

図3：knowler概要図

3．BXO Well-being

「BXO Well-being」は、健康・メンタルケアを支援していくサービスです。対面コミュニケーションが減少したことによって部下の勤務状況が把握しにくくなり、マネージャーによる部下のメンタルケアが難しくなっています。また社員自身によるメンタルコントロールもこれまでよりも難しくなってきています。これらを解決すべく、業務状況（AP利用状況／残業状況等）や生体情報（体温、心拍、発汗量、声色、等々）から業務負荷、メンタル状態を可視化することで、社員個人及び社員間の健康管理・メンタルケアを行うことができます。従業員が心身ともに健康で安心して仕事に取り組める環境作りを支援します。今回はこのカテゴリーから下記MIMOSYSとQaseeのご提供を開始します。

• ※「BXO Well-being」の詳細は機能についてはWebサイトをご覧ください。
  www.bizxaas.com/application/office/bhwe/well-being

MIMOSYS

無自覚で行われる声帯の不随意反応に着目し、声の周波数の変動パターン等から心状態を分析し可視化します。本人も気づきにくい声の状態を可視化する音声解析エンジンを搭載し、声帯の不随意反応による音声の周波数特性等を短時間で解析することができます。これにより、従業員の高ストレス状態に早期に気づくことができ、適切なケアを行うことで業務の生産性低下や休職などの状態へ陥ることを防ぎます。

図4：MIMOSYS概要図

Qasee

Qaseeは、従業員が業務中に操作したキーボードやマウス、利用したAP等のデータを収集し、可視化することが可能です。また、収集したデータから自身の業務状況が可視化され、さらに業務状況に関する分析レポートが出力されます。これらのレポートを活用することで自身の業務内容を見直し、効率的な業務に繋げることができます。
また、これらのレポートはマネージャーが確認することができ、社員の業務量や負荷を定量的に把握し、適切なマネジメントに貢献します。さらに、組織内で利用されているアプリケーションが可視化されることで、必要とされている社内APや、改善すべき業務を把握することができ、社内システムや制度の改善に繋げることができます。

図5：Qasee概要図

今後について

企業の生産性向上と従業員の働き方満足度向上を支援し、それらを向上させることによりさらに企業競争力も向上させる「Work Re:Invention」の推進を行っていきます。また、調査から見えたニーズにお応えし今後もBHWEソリューションのさらなる充実、機能拡張等を予定しています。

＜Qasee社について＞

～世の中にはなくてはならないものを創造し続ける～というビジョンを掲げ、テクノロジーを通じてQaseeが企業だけでなく、働くすべての人にとってなくてはならないインフラツールになることを目指します。
現代の働き方の変化に合わせて、新しい利益と時間の創り方を提案します＝“自由”を提供する。
今後、この仕組みが世の中の「なくてはならないもの」になっていく中でQaseeがそのニーズに応えていきます。
https://company.qasee.jp/

＜PST社について＞

PSTは、非言語情報を解析の軸とした短時間で、言語非依存の、客観的な解析を可能とする音声病態分析技術をコアとする企業です。また、国内外における数多くの特許および高品質の医療音声データベースを有することも強みとなっています。ヘルスケア領域では一般向け音声解析製品である“MIMOSYS”が代表的な製品です。メディカル領域では、医師・医療従事者向けの病態サーチエンジン“VOISFIA”を開発しています。
https://medical-pst.com/

参考 「Work Re:Invention」について

「働く」ことの再定義。「生産性、安全性、柔軟性、エンゲージメントを疎かにしないことが企業価値に直結する。従業員に、より良い働き方を提供できる企業になることが、企業競争力、企業価値の向上に結びつく。」という概念に基づき、これからの新しい働き方を再定義しました。NTTデータはこの働き方を実現するため、リアルとデジタルそれぞれを意識せず相互に行き来する、また蓄積されるデータを有効に活用し、リアルとデジタル双方のメリットを享受することでより良いビジネス環境の構築を目指します。

図6：Work Re:Invention概要図