コーポレート・ガバナンス

持続可能な社会の実現に向けたNTTデータグループのサステナビリティへの取り組み

基本方針

NTTデータグループは、株主や投資家の皆様をはじめ、お客様やお取引先、従業員等様々なステークホルダ(利害関係者)の期待に応えつつ、企業価値の最大化を図る為、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう、コーポレートガバナンス・コードの各原則の趣旨を踏まえ、(1)経営の透明性と健全性の確保、(2)適正かつ迅速な意思決定と事業遂行の実現、(3)コンプライアンスの徹底、を基本方針としてこれらの充実に取り組んでいます。

推進体制

NTTデータは、取締役会の監督機能とコーポレート・ガバナンスのいっそうの強化を図り、経営の健全性と効率性を更に高める為、2020年6月17日開催の第32回定時株主総会の決議により、監査等委員会設置会社に移行しました。
また、更なるガバナンス強化とよりいっそう多様な知見を当社経営に反映する為に、独立社外取締役を5名選任し、取締役会(取締役15名で構成)に占める独立社外取締役の割合は3分の1以上となっています。
株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取り組み状況はコーポレート・ガバナンス報告書をご参照ください。

執行・監督・監査の機能を高め、経営品質の向上を図るガバナンス体制

当社では、監査を担う監査等委員が取締役会の決議にも加わり、監査等委員の過半は社外取締役でなければならないことから、取締役会の監督機能とコーポレート・ガバナンスのいっそうの強化を図り、経営の健全性と効率性を更に高めることができると判断し、監査等委員会設置会社形態を採用しています。また、会社の機関として株主総会、取締役会及び監査等委員会を設置しているほか、経営会議を設置し、業務執行における意思決定の迅速化に努めています。

取締役会
  • 独立社外取締役5人を含む全取締役15人で構成(うち女性が2人、外国籍が1人)
  • 毎月1回の定期開催と必要に応じた臨時開催により、法令で定められた事項や経営に関する重要な事項等の意思決定及び監督を行う。
監査等委員会
  • 社外取締役4人で構成(うち女性1人)
  • 原則毎月1回以上の開催により、監査の方針・計画・方法・その他監査に関する重要な事項についての意思決定を行う。
  • 各監査等委員は取締役会等重要な会議に出席するほか、業務執行取締役及び社外取締役とのコミュニケーションを図るとともに、業務執行状況の監査を適宜実施しており、それを支援する専任組織(監査等委員会室)を設置している。
  • 監査等委員会は、監査等委員でない取締役の「選任若しくは解任又は辞任」及び「報酬等」について、意見陳述の制度趣旨に適う運用を行っている。
経営会議
  • 社長、副社長、リージョン・分野担当役員及びその他関連する重要な組織の長をもって構成。
  • 原則毎週1回の開催により事業運営に関する円滑かつ迅速な意思決定及び監督を行う。
  • 意思決定の透明性を高める為、監査等委員である取締役1人も参加。
内部統制推進委員会
  • コーポレート総括担当役員(藤原代表取締役副社長執行役員)を委員長とするリスク、コンプラ イアンス及びグループ・ガバナンスに関連する組織の長等で構成。
  • 内部統制システムの有効性検証、改善点等提言により当社の内部統制システムを確立することを 目的に活動し、その結果を取締役会へ報告(年2回開催)。
企業倫理委員会
  • コーポレート総括担当役員(藤原代表取締役副社長執行役員)を委員長とする企業倫理に関連す る組織の長等で構成。
  • 法令や企業倫理等を遵守する企業風土を醸成することを目的に年1回開催し、企業倫理の遵守状 況等については取締役会へ報告。

取締役の利益相反についてはコーポレートガバナンス報告書をご参照ください。

コーポレート・ガバナンス体制

コーポレート・ガバナンス体制

グループ・ガバナンス

当社では、事業計画や内部統制、コンプライアンスといった重要事項については、グループ各社との間で協議・報告をルール化し、グループ全体で業務の適正性を確保することを基本方針としており、当社本社内にグループ会社との連携責任部門を定めるなど、連携体制を整備しています。
特に、M&A等により海外拠点が急速に拡大していることから、海外グループ会社のグループ・ガバナンスの強化を図っています。具体的には、「北米」「EMEAL地域(欧州・中東・アフリカ・中南米)」「APAC地域(アジア・太平洋地域)」「中国」の4地域と「ソリューション」の軸ごとに、当社本社との間で事業計画や大型案件、内部統制やコンプライアンスといった重要事項についての協議・報告をルール化しています。

グループ・ガバナンスの推進体制

グループ一体経営の為のガバナンス体制
各統括会社等の取締役会の中に指名・報酬委員会と監査委員会を設置し、事業運営は各地域に任せつつ、グループとして一体的な経営を行う為のガバナンス体制を構築。
重要情報の共有体制
リスク情報等、重要な懸念事項については、海外組織も含め包括的に構築された内部統制システムに基づき、情報を適宜共有する体制を確立。
国内グループ共通の会計システム導入
国内の当社グループでは、2013年度より、経営の効率化に向けて国内グループ各社が利用する「グループ会計共同システム」を運用しています。なお、2020年度時点で、国内主要グループ会社約70社が本システムを利用しています。国内グループ会社の多くが同一の会計サービスを共同利用することにより、会計情報の集中管理や内部統制の確保、システムの共同利用による維持・運用負荷の大幅な低減を実現。
グループ経営管理基盤システムの導入
グループマネジメント効率化に向けて、国内グループ各社の経営情報(財務領域、人財領域)を見える化する社内システム「グループ経営管理基盤システム」を導入し、案件特性に応じた経営資源の最適配置、スピード経営、意思決定情報の精度向上並びに更なるグループシナジーの発揮をめざす。
「NTTデータグループ運営方針」「NTTデータグループマネジメントルール」に基づくグループ・ガバナンスの確保
当社グループは、グループの全体最適を追求していく為、グループ経営の基本的な考え方を示す「NTTデータグループ運営方針」を定めています。また、事業運営に関する重要な事項については、各社より協議・報告を受けることにより、「NTTデータグループ運営方針」と併せ、グループ・ガバナンスの確実な運用を図っています。
買収先企業の経営幹部のリテンション
当社グループでは、買収先企業の経営幹部の雇用維持は事業継続や競争力の強化のみならず、グループ一体としてのガバナンス体制の確保にとって重要であると認識しています。そのため、出資時においては、案件の規模や内容に応じてロングタームインセンティブ(一定期間の勤続に伴う報酬)やアーンアウト(買収価格の分割払い)等のスキームを活用しています。
ビジョン浸透に向けた取り組み
当社グループでは、10年後にめざす姿を表したGroup Visionの達成に向けて私たちが大切にする価値観を表現したValuesの浸透に努めています。2014年から創立記念日(5月23日)の週をValues Weekとし、Valuesについて社員同士が語り合うイベントを開催するなど、対話の機会を設けています。2019年のValues Weekでは、世界約30カ国の100都市で約3万人以上の社員がValuesについて語り合うワークショップやイベントが開催され、各地で熱い議論が交わされました。
NTTデータグループの基幹業務の集約
当社グループの基幹業務をNTTデータマネジメントサービス社に集約することで、コスト削減やJ‐SOX対応等の内部統制、ガバナンス強化を実現。

内部統制

NTTデータグループは、事業活動に伴って生じるリスクを常に考慮しながら、公正透明な事業活動を効率的に実施する為の各種対策を講じることを基本方針とし、内部統制システムの構築・整備を推進しています。
内部統制システムの有効性を評価し、全体的に統括・推進する会議体として内部統制推進委員会を、年2回定期開催し、財務報告に係る内部統制システムの有効性の評価におけるステアリングコミッティを年3回定期開催しています。今後もグローバルな事業拡大を踏まえ、グループ全体の内部統制の強化に継続して取り組んでいきます。