統合開発クラウドとは
統合開発クラウドは、2017年4月からサービス提供を開始した、NTTデータグループの開発環境を集約するプライベートクラウド基盤です。
(参考:NTTデータグループ全社の開発環境を「統合開発クラウド」で集約 https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2017/012500/)
自動化技術を用いた開発の準備期間の短縮や、当社のノウハウが凝縮された運用ツールの利活用、各プロジェクトにおけるセキュリティ・監査対応の負荷軽減といった、NTTデータグループのシステム開発全体における「コスト」「スピード」「ガバナンス」の強化を目的として生まれました。
サービス開始から約3年が経ち、NTTデータグループの公共・金融・法人分野の様々な業種にて、合計800件を超えるプロジェクトで統合開発クラウドが利用されています。利用用途も幅広く、企画段階での簡単な検証から金融系の大型開発案件まで、大中小規模のプロジェクト全てで統合開発クラウドの利用が浸透してきました。
図:「統合開発クラウドの導入件数推移」
Withコロナで起こった開発環境の変化
2020年4月の緊急事態宣言を受けて、当社でも在宅勤務中心とした働き方が一気に広がりました。長年同じ開発環境を使い続けていたプロジェクトからも、「コロナの収束が見えない中、プロジェクトメンバーをずっと出社させるのは難しい。セキュリティを担保しつつ自宅からも開発するにはどうしたらよいか」といった相談が寄せられ、これを機に統合開発クラウドの検討・利用を始めたケースが多くありました。
統合開発クラウドでは、開発環境の提供だけでなく、開発環境と自宅を含めた各拠点間をセキュアに繋ぐネットワークサービスも提供しています。このサービスがコロナ渦で注目され、開発環境見直しのきっかけにも繋がったようです。
迅速な環境提供の要望に応える「TERAaaS」
関連サービスとして、2019年10月からは、迅速な開発環境立ち上げを可能にする「TERASOLUNA as a Service(TERAaaS)」も始めました。TERAaaSは、統合開発クラウド上で、ソフトウェア開発の生産性向上に役立つ様々なツールやソリューションを実装した開発環境セット(テンプレート)を提供するサービスです。おすすめの環境やミドルウエアなどのテンプレートを「おまかせキット」として一括提供することで、利用時の申請や、アプリケーション導入の稼働を大幅に軽減しています。このWithコロナの状況下でも、至急開発環境を整えたい、といった要望に一役買っています。
最後に
統合開発クラウドのような開発支援に関するサービスは、もともと生産性向上を掲げ、レガシーシステムの開発環境や開発プロセスの洗練化をめざすプロジェクトのサポートを目的としていました。
しかし、今回の新型コロナウイルスの流行を受け、従来の「コスト」「スピード」「ガバナンス」といったキーワードに加え、働き方変革や、ニューノーマルといった新たな流れに対応出来る「柔軟性」も、今後の統合開発クラウドの1つの柱となってきています。
TERAaaSは、株式会社NTTデータの登録商標です。