企業向け安全保障貿易管理支援ソリューション「STC ManagerTM」の提供開始 〜自主管理の効率化とコンプライアンス確保を支援〜
2009年9月28日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、国際貿易業務を行う企業向けの安全保障貿易管理支援ソリューション「STC ManagerTM」の提供を開始します。「STC Manager」は、企業が海外へ貨物や役務(技術)の輸出業務を行う際、外為法等の法令を遵守し違反リスクを未然に回避するために、審査業務を全社的に標準化・効率化し、コンプライアンス基盤を強化するソリューションです。
2009年10月1日より導入アセスメントサービスを開始し、2010年3月1日よりパッケージ商品の販売を開始する予定です。
【「STC Manager」開発の背景】
企業がグローバル市場における事業活動を安定して継続するためには、外為法に基づいた自主管理のためのコンプライアンス・プログラム(注1)の確立・遂行が前提とされています。2009年11月に施行される改正外為法では、安全保障上の懸念がある貨物や役務についての昨今の不正輸出事件の多発を踏まえ、規制がより一層強化されるとともに、違反時の罰則も強化されます。これにより、国際貿易業務を行う全ての企業は、以前にも増して自主管理に対する一層の厳格化が求められることになります。
NTTデータでは、30年来の貿易物流分野のシステム構築に携わった実績や業務ノウハウをもとにユーザ要望を業界横断的に取り入れ、安全保障貿易管理業務の効率化とコンプライアンス確保をITで支援するソリューション「STC Manager」を開発しました。
(注1) 輸出関連法規の遵守に関する内部規定
【「STC Manager」とは】
「STC Manager」は、国際貿易業務を行う企業がリスト規制・キャッチオール規制についての安全保障貿易管理を行う上で必要な該非判定、顧客審査、取引審査の機能を実装しています。設計、調達、営業から輸出管理の全部門は、「STC Manager」により効率的に業務を遂行でき、各判定結果を証跡として残すことができます。
また、「STC Manager」に蓄積される判定結果を企業の基幹システムに連携することで、設計や開発、契約や受注、船積み手続きや出荷の全業務に対し、高度で均一の監視レベルを実現することも可能です。
【主な機能】
「STC Manager」は以下の4つの機能から構成されています。
- 該非判定機能
- 顧客審査機能
- 取引審査機能
- 承認ワークフロー機能
各機能はモジュール化されていますので、お客様の商品特性やビジネスプロセスに合わせ、さまざまな安全保障貿易管理プロセスに柔軟に対応することができます。各機能の詳細については、別紙<「STC Manager」の機能詳細>をご参照ください。
【「STC Manager」導入のメリット】
- 判定結果や承認プロセスを証跡として一元的に管理することで、外部監査や経済産業省の事後審査の対応稼動を削減できます。
- 過去の判定結果を簡易に検索することで、業務効率を向上できます。
- 政省令改正に対する対応作業の負荷を低減できます。
- 各判定作業のミスや漏れを削減し、国際貿易における不正輸出リスクを低減できます。
- 各審査の承認後でなければ輸出できないしくみとすることで、紙帳票による運用であいまいになっていた要素を排除できます。
- 全社的に管理レベルを標準化でき、ガバナンスを徹底できます。
<「STC Manager」の利用イメージ>
【「STC Manager」の提供形式】
当パッケージ商品はスタンドアロンで利用できる設計となっています。また、コアとなる5つの機能をモジュール化していますので、導入効果を高めるために基幹システムと連携した機能構成で利用することも可能です。
NTTデータでは、お客様の安全保障貿易管理の業務改革に向け、業務プロセスや管理項目の現状を分析した上で、あるべき姿をご提案し、導入形態や運用ルールを策定するアセスメントサービスを提供します。
【提供価格】
パッケージ単価 4,000万円
保守費用 60万円/月
カスタマイズ費用(導入アセスメントサービス後に見積もり)
【今後の展開】
「STC Manager」は、2010年度中に米国再輸出規制 (EAR) に対応した機能を取り込み、貿易管理業務におけるグローバルでの統制強化を目指します。また、今後3年間で50社以上のお客様への導入と約25億円の売り上げを目指します。
NTTデータはお客様の変革を支援する「変革パートナー」として、激しい環境の変化に直面している国際貿易管理業務分野において、お客様の変革を実現すべく取り組んでいきます。
注 「STC ManagerTM」は株式会社NTTデータの商標です。