グローバルで医療機関向けCOVID-19対策ソリューションを強化 ~遠隔医療、医療画像アーカイブソリューションの機能強化により、医療機関の活動に貢献~
2020年6月4日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(代表取締役社長:本間 洋、以下:NTTデータ)は、世界的な新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を受け、医療機関への貢献を目的に、提供中の医療機関向けのソリューションのうち、もっとも迅速に実現可能でかつ、即応性の高いものに対して集中的にリソースを投下しグローバルで機能強化を図ります。具体的には、遠隔医療ソリューションにおけるCOVID-19軽症患者を対象としたモニタリング機能の強化や医療画像アーカイブソリューションを活用したCOVID-19患者の医療画像を収集・蓄積する専用データベースの構築等を予定しています。
NTTデータは、今後もCOVID-19に対応した医療機関向けのソリューションを随時拡充、提供していくことでグローバルに医療関係者をサポートしていきます。
機能強化を行う医療機関向けのソリューション
COVID-19感染拡大が医療全体に大きな負担をかけている中、医療機関、政府機関等を支援すべく、NTTデータの海外グループ各社がもつソリューションをCOVID-19対策向けに機能を拡充し、早期に北米、南米、欧州、に展開していく予定です。
グループ会社名 | ソリューション名 | 既存ソリューション概要 | 拡充予定の機能 |
---|---|---|---|
everis | ehCOS Remote health | 「患者のセルフトリアージ」「コールセンター等によるリモートモニタリング・サポート」「医療従事者間、医療従事者と患者間の遠隔医療」機能等を提供する医療機関向けのクラウド型遠隔医療ソリューション。 |
|
NTT DATA Services | 医療画像アーカイブソリューション | 医療機関の診断後の医療画像をアーカイブするクラウド型ソリューション。 |
|
遠隔医療診断ソリューション「ehCOS Remote health(イーコス リモート ヘルス)」
NTTデータの海外グループ会社のeverisが提供する「ehCOS Remote health」は、医療機関向けのクラウド型遠隔医療ソリューションです。患者がモバイル端末より自身の症状等を入力すると、セルフトリアージ結果とアドバイスが表示される「セルフトリアージ機能」、コールセンター等のスタッフが患者の入力データをWeb経由でモニタリングしながらフォローアップする「リモートモニタリング・サポート機能」、医療従事者間のオンライン会議や医療従事者と患者間のオンライン診療を実現する「遠隔医療機能」、前述の機能で収集したデータと外部データに基づく「データ分析機能」等を提供します。
everisは現在、利用を希望するすべての医療機関に対して、本ソリューションを無償で提供しています。
「ehCOS Remote health」を利用することで、COVID-19患者の約80%にあたる自宅療養が可能な軽症患者は、自宅にいながらにして症状モニタリングや診療を受けることが可能となり、医療機関側の負担を軽減することができます。
「ehCOS Remote health」は現在、欧州・南米(イギリス、スペイン、ポルトガル、チリ、コロンビア、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ等)で事業展開しており、今回新たにCOVID-19に特化したセルフトリアージ機能やモニタリング機能、チャットボット機能、データ分析機能等を拡充し提供していく予定です。
参考:ehCOSシリーズ
https://www.ehcos.com/en/
医療画像アーカイブソリューション
NTTデータの海外グループ会社のNTT DATA Servicesでは、診断後の医療画像をアーカイブするソリューション「Unified Clinical Archive(以下:UCA)」注1を1,000以上の医療機関に提供しています。NTTデータグループでは、UCAユーザー(医療機関)と共に、日本、米国、インド、スペイン等において、UCAが保管する大規模な医療画像データを活用した画像診断AIの研究開発を進めています。
現在、COVID-19向けの画像診断技術の開発でAI開発者が直面している問題の1つとして、COVID-19検出アルゴリズムの開発に必要な医療画像データとそれに付与する学習用アノテーション(画像におけるCOVID-19の所見情報)が不足していることが挙げられます。そこでNTTデータグループは、COVID-19患者の医療画像をアーカイブする専用データベースを新たに用意し、MD.ai注2の協力を得てアノテーション(特定のデータに対して関連する情報を注釈として付与すること)を行った高品質なCOVID-19患者の医療画像データを格納し、研究者や医療従事者に無償提供します。
参考:インド医療機関にてAI画像診断支援の実証実験を完了
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2018/092601/
今後について
NTTデータは、今後もこうしたCOVID-19に対応した医療機関向けのソリューションを随時拡充、提供していくことで医療関係者をサポートしていきます。
本間社長からのコメント
グローバルに拡がるNTTデータのこうしたローカルでの各取り組みを好事例として、今後、ナレッジ・ソリューションの共有等によるグローバルでの横串機能のさらなる強化を通じ、社会またお客様に対してグローバルレベルの高度なサービスを提供していきます。
注釈
- 注1医療画像のアーカイブソリューション「Unified Clinical Archive」(読み:ユニファイド・クリニカル・アーカイブ)
クラウド型のソリューションとして北米3位のシェアをもち、190億枚をこえる画像をアーカイブしています。
https://us.nttdata.com/en/industries/healthcare-and-life-sciences/healthcare-providers/enterprise-imaging-and-analytics - 注2MD.ai社(読み:エムディー・ドット・エーアイ)は放射線科医によってアメリカで設立され、医療画像に対する診断情報を付与するためのソリューションを提供するスタートアップです。画像やテキストデータを活用して、診断情報付与の自動化・効率化を行うソリューションを提供しています。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
田中
TEL:050-3644-3022
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
グローバルマーケティング本部
木村
E-mail:global-marketing@kits.nttdata.co.jp