人事データ活用サービスの提供開始
~自社で蓄積・成果につなげた「データドリブン」人事をサービス化~
トピックス
2023年9月28日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、2023年9月28日より、お客さまの人事領域におけるデータドリブン経営の実現をサポートする「人事データ活用サービス」(以下、本サービス)の提供を開始します。
昨今、あらゆるデータの活用により意思決定を高度化・迅速化する「データドリブン経営」の重要性が浸透しつつあります。その一方で、人事領域においては一人一人の特性や行動に対処するためKKD(勘、経験、度胸)といった従来の慣習が現在も重視され、データ活用が進んでいません。
本サービスは、NTTデータが長年にわたり蓄積してきた社内における「人事データ活用ノウハウ」と、データに基づく人事配置の実行など「People Analytics注1」の実績をもとに開発しています。これらのナレッジをもとに、コンサルティングから、人材育成、システム基盤の構築まで、お客さまの課題に合わせて人事業務変革をサポートする各種プログラムを企業向けに提供します。
データに基づく業務マッチングや最適配置を行うことにより、業務効率や生産性の改善だけでなく、お客さま企業で働く社員の方々の幸福度(ウェルビーイング)向上を後押しします。
背景
人事業務はこれまで、KKD(勘、経験、度胸)が重視されてきました。しかし、昨今の「VUCA注2」という言葉に代表される先行き不透明な社会環境においては柔軟な対応が求められ、人事業務においては採用・配置・育成などを適切に実施していく必要があります。業務の精度や効率の向上に加え、社員のモチベーションを維持・向上するうえで意思決定の透明性や公平性が重要になっています。一方、デジタル化が進んだことで、今まで不足していた人事データ資源の種類や量が増加しており、データ活用技術も進歩しています。
このような環境変化の中、これからの人事業務はKKDだけではなく、蓄積された人事データという根拠を基にした業務・意思決定を実施することにより、変化に対応しつつ、透明性や公平性を担保することが求められています。
概要(特長)
これまで長年培ってきた「データ活用ノウハウ」と、社内における「People Analytics」の実績を活用し、人事領域におけるデータ活用の全体構想から、ダッシュボート作成やテーマ別分析プロジェクトなどのデータ活用サービスを提供します。そのほか、業務担当者の「データ活用スキルの習得サポート」や「データ活用基盤の整備」など、人事課題に合わせて全方位的に支援します。
サービス内容
1.コンサルティング(全体構想策定)
お客さま企業の目指す人事ビジョンをもとにデータ活用のありたい姿を描き、人事業務におけるデータ活用のニーズを抽出します。その中から優先度の高い人事課題・テーマを選定し、達成に向けたマイルストン設定・ロードマップを策定します。また、データ活用を推進する組織・体制の組成や、人事課題の設定スキルとデータ分析スキルを備えたプロジェクト体制の組成を支援します。
2.ダッシュボート作成
BIツール(Tableau等)によるダッシュボードを作成し、業務に必要な数値や傾向を可視化します。お客さまの人事業務要件の整理からサポートすることにより、意思決定に必要な要素や切り口を正確に捉えたダッシュボードを提供し、人事情報の現状把握はもちろん、可視化されたデータに基づく意思決定の実現を後押しします。
3.テーマ別分析プロジェクト
個別の人事課題テーマに対し、分析に必要なデータを整理・収集し、現状把握による問題点の特定や、要因分析による問題の根本原因の特定し、対策案を検討します。対策案の効果検証では、将来の予測モデル構築やシミュレーションの実施を行い、有効性が確認された予測モデルに対しては業務への組み込みを実施します。データ分析で結果を得られたことに満足するのではなく、業務に活用するところまでを一気通貫で支援します。
4.データ活用スキル習得
人事データを日々の業務や意思決定に活用できる人財の創出に向け、業務担当者に対するデータ活用ワークショップ・スキルトレーニングを提供します。その他、NTTデータが培ってきた教育体系をベースに、IT人財に求められる知識・スキル領域に対して、レベル別に多彩な研修メニューも用意しています。
5.データ活用基盤整備
人事データを活用する業務担当者が、蓄積・加工・共有を容易にできるような環境を整備するために、データ活用基盤の構築を支援します。
参考:NTTデータにおける人事データ活用について
NTTデータでは、本サービスの社外提供に先駆け、社内にて新卒適正配置や女性活躍推進、デジタル人財強化に向けた事業創出人財育成といった人事領域におけるデータドリブン経営を推進しています。例えば事業創出人財育成において、資質アセスメント(適性診断)の結果データに各種人事データを掛け合わせ、事業創出人財のタイプを複数分類し、人財タイプごとに親和性の高い経験・経歴を機械学習モデルによって算定します。人財タイプ別の育成レシピとして策定することで、事業創出人財の育成・増強に対して効果的・効率的な方法を、客観的な手法で明らかにしました。
今後について
NTTデータは、今後も社内で蓄積するナレッジを最大限活用することでサービスの業務適用範囲を拡大し、デジタル時代におけるお客さまの人事業務変革を支援します。
注釈
- 注1 People Analytics(ピープルアナリティクス)とは、組織内の人的リソースに関するデータを収集、分析し、人事業務や意思決定につなげる手法です。
- 注2 Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの単語の頭文字をとった言葉で、不確実性が高く、未来の予測が困難な状況を示します。
- 参考:人事データ活用サービス
https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/human-resources-data-utilization/ - 文章中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
法人コンサルティング&マーケテイング事業本部
升田、今村
E-mail:Manami.Masuda@nttdata.com
E-mail:Koyo.Imamura@nttdata.com