データ利活用基盤“Service Innovation Core:SIC”の採用行が4行に拡大
~鳥取銀行・大分銀行で導入プロジェクトを本格化~
トピックス
2024年9月20日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は2024年度より提供を開始した金融機関のデータドリブン経営への変革を実現するデータ利活用基盤「Service Innovation Core®(以下、SIC)」の採用行数が2024年9月時点で4行注1に拡大したことをお知らせします。採用決定済みの株式会社鳥取銀行(以下、鳥取銀行)、株式会社大分銀行(以下、大分銀行)の要件が確定し、9月より導入プロジェクトを本格化しています。
NTTデータは今後、SICの提供を通じて、地域金融機関のデータ利活用高度化をサポートしていきます。
背景と概要
金融機関を取り巻く環境が大きく変化している中、金融サービスや顧客ニーズの多様化等に対応するため、金融機関はデータドリブン経営への変革に取り組んでいます。その実現に向けて、NTTデータはクラウド技術の知見や情報系システムのデータモデリングに関するノウハウを生かし、銀行内外のデータの一元管理およびその分析、活用による業務・サービスの革新を実現するべく、データ利活用基盤「Service Innovation Core」の提供を開始しています。
データ利活用の土台を作ることを目的として鳥取銀行は2024年5月、大分銀行は2024年6月より要件定義を進めてきました。行内システムに散在する情報の集約や顧客軸でのデータの一元管理の他、分析やデータ可視化など、データ活用施策へ迅速に適用可能となる点が評価され、採用に至りました。
このたび両行の要件が確定し、鳥取銀行は2025年6月、大分銀行は2025年7月のサービス開始に向けて2024年9月より導入プロジェクトを本格化させています。
SICの概要
SICの主要な機能は以下4点です。データ利活用のインフラ機能とデータ利活用の分析・人材育成における伴走支援サービスを組み合わせて提供することで、一気通貫のサービス提供を行います。
1.顧客情報の一元管理機能
銀行の各種システムに散在する情報をはじめ、グループ会社情報や行政が持つ統計情報等の外部データを含めた情報の一元管理を実現します。
法人/個人・職域・関連企業等の属性情報で、顧客を名寄せする統合顧客管理機能により、金融機関グループ内での相互送客や新規顧客開拓に貢献します。
2.クラウド・データプラットフォーム(Snowflake)による柔軟なデータマネジメント機能
NTTデータが金融システムで培ってきたノウハウを活用し、クラウド・データプラットフォーム「Snowflake」上で利用しやすいデータベースを構築します。
Snowflakeと連携しているデータプロバイダーと接続できるSnowflakeマーケットプレイス注2とも連携し、多くの金融機関で利用されている外部データの分析への利用や自社データとの統合をスピーディーに行えます。
また、セキュリティ強化のため、Amazon Web Servicesのクラウド環境の構築においては、多くの金融機関導入実績をもつNTTデータのクラウドセキュリティソリューション「A-gate®」注3を採用することでセキュリティの強化を図っています。
3.トランザクション情報のリアルタイム連携機能
顧客動態を早期検知可能とする、顧客の取引情報等のリアルタイム連携機能を提供します。
上記に加え、API機能(2025年2月に提供予定)により一元化された顧客情報へのアクセスを可能とすることで、新規サービスとの接続をこれまで以上にスピーディーに実現します。なお、金融機関内のシステム間連携においてもAPI機能により接続をシンプルにし、開発・保守の複雑性を解消します。
4.AI分析基盤(オプションサービス)およびデータ利活用の分析・人材育成における伴走支援サービス
大量データに基づく分析が高速かつ高精度にできるDataRobot注4環境を共同利用型サービスとして提供しています。Amazon Web Services国内環境での構築およびA-gateの導入により、セキュリティ面を向上させる他、SICとのデータ連携がシームレスとなります。これにより、事前のデータ収集・集計・加工等準備作業や分析対象データの追加/継続的なアップデート作業の負荷の軽減を実現し、ビジネス分析・意思決定の早期化や商品・サービスの向上、新たなビジネスの創出等を可能にします。
さらに、NTTデータの分析・活用サポートチームによるデータ利活用の伴走支援サービスを提供します。日々のデータ活用アドバイス、サポートの他、銀行間の成功体験/活用事例のノウハウ共有、分析結果を活用した新規施策の企画・実施・展開等、SICの継続的な新規サービスの提供を通じて金融機関のデータ利活用高度化をサポートしていきます。
今後について
NTTデータは今後もSICの導入を通じてサービス利用行間でコミュニティーを形成し、データを秘匿化したうえで、ビッグデータ分析の高度化を目指していきます。そして、銀行グループ全体でのデータドリブン経営への変革実現を支援していくとともに、獲得したノウハウや成功事例を他の金融機関へ展開し、金融業界におけるデータ利活用促進を支援していきます。
注釈
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注1
株式会社京都銀行、株式会社西日本シティ銀行の2行がすでに採用しています。両行に鳥取銀行、大分銀行の2行を加えた4行が採用行です。
データドリブン経営への変革を実現するデータ利活用基盤「Service Innovation Core®」を提供 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP - 注2 データサイエンスやビジネスインテリジェンス、分析の専門家に対してすぐに検索可能な、ライブデータへのシームレスなアクセスを提供することができるプラットフォームです。データの発見、アクセスおよび購入プロセスを最適化できるほか、Snowflakeを導入している企業はプラットフォーム上で、匿名化した自社のデータを販売したり、必要なデータを購入したりすることが可能となります。
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注3
A-gateは「クラウドセキュリティ基盤」と、「マネージドCCoE」により、パブリッククラウド活用を体制面、システム面の両輪で支援するNTTデータのソリューションです。
A-gate https://agate.nttdata.com/ -
注4
DataRobotは、容易に実装できる包括的なAIライフサイクルプラットフォームで、機械学習を活用してスピーディーかつ大規模に価値創出を実現します。
https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/datarobot
- 「Service Innovation Core」「A-gate」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第二金融事業本部
デジタルバンキング事業部
コンサルティング&セールス担当
上野、田之島、川野
TEL:070-4162-0643