ダボス会議2020併催の貿易デジタル化フォーラムにて署名 ~貿易プラットフォーム「TradeWaltz™」の相互接続性確保に向けて~
2020年1月23日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:本間 洋、以下:NTTデータ)は、スイス・ダボスで開催されているWorld Economic Forum(国際経済フォーラム、通称:ダボス会議2020)と併催されている「ICC Trade Digitalisation Forum(貿易のデジタル化推進フォーラム)」において、「貿易のデジタル化推進に関する覚書」に署名しました。
本フォーラムはICC(International Chamber of Commerce:国際商業会議所)とシンガポール政府のIMDA(Info-communications Media Development Authority:情報通信メディア開発局)の共催として、貿易のデジタル化推進に向けて多国間ルールを定める重要性等を議論するため開催されました。シンガポールをはじめとした、各国、各企業が進める貿易プラットフォーム間の相互接続性注1に関する国際的な標準化を前進させるものとなります。
NTTデータは、実証実験を重ねてきた貿易プラットフォーム「TradeWaltz™」注2の本格商用化に向けた整備を進めています。今後、国際的な標準策定に参画しながら、ASEAN10カ国をはじめとした世界各国へのサービス展開を目指します。
背景
世界でさまざまな貿易のデジタルプラットフォームが立ち上がる中、これを利用する貿易関係企業にとっては各貿易プラットフォーム間の相互接続性の確保が課題として意識されるようになってきています。
この状況を受け、長年にわたって貿易手続きの標準化を担ってきたICCと貿易のデジタル化に取り組むシンガポールのIMDAにより、こうした課題を議論する場として「ICC Trade Digitalisation Forum」がダボス会議の併催イベントとして開催されました。本フォーラムには積極的に貿易のデジタル化に取り組んでいるシンガポール企業や欧米企業に加え、NTTデータを含む日本企業が参加しています。
「貿易のデジタル化推進に関する覚書」について
本フォーラムの最後に「貿易のデジタル化推進に関する覚書」へのサイニングセレモニーも行われました。
各国、各企業が貿易のデジタル化や貿易プラットフォーム間の相互接続性に関する国際的な標準化等の取り組みを推進していく姿勢をアピールするものとなります。日本からは商社や銀行、保険会社等当社を含め10社の企業が署名しています。
フォーラムや覚書については下記サイトをご覧ください
IMDAウェブサイト:https://www.imda.gov.sg/news-and-events
「TradeWaltz」について
NTTデータは、貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz」の構築を通じて貿易文書のデジタル化に取り組んでいます。
「TradeWaltz」は、ブロックチェーン技術を用いて貿易文書の電子化と電子データの原本性を担保することを目指すプラットフォームです。特定の企業による情報の寡占ではなく、各国、各企業の間でフェアに蓄積された情報の高度活用を可能とするという特長があります。NTTデータは商用化を目指してこれまでも国内外でさまざまな取り組みを行ってきました。
国内では、2017年より貿易コンソーシアムを立ち上げ、本取り組みに関心を持つ荷主、銀行、保険、物流企業、船会社など業界横断のプレーヤー各社とともに、貿易業務の電子化実現に向けた課題抽出とソリューション整備を推進してきました。貿易関連業務における文書の電子化の実現可能性やプラットフォーム導入利点の検証を行いました。
国外においては、シンガポール政府やタイのNDTP(National Digital Trade Platform)構築を推進しているJSCCIB(Joint Standing Committee on Commerce, Industry and Banking:タイ商業・工業・金融合同常任委員会)との共同実証実験を通じ、ASEAN地域へのプラットフォーム展開を推進しています注3。
「TradeWaltz」にとっても貿易プラットフォーム間の相互接続性は重要なテーマであり、今回のフォーラムへの参加によって国際的にこうした議論を推進するICCやシンガポール政府との協力関係が強化できたことは非常に大きな意味を持つと考えます。
今後について
「貿易のデジタル化推進に関する覚書」を受けて、貿易プラットフォームによるデジタル化推進、相互接続性の確保に向けた議論と実装など、貿易の課題解決に道筋がつけられることが今後期待されます。NTTデータは、こうした標準化の議論に参画し、貢献をしていきます。
併せて、NTTデータは貿易の100%デジタル化を目指し、「TradeWaltz」を通して貿易取引の円滑化、活性化に積極的に取り組んでいきます。
注釈
- 注1相互接続性(インターオペーラビリティー)とは、接続のための技術的な手順(プロトコル)だけではなく、手続きや法制面での互換性等円滑な接続に必要なさまざまな標準化のことを意味します。
- 注2「TradeWaltz」について
- 注3実証実験のニュースリリース
- 「タイJSCCIBとNTTデータが貿易プラットフォームの共同実証実験を実施」
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/services_info/2019/110500/ - 「ブロックチェーン技術を活用した貿易情報連携基盤をシンガポールの貿易プラットフォーム(NTP)へ接続する実証実験を開始」
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2017/120500/
- 「タイJSCCIBとNTTデータが貿易プラットフォームの共同実証実験を実施」
- 「TradeWaltz」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
岡林
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
金融事業推進部
デジタル戦略推進部
赤羽、世取山
TEL:050-5546-8263