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2024.7.31

【連載コラム第1回】どうして睡眠をとることが必要なの?

睡眠コンサルタントの友野なお先生が役に立つ睡眠の知識を月次連載でお届けします。
第1回は「どうして睡眠をとることが必要なの?」です。

日本人男性の人生を81年とした場合、25年と1日、眠っています。
日本人女性の人生を87年とした場合、26年と312日、眠っています。

つまり、私たちは人生の約3分の1の時間、眠っているのです。
この数字を聞くと、「勿体無い」「削りたい!」「無駄な時間」と思いましたか?
しかし、私たちは眠らずに生きていくことはできません。眠らずに未来へ命をつないでいくことができないことは、科学的にも証明されているのです。

海外では、ラットを使って睡眠が生命に及ぼす影響について調べた研究が行われました。ラットを眠らせないようにするとまず動きが少なくなり、体温を制御できなくなって震えなどが見られ、さらに代謝を調節できなくなり体重が著しく減少します。やがて、毛が抜ける、潰瘍ができるなどが起こって全身状態が悪化し、免疫不全のような状態になって断眠後3週間程度で感染症により死んでしまうことが報告されています。

楽器もスポーツも勉強も、毎日毎日何時間も練習を続けていれば、どんどんスキルアップしていくのが自然な流れですが、睡眠だけは違うと思いませんか?
生まれてから、もっと言うと生まれる前から私たちは日々睡眠を繰り返しとっているのに、上達するどころかどんどん下手になってしまっています。事実、5人に1人は何かしらの睡眠に問題を抱えているといわれており、高齢者でいうと3人に1人は睡眠トラブルを抱えているということが明らかになっているのです。

ぐっすり眠れるとなんとなく「しっかり眠ることは身体や心、美容に良さそう」と思われている方も多いと思いますが、事実、良質な睡眠をとることは心身の健康維持や美のブラッシュアップ、パフォーマンスの向上など、あらゆる方面で良い影響をもたらすことが科学的にも証明されています。

良質な睡眠を確保することで、生活習慣病や癌、肥満、認知症などの疾病リスクを下げて身体を守ると同時に、うつ病を代表とする精神的な病のリスクも下げ、私たちの心身の健康維持に貢献します。さらに、仕事でも、家事でも、勉強でも、運動でも、どの方面でもハイパフォーマンスの発揮を叶え、日中のクオリティを上質なものへと押し上げてくれる力ももっているのです。

「眠る」という行為は命を育む根源であるにも関わらず、あまりに日常的な行為で当たり前過ぎるあまり、これまでずっと見過ごされてきたといえるでしょう。改めて睡眠から得られるメリットを知ることで、睡眠ファーストな毎日を送れるよう、時間の使い方や習慣の見直しをぜひ1度してみてくださいね。

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