スリープテックホテルを軸に睡眠課題解決を目指す企業共創プログラムを開始

背景

近年、健康増進の観点で生活者の「睡眠」への注目が集まっています。睡眠は無呼吸症候群だけでなく、高血圧や糖尿病、動脈硬化といった生活習慣病など、さまざまな疾病と密接な関係があります^注2。一方で、既存の健康診断で睡眠は検査の対象外であることから、生活者自身が睡眠状態を把握することは難しく、意識変化や行動変容が起こりづらい課題がありました。
世界的に見ても、OECD（経済協力開発機構）がまとめた「世界における時間の使い方（Time use across the world）」（2021年版）^注3にて、日本人の睡眠時間は平均7時間22分と世界の中でもワースト1位という結果が出ていることから、食品・飲料・日用品・寝具を中心としたメーカー企業においても同様に睡眠に対する関心が高まっており、さまざまな睡眠に関する商品およびサービスが開発・販売されています。
NTTデータでは、情報技術の活用により、生活者が心身ともに健康でより良い生活を送ることができる「Food＆Wellness^®プラットフォーム構想」^注4を掲げており、健康診断データ、ゲノムデータに次ぐ重要なデータとして睡眠解析データに着目してきました。そして2024年8月9日（金）、ナインアワーズと共同で、ホテル利用者（データ提供同意者）の宿泊中の睡眠データを収集、解析できる施設「ナインアワーズ品川駅スリープラボ」を開業することとなりました^注5。

取り組み概要

開業に合わせて、睡眠データを商品の効果検証、マーケティングや商品開発等に活用したいと考える企業と共創する「企業間共創プログラム」を立ち上げました。今回、athletia＜アスレティア＞をブランドに持つエキップ株式会社、NEWPEACEをブランドに持つ株式会社MTG、オムロン ヘルスケア株式会社、カルビー株式会社、キリンビバレッジ株式会社といった食品・飲料・日用品メーカー5社の企業から賛同を受け、各社の睡眠関連商品をナインアワーズ品川駅スリープラボに設置します（表）。
収集・解析した睡眠データを各企業へ提供することで、例えば自社商品が睡眠課題改善や健康増進にどの程度効果があるのかを検証する場として当ホテルを活用できます。改善度を示してマーケティングに活用することや、解析データを基に新たな商品開発につなげることも可能です。

表：賛同企業と提供商品例一覧

賛同企業 ※五十音順	提供商品	今後の共創について
エキップ株式会社	スイッチング アロマピローミスト SLEEP 枕元へのひと吹きで、〈質の良い睡眠〉に寄り添うピローミスト	左記の企業を筆頭に、睡眠に関わる商品を提供するさまざまな企業に向けて、 マーケティング支援 商品開発支援 販売チャネル提供 睡眠解析結果を用いたパーソナライズレコメンド機能提案 等を行い、生活者の睡眠課題解決と健康増進に貢献していきます。
株式会社MTG	ニューピース ブレス 呼吸器専門医監修、独自の形状と「眠り」を変えるための素材にこだわった、いびき対策まくら
オムロン ヘルスケア株式会社	夜間血圧計 （オムロン 手首式血圧計 HEM－9601T） 就寝中の血圧を自動で測定。脳卒中などの発症リスクが高いとされる夜間高血圧の発見に役立つ
カルビー株式会社	機能性表示食品「にゅ～みん」 睡眠の質（眠りの深さ）を高め、起床時の眠気や疲労感を和らげる機能性表示食品
	「おいしい免疫ケア 睡眠」※ GABAによる眠りの深さ、すっきりとした目覚めをサポートする睡眠機能と、プラズマ乳酸菌の働きによる免疫ケアで、しっかり体調管理できるヨーグルトテイストの小型ドリンク※

• ※ 【届出表示】本品には、プラズマ乳酸菌（L. lactis strain Plasma）とGABAが含まれます。プラズマ乳酸菌はpDC（プラズマサイトイド樹状細胞）に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています。GABAは睡眠の質（眠りの深さ、すっきりとした目覚め）の向上に役立つことが報告されています。
  ・食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。・本品は、国の許可を受けたものではありません。・本品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。

「Food＆Wellness」の今後について

NTTデータは、Food＆Wellnessプラットフォーム構想に基づき、生活者のWell-being向上を目的とする施設やサービスの展開を行いながら「日常の生活導線の中でウェルネスチェックができる世界」を目指します。多様なウェルネスデータを収集・統合した「Food＆Wellnessプラットフォーム」によるデータ利活用事業を推進し、2030年までにヘルスケア関連事業全体で300億円の売り上げを目指します。
今後も、国内のみならず世界の動向を調査することで食の未来を予見・創造し、「食✕テクノロジー」で食品メーカーやスタートアップ企業など多様な企業と共創しながらデジタル化を推進していきます。
URL：https://www.nttdata.com/jp/ja/industries/food/foodwellness/