気候変動対応新ビジョンで2050年までに温室効果ガス排出量を「ネットゼロ」へ 「NTT DATA Carbon-neutral Vision 2050」を改訂し、SBTiネットゼロ新基準へ賛同

ニュースリリース/NTTデータ

2022年7月7日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、気候変動対応ビジョン「NTT DATA Carbon-neutral Vision 2050」を改訂し、新たに長期目標として2050年までにネットゼロ注1を実現することなどを追加で設定しました。2021年10月にSBT(Science Based Targets)注2イニシアチブ(以下:SBTi)が発表したネットゼロ基準注3に賛同したものです。
NTTデータは本ビジョンを基に、自社サプライチェーンを含む温室効果ガス排出量の削減やグリーンイノベーションを進め、お客さまと社会全体のネットゼロに貢献していきます。

背景

NTTデータは気候変動問題に対し、中長期的な目標を設定し取り組みを進めています。2020年6月にNTTデータグループの温室効果ガス排出削減目標「Scope1およびScope2について2030年度までに2016年度比で60%削減(1.5℃目標)、Scope3について2030年度までに2016年度比で55%削減」により、SBTiの認定を取得しました。
2021年3月には2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目指す「Business Ambition for 1.5℃」注4に署名し、当社としての気候変動対応ビジョン「NTT DATA Carbon-neutral Vision2050」を策定しました。NTTデータは本ビジョンに基づき、2050年のカーボンニュートラルに向けたお客さま、社会のグリーン化への貢献(Green Innovation by IT)、自社のサプライチェーンを通じた温室効果ガスの排出削減(Green Innovation of IT)を推進しています。
このたび、2021年10月にSBTiがネットゼロ基準を明確化したことをうけて、「NTT DATA Carbon-neutral Vision2050」を改訂しました。

「NTT DATA Carbon-neutral Vision 2050」(2022年6月改訂)について

改訂後の「NTT DATA Carbon-neutral Vision 2050」と、それに基づく温室効果ガスの削減イメージは以下の通りです。

NTTデータは2050年の社会のカーボンニュートラルに向け、Green Innovationを通じ、自社のサプライチェーンを通じた温室効果ガスの排出削減のみならず、お客様や社会のグリーン化へ貢献をしていきます。2040年にScope1、2のカーボンニュートラル、2050年にScope1~3のネットゼロ実現を図ります。
図:2050年までの目標と削減イメージ

図:2050年までの目標と削減イメージ

「2050年にScope1~3注5のネットゼロ実現」は具体的に、Scope1、2、3の温室効果ガス排出量の90%以上を削減し、残り10%弱についてSBTiの定めるカーボン除去を行うことなどによって実現します。2050年までの目標をより確実に実現するため、「2040年にScope1、2のカーボンニュートラル」という中期目標も設定しています。
NTTデータは本ビジョンに基づき、自社サプライチェーンを含む温室効果ガス排出量の削減やグリーンイノベーションを進め、お客さまと社会全体のネットゼロに貢献していきます。

「2050年ネットゼロ」に向けたNTTデータの具体的な取り組み

  • 1.自社排出削減(Scope1、Scope2)とICT業界のカーボンニュートラル推進
    NTTデータは各事業分野、国内外グループ会社と連携し、自社の温室効果ガス排出量削減の取り組みを進めています。2022年4月から、当社が提供する主要サービスANSER®、CAFIS®、OpenCanvas®の運用で使用する全電力を100%再生可能エネルギーとしました注6。2030年までに省エネ化を進め、自社サービスのデータセンターの使用電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指しています。
    データセンターに関する取り組みだけでなく、ソフトウェアの観点からも消費電力の低減や効率的な電力利用、集約等によるハードウェア利用の削減についても取り組みを進めています。NTTデータは2021年5月に設立されたグローバルな非営利団体「Green Software Foundation」注7の運営メンバーです。
  • 2.サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出削減(Scope3)
    2022年4月より、日本で初めて国際環境NGOであるCDPによるCDPサプライチェーンプログラムにプレミアムメンバーとして参加し、サプライチェーン全体を巻き込んだ温室効果ガス排出削減によるカーボンニュートラルを進めています注8。気候変動への対応を進めるサプライヤーからの優先調達ルールを策定(2022年2月)しており、サプライヤーと双方向で協力し、ガイドラインやルールを運用の中で改善しながらサプライチェーン全体で温室効果ガス排出を削減していきます注9
    2022年4月には、14のグローバル関連企業・団体・学術機関とともに非営利団体「ESTAINIUM協会」を設立しました。サプライチェーン上の企業間で温室効果ガス排出量データ(製品カーボンフットプリント情報)をセキュアにやりとりすることができるオープンな基盤の構築を通して、産業界のカーボンニュートラルを目指しています注10
  • 3.その他、温室効果ガス排出削減の取り組み
    政府、他企業と協力し、国内外で森林由来のクレジット制度を活用したカーボン吸収の取り組みを進めています。2022年2月から3月にかけて、海洋生態系が吸収する炭素「ブルーカーボン」によるCO2削減の実証実験を行いました注11。温室効果ガス排出削減を最大限進めるとともに、残存カーボンの除去の取り組みも行っていきます。

今後について

NTTデータは2050年ネットゼロに向けて、自社のScope1、Scope2、Scope3の温室効果ガス排出量削減を進めます。あわせて、お客様やサプライヤー企業、CDP、SBTiなど、その他さまざまなステークホルダーとの連携によって、産業界、社会全体のネットゼロに貢献していきます。

NTT Green Innovation toward 2040

NTTグループでは2021年9月28日に環境ビジョン「NTT Green Innovation toward 2040」を策定し、2030年度までに温室効果ガス排出量の80%削減(モバイル、データセンターはカーボンニュートラル)、2040年度までにカーボンニュートラルを実現することを目指しています。また、NTTグループでは、自らのカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを社会へ拡大し、日本政府が目指す2030年に2013年度比で温室効果ガスを46%削減するという目標、および2050年までのカーボンニュートラルの実現に貢献します。

注釈

  • 「ANSER」「CAFIS」「OpenCanvas」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
岡林
TEL:070-2795-0072

内容に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
下垣、常見、立開、長谷川
E-mail:climate@kits.nttdata.co.jp