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2020.5.28技術トレンド/展望

技術トレンド「興隆する超プロセスデータ活用」「計算力革新の探求」
NTT DATA Technology Foresight 2020シリーズ~Vol.2

社会やビジネスに大きなインパクトをもたらすテクノロジーのトレンドを示す「NTT DATA Technology Foresight 2020」を全7回で紹介。第2回は技術トレンド「興隆する超プロセスデータ活用」と「計算力革新の探求」

興隆する超プロセスデータ活用

顧客接点を中心に捉え、データ主導で合理的に徹底的にサービスを改善し、圧倒的競争力を持つ営みがさらに拡大しようとしています。サービスだけではなく、生産・流通を含めより多くの領域をデータ主導で塗り替え、越境して統合していく流れは必然と言えるでしょう。
データ主導をサービス業において具体化し、カスタマージャーニーのデジタル化を強力に推進した主役はスマートフォンです。データを詳細に収集するセンサと高速な通信機能を兼ね備え、さらに顧客接点となるこの最新技術の集合体が、サービスの個別化・最適化・連続的改善の徹底を可能にしました。この変化を最大限活用して圧倒的競争力を持つに至ったサービサーが、既存ビジネスの破壊的変化を主導しています。
そしてこの変化を、物流や生産の現場をも巻き込んで拡大すべく、新たな技術進化が胎動しています。Intelligent Edgeや衛星活用によるセンシング、5Gを始めとする通信技術、クラウドを活用したデータ蓄積解析手段の低価格化などがその好例でしょう。
データ主導の拡大が企業の在り方を変え、合理的判断の徹底がビジネスモデルをも変えていきます。センシング・解析を通じてデータの価値を高める技術に秀でた企業が、業態の枠を越えた連合、新たなブランドを形成する未来も予見できるでしょう。

計算力革新の探求

AIを中心に高まり続ける計算力のニーズ、飽くことのない計算力伸張への期待が、継続的進化だけでなく、全く新たなITインフラを生み出す技術開発を継続させています。こうした進化への関わり方はビジネス戦略そのものにも影響します。
学習データの量が増えるほど、計算量が大きいほど精度が高まるAIの特性は、ITインフラにさらなる計算力増強を求め続けています。半導体の微細化技術の進展と、AIの学習・推論といった処理目的毎に特化したプロセッサの開発がこうした要求に応えています。しかし、技術的難度に加えて、コスト増大、もはや無視できない膨大な消費電力など大きな課題が残っています。
一方で、全く新たなITインフラ技術、つまり人間の脳を模した省電力高効率なプロセッサ、全く新たな半導体材料、光通信の全面的採用などの研究開発が一部で成果を具体化しつつあります。
注目すべきは、処理目的に特化したプロセッサの開発や、新たなITインフラを基礎技術から開発するというリスクの高い投資をサービサーが自ら行い、その成果を競争力につなげているという事実です。今後は、こうした積極的施策を採るか、柔軟さを増していくクラウドのマルチな利用に徹するか、ITインフラをビジネスにおいて戦略的に活用する判断が求められるでしょう。

※1「NTT DATA Technology Foresight」公式サイト

https://www.nttdata.com/jp/ja/foresight/trend-listing/

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