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2025.3.24

横浜から未来を創る、2日間で事業創出を実践する「Business Design Sprint Prototyping Camp™」現地レポート

2024年12月、“横浜市にイノベーションを起こすアイデアを持った人を増やす”を目的に、横浜市主催事業「YOXO事業アイデア創出ワークショップ」が開催された。(企画・運営:横浜未来機構)今回のワークショップで取り組んだのは、NTTデータとRelicによる新規事業創出ワークショップ「Business Design Sprint Prototyping Camp™」だ。12名が参加し事業創出に挑戦した今回、2社共同開発のワークショップがどのようなプログラムなのか紹介すると共に、参加者たちの奮闘模様をリポートする。
目次

多様なバックグラウンドを持つ参加者たち

本ワークショップには、IT業界やアパレル企業、地方活性化に取り組む商工会議所メンバー、食肉事業の革新を目指す経営者の方など、多様な背景を持つ参加者12名が集まりました。共通していたのは、「新しい価値を生み出したい」という強い想いです。参加者たちはそれぞれ、現在抱える課題や目指す未来像を胸に、2日間のワークショップに挑みました。

1日目:発想を広げるアイデアキャンプ

初日は、「発散」と「収束」を繰り返しながらアイデアを磨き上げていくワークショップです。プログラムのテーマは「5年後を見据えたウェルビーイング事業」で、社会課題に関連した事業を考えていきました。4人1組の3チームに分かれ、個々人のアイデアをチームに共有しながら進めていきます。

インプットとアウトプットの連続

プログラムは「頭のウォーミングアップ」から開始。脳トレのような1分間のウォーミングアップ問題に取り組む過程で、アイデア創出には「インプットの蓄積」が重要であることを体感しました。これにより、知らないうちに築いていた「思考の壁」を取り除き、本題に取り組むベースを整えていきます。

「発散」と「収束」を繰り返すアイデア創出

続いては、テーマである「5年後を見据えたウェルビーイング事業」のアイデアを考えていきます。「思いついたらすぐ書く」というシンプルなルールに基づき、次々とアイデアを出した後、それをチーム内で共有します。チームメンバーのアイデアを聞いて思い浮かんだことはすぐに書き出し、貼り出していきます。このプロセスを繰り返していくと、自信のアイデアが他の参加者からのフィードバックや気づきにより更に広がっていきます。
参加者が壁に貼られたポストイットを、一枚一枚見ていき、気になったアイデアを再度メモし貼り出していくことで、最終的に234個もの新しいアイデアが生まれました。

他者になりきる「If××Do」セッション

「自分がもし〇〇さんだったら‥?」という他者の視点に立って改めてアイデアを考えていくセッションでは、普段の視点ではなかなか考えつかない切り口で思考が広がり、アイデアに新たな気づきを得られます。チームの雰囲気もすっかり打ち解け、止まらない議論のなか、アイデアのブラッシュアップが進んでいきます。

選んだアイデアを深掘り、磨き上げていく最終ステップ

生まれた234ものアイデアの中から参加者は、3つの選択基準をもとにそれぞれアイデアを選択していきます。ある参加者は「ビジネスコンテストで取り組んだアイデアに再チャレンジする」と意欲を見せる一方、「アイデアは選んだものの、事業化のイメージが湧かない」と悩む声も聞かれました。
次に、BDS(ビジネスデザインスプリント®)の手法を用いて、アイデアの具体化に取り組みます。参加者たちは「儲かりそうか」「ウケそうか」「仕組み化できるか」という3つの問いに答えながら、自身のアイデアを磨いていきました。サービス名やキャッチコピー、ターゲット層、提供するサービスの内容など、具体的な要素を書き出していく過程で、「マネタイズを考えると手が止まってしまう」といった課題に直面する参加者もいました。
さらに、プロトタイプ作成に向けて、ユーザー像の具体化とサービスイメージの深掘りを行いました。架空の人物(ペルソナ)を設定することで、サービスの解像度を高目ようと試みますが、「ユーザー像が複数ある場合の優先順位付け」に悩む声もありましたが、運営メンバーからの質問を通じて、アイデアの解像度が高まっていく様子が見られました。

1日目の終わりに

最後に、各参加者がアイデアを発表。自身の職業や経験に基づいたリアルな課題解決策や、業界の構造や慣習を踏まえたアイデアなど、多様な提案が行われました。発表者の熱量ある説明に、他の参加者たちも興味津々で質問を投げかけ、さらなる発展の可能性を探りました。
ワークショップを通じて、ポストイット1枚から始まったアイデアが、具体的な機能やターゲットを持つビジネスプランへと発展していく過程が見られました。参加者たちは、他者からのフィードバックや新たな視点を取り入れることで、アイデアをより洗練させていきました。

2日目:アイデアから形へ、プロトタイプ開発の実践

2日目は、参加者たちがアイデアを具体的な形にする「プロトタイプ作成」に挑戦、1つの事業アイデアをチーム一丸となり形にしていきます。このプロセスを通じて、参加者たちは事業化へのさらなる一歩を踏み出します。

ペルソナの具体化

参加者たちは、デザインツール「Figma」を使用し、まずはペルソナとコンセプトの設定から取り組みました。4人1組のチームで協力しながら、ペルソナの特徴やペイン(課題)、ゲイン(得られる価値)を詳細に検討。この過程で、「ゲインまでしっかり考えるのはなぜ?」といった質問も上がり、参加者たちの理解を深めていきました。

サービスの流れやキーワードなど骨子を決めていく

サービス利用の流れを考える段階では、「目的を考える」ことの意味や、ユーザーをゴールに導く行動設計に苦心する様子が見られました。競合サービスの調査を通じて機能を選定する過程では、「削ぎ落とす」作業の難しさに直面しながらも、慎重に検討を重ねていきました。キーワードや色の選択では、「色によってユーザーに与える影響」について熱心な議論が交わされました。ある参加者は、当初イメージしていた紫から、与えたい印象を考慮してオレンジに変更するなど、細部にまでこだわりを見せました。機能やアクションをデザインに落とし込む作業では、「この年代の方により魅力的に伝えるためにはどんなフォントがいいんだろう?」といった細部への配慮も見られました。

発表とフィードバック

最終セッションでは、各チームが完成させたデザインプロトタイプを全体に発表しました。直感的な文字でしか描けなかった機能も、デザインを通じて生き生きと表現され、別観点からの利用シーンの想像を広げるようになりました。サービスを利用するペルソナの年代に対応したUIを考慮したプロトタイプは、ユーザーの具体的な行動まで想像させるものとなりました。例えば、高齢者を対象にしたプロトタイプでは、シンプルで視認性の高いデザインが選ばれ、若年層向けのサービスでは、インタラクティブでカラフルな要素が取り入れられるなど、対象ユーザーごとの配慮が徹底されていました。
参加者からは「Figmaは難しかった!デザイナーってすごい!」「自分のアイデアがデザインの力で形になる過程を体感できた」「チームの団結力も高まり、楽しく作業できた」といった感想が聞かれました。

終わりに

2日間のワークショップは、アイデアを具体的な形にする過程を体験する貴重な機会となり、参加者たちにとって「学んで終わり」ではない、実践的で有意義な学びの場となったことでしょう。デザインの力を借りてアイデアを形にする過程を通じて、参加者たちは事業化への道筋をより明確に描くことができたようです。
NTTデータとRelicによる新規事業創出ワークショップ「Business Design Sprint Prototyping Camp™」はいずれの参加者からも「学びが多く、実践的な内容だった」と声が寄せられました。
ワークショップを企画した横浜未来機構の亀若さんに2日間を振り返ってもらいました。

亀若さん「参加者の皆様は意欲高くワークショップに取り組んでいただき、初対面同士でも積極的にコミュニケーションをとられていたので、主催者としては安心いたしました。皆様Figmaを扱うのは初めての方がほとんどでしたが、Relicの皆様の手厚いサポートもあり、見る見るうちに上達して、最後には各チーム素晴らしいプロトタイプを作成されました。今回のワークショップをきっかけに、新しいビジネス・事業・取組が生まれることを大いに期待しています。この取組が今後の「横浜発イノベーション」の一助になれると幸いです。」

<お問い合わせ>

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https://go.nttdata.com/l/547422/2024-02-06/8wtdh1

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