「未来・地域・いま」を繋げる
社会環境インパクト可視化ワークショップ
NTTデータ 社会基盤ソリューション事業本部 グループ事業統括部
NTTデータ地域会社が社員と共に
描き始めた地域と会社の未来設計図
NTTデータグループは「地域×サステナビリティ」の推進にあたり、2024年度から全国の地域会社向けに「サステナビリティ事業推進キャラバン」を、地域会社一社に絞って「社会環境インパクト可視化WS(ワークショップ)」を実施しています。今回は取り組みの全体像や、NTTデータ北海道で行っている「社会環境インパクト可視化WS」の様子について、社員のインタビューとともにお届けします。

NTTデータ
公共社会基盤ソリューション事業本部
グループ事業統括部
事業管理担当
部長
室住 篤子
NTTデータ地域会社と共に目指す
サステナビリティ推進
テクノロジーの発展やコロナ禍の社会変化によりビジネスにおけるサステナビリティの位置づけが変化してきています。NTTデータグループでは、今までは経営層やコーポレート部門が中心となりグローバル寄りの目線でサステナビリティを推進してきました。しかし、日本全体の社会課題の解決や環境への貢献に取り組むためには、グループ全社・全社員が一丸となってサステナビリティ推進に取り組むことが重要であり、地域に根差すNTTデータ地域グループ会社のサステナビリティ推進をサポートすることが我々グループ事業統括部の大きな役割となっています。
そこで2024年度よりグループ事業統括部では、NTTデータ地域グループ会社とサステナビリティや地域社会活性化の軸で対話をし、会社の実情や目指す方向に合わせた学びを提供する「サステナビリティ事業推進キャラバン」を開始しました。事前の対話の中で、会社によって浸透度に濃淡があることや、多くの現場社員にとって「社会インパクト」という言葉自体が遠いものであることが分かりました。これは逆に言えば、サステナビリティを知る機会があれば一気に理解が深まり、変化を生み出せる可能性があるということでもあります。すでに実施した会社で成果を感じられていることから、2025年度も内容やサポートの精度を高めながら継続していく方針です。

関西に続き新たに北海道でも実施
「社会環境インパクト可視化WS」
また、個社向けの「社会環境インパクト可視化WS」も開始しました。これは、日々お客様のために業務に邁進する中で社員が意識しづらい「自分たちのビジネスがどのように社会や環境に貢献しているのか」を可視化し、社員をエンパワーメントしていくと共にお客様に価値提供できるものをアウトプットしていくWSになります。社会インパクト軸での社内外への価値の訴求による企業の認知度向上やブランディング向上も期待されます。また、営業や開発などの職種が異なる社員が、公共、金融、法人などの事業分野を越えて一緒にディスカッションをすることで、新しい視点の獲得や横連携を深められるのも重要なポイントです。
2023年度にトライアルとしてNTTデータ関西で実施し、自治体向けに提供している自社ソリューションを起点とし、インパクト指標や測定方法を策定していきました。今回は2社目としてNTTデータ北海道となります。この2社のWSには大きな違いがあり、NTTデータ北海道のWSではソリューション起点ではなく、事業を通じて社会を豊かにしてきた関係性を可視化するという特徴があります。「自分の業務・自分たちの事業が地域に貢献できているのだ」という実感を得た上で、社員一人ひとりがこれまで以上に自信を持って生き生きと働き、社会・未来軸での思考に変化すること、仲間に愛される「会社組織」と地域・未来が歓迎する事業の芽が育つ「組織の⼟壌づくり」を目指しています。

ほぼ初対面同士で
未来の話をする面白さと可能性
今回のWSは、自ら参加を希望した人もいれば、受け身の状態で参加した人もいました。モチベーションも課題意識も最初はバラバラで、そもそも一体何の話しをすればいいのか、不安もあったと思います。同じ会社とは言えこれまであまり言葉を交わしたことがない、いわば初対面同士で「社会インパクト」を切り口に日々の業務や会社の在り方の話をするという試みを行ったため当初は戸惑ったかもしれませんが、今では確実にこれまでにない共通認識で繫がっています。新しい絆といっては大げさかも知れませんが、懇親会や飲み会などとは違い、あくまで業務や事業について真剣に、でも自由闊達に議論する、という場はとても刺激的で有意義な時間を過ごしているのではないかと感じています。
それぞれの事業部でお客様への貢献とプロジェクトの収益化に真摯に向き合う日々から離れて、地域の未来を想像し、会社の存在意義や事業活動・企業活動を通じた貢献について考えを深めるために「2040年の北海道ってどうなっている?」と問いかけられても多くの人は考えてみたことがないし、何から話していいのか分からない。けれど、「空飛ぶクルマがすでにあるかもしれなよね」という一言から、みんなが一斉に考え始めて活発に意見を交わすことができる。チームワークが生まれて、緊張していた若手社員の表情が和らぎ伸び伸びとプレゼンテーションができる。こういった変化をまさに見たかったですし、自ずと事業においても思考や行動が変わるという期待感でワクワクしています。

会社の未来を創る
具体的なアクションにつなげてほしい
これまでのWSを振り返ると、1回目は「だれ」とつながり「どんな変化」を⽣みだせているのかといった今生み出せている価値を意識し、2回目、3回目では北海道の未来を想像し、⼈々や社会から求められる役割を自分たちの事業を通じて考え、楽しみながら議論を発散させてきました。ここから4回目、5回目では「NTTデータ北海道として、ほしい未来を生み出す力」を発揮していくきっかけの場になると考えています。
すでに会社の未来を共に創っていこうというメッセージを込めてNTTデータ北海道の中期経営計画(案)も幹部からインプットされており、参加社員一人ひとりからどのように「データ北海道がデータ北海道であるために」や「データ北海道の存在意義」が語られるのか楽しみです。そして、WS後に有志が集うワーキングなど具体的なアクションが始まることを期待しています。もちろん、新しい事業やソリューションは簡単に生み出せるものではありません。それでも、挑戦と失敗をしなければ決して生まれないのです。社員の積極的な行動を後押しできるよう、グループ事業統括部としても環境整備やサポートを行っていきたいと思います。
課題先進国と言われる日本ですが、「社会インパクト」という観点でNTTデータ地域会社が自分たちの存在意義や社会課題との関係性を認識することで、愛する地域の「実現したい幸せな光景」のために一丸となって前進し、地域の未来を変えていく――「社会環境インパクト可視化WS」がそんなきっかけになればうれしいです。

NTTデータ北海道の社員と共にWSに参加してみて
全5回のWSのうち、私も1回目からチームの一員として参加しています。1人の発言から一気に議論が広がったり、最初は難しかった中長期的な視点でのアイデアが次々に出てきたりなど、参加社員の考え方がどんどん柔軟になり、意識が点から線へ、そして面へ広がっていると実感しています。今回WSに参加している20人が各事業部に戻り、WSで吸収したものを周りの社員に積極的に伝え、NTTデータ北海道の未来を創る原動力として輝く、そんな姿が見られたら最高ですね。

社会環境インパクト可視化WS
「ほしい未来を生み出す力」を高める
「社会環境インパクト可視化WS」は、自社のビジネスが、どのように社会や環境に貢献しているのかを可視化するワークショップです。NTTデータ北海道では、地域に愛着を持つ20人の社員が、地域とのつながりを手がかりに「社会インパクト」を理解し、「自分の住む地域がどんなふうになってほしいか」という問いをきっかけに未来を想像し、会社の存在意義や事業活動・企業活動を通じた貢献について考えを深めていきます。
WSの流れ(NTTデータ北海道の場合)
01
理解する(1回目)
- 社会的インパクトを理解するレクチャー
- ステークホルダーを可視化するワーク
- ステークホルダーの「幸せな物語(事例)」を収集するアンケート作成
02
言葉にする(2~4回目)
- ステークホルダーの幸せな状態の言語化
- 2040年の北海道を想像するレクチャー
- NTTデータ北海道の中期経営計画(案)のインプット
- 今後求められる役割や存在意義の言語化
03
具体化する(5回目)
- 企業組織の存在意義の最終的な言語化
- 事業力に変える具体的な活かし方の検討
- 世代や役職を越えた気づきや学びの共有
1回目 開催済
社会的インパクトの理解を深める
変化を生み出したい相手について考える
「社会的インパクト」という言葉の定義について学び、「価値の流れ」という視点で事業を捉えます。参加社員は、自身の担当領域以外にも視野を広げ、つながりに着目しながら想像を膨らませていきます。そして、NTTデータ北海道の事業活動によって生み出される「直接的結果」だけでなく、短期・長期の変化を含めた「社会的インパクト」に目を向けます。
2回目 開催済
すでに起こせているインパクトを実感する
2040年の「北海道の未来」を想像する
すでに生み出せているインパクトについて、「誰が・何が(主語)」「どうなっている(状態)」という「幸せな物語」を話し、全体で共有します。参加社員は、自身が関わることで生まれた価値を実感していきます。そして、NTTデータ北海道の中期経営計画(案)について、「2040年の北海道はどうなるのか」「私たちに求められる役割はどのように変化するのか」という視点で考えます。
3回目 開催済
ITの力でうみだせるワクワクする未来を想像する
2040年の北海道で考えられる地域の変化や課題を想像し、食・農業・観光・移動交通の各テーマで、ワクワクする未来と、ITの力があることで「誰が/何が」「何をできるようになった/どんな状態になれたか」についてグループディスカッションを行い、チームごとに発表します。ゴールを意識せず、自由に発散していきます。






4回目 開催予定
幸せな未来・光景を実現する打ち手を考える
3回目の発表を踏まえ、地域の変化や課題の解像度を高めながら、NTTデータ北海道の技術や資産を生かした打ち手について、さらにディスカッションをしていきます。
5回目 開催予定
事業を前に進める力に変える
4回目までに整理されたNTTデータ北海道が生み出してきた「社会インパクト」、これから生み出したい「社会インパクト」をもとに、社会起点での事業開発・推進について具体化をしていきます。
「社会インパクト」の可視化を通じて
自分の仕事や会社を見つめ直す
NTTデータ北海道の「社会環境インパクト可視化WS」は、2025年1月17日に3回目を開催しました。NTTデータ北海道の社員2人に、これまのWSを通じて得られた気づきやマインドの変化、NTTデータ北海道の提供価値についての考えを聞きました。

NTTデータ北海道
金融ビジネス事業部
金融システム部
主任
澁谷 美沙稀

NTTデータ北海道
基盤ビジネス事業部
基盤システム部
横山 円香
WS参加前は、想像できていなかった
「社会インパクト」
澁谷:保険会社様が使用されている帳票の電子化案件などにも携わってきたので、業務を通じてサステナビリティを意識する場面はありました。ですが、「社会インパクト」を具体的に想像できていたかというとそんなことはなく、難しそうなWSだなと思いました。一方で、様々な部署・職種の方が参加されると聞き、人との関わりから様々なことを学べるのではないかという期待がありました。
横山:私も「社会環境インパクト可視化WS」と聞いても研修内容がイメージできず、不安な気持ちでいっぱいでした。それでも、入社してから2年近く業務に従事する中でお客様のお役に立てているという手応えはあるものの、私の入社動機である「北海道への貢献」ができているという実感がなかったので、WSを通じて改めて考えてみたいと思いました。

事業を通じた「つながり」に
気づけた1回目
横山:1回目では、自分たちの業務にどのような人たちが関わっているのかを可視化するグループワークを行いました。私の場合、相対する担当部署の方だけでなく、システムを使う職員の方がいて、その職員の方が地域貢献性の高い仕事をしていて……とつながりを辿っていくことで、担当業務を通じて実は北海道に貢献できているのだと気づき、1回目からうれしい驚きがありました。
澁谷:最初に、「虫の目で、すでにある価値を見つめる」「鳥の目で、未来や社会が求める役割を想像する」という視点のお話を聞いて、視点を変えてみると自分の担当業務も今まで意識してこなかったつながりや社会貢献性があるのかもしれないと、興味が湧きました。また、ほかの事業部に所属するチームメンバーの方の話を聞きながら、業務内容や仕事の進め方、仕事で感じる価値の違いを知ると同時に、NTTデータ北海道の事業の幅と社会貢献度の高さを再認識することができました。

「頑張る理由」を増やせた2回目、
「ITの可能性」を感じた3回目
横山:2回目で印象的だったのが、自分の業務を通じて何をうれしいと感じるのかを考えるグループワークです。私は「お客様が喜んでくれること」でしたが、自分の開発したシステムが評価されること、システムを通じてお客様の課題が解決できることなど、いろいろな考え方があると知り、視点を上げることで頑張る理由を増やせたように思います。
澁谷:3回目では、食・農業・観光・移動交通の各テーマに分かれ、NTTデータ北海道が持つITの力で生み出せるワクワクする未来について話し合いました。私は観光チームだったのですが、普段は考えることのない分野にもかかわらず、ITの力を活用するという観点でアイデアがポンポン浮かんできたのです。日々の業務でシステム的な思考を培えているのだと実感できましたし、新しいものを生み出すプロセスが純粋に楽しかったです。

「NTTデータ北海道の未来」を
一緒に考えていくという意識の芽生え
澁谷:これまでの3回のWSを通じて、「会社の未来」は私たちが一緒に考えていくものであるという大きな気づきがありました。WS終了後も、自分の部署や担当業務に閉じることなく、「NTTデータ北海道がどうあるべきか」という思考を持ち続けたいと思います。また、人々が日々生きていくということに目を向けること、ライフスタイルや生活環境の変化に対してアプローチしていくこともサステナビリティにつながると感じられましたので、そういった目線でITの力を活かしたアプローチをしていきたいです。
NTTデータ北海道の強みは、北海道に根差しているということです。事業活動を通じてだけでなく、社員が北海道で生活しているからこそ気づける地域課題や解決のヒントがあるはずです。それらを生かし、地域の皆さんの生活がより豊かになるよう、ITの力で答えを導き出し提供していく、それがNTTデータ北海道として果たすべき役割だと今は感じます。
横山:最初に「社会インパクト」という言葉を聞いたときには、すごく壮大なことを期待されていると思いましたが、私が今取り組んでいる業務もサステナビリティにつながっているのだと認識が変わりました。そして、「未来のことを考えてみてください」という場で、想像以上に発言することができ自信がつきました。
北海道にはたくさんの魅力があり、課題もあります。ITの力によって、もっと多くの人々に魅力を届けていく、課題に真っ直ぐ向き合い解決策を提供していく、そのどちらも重要なのだと思います。「北海道に貢献したい」という初心を叶えるためにも、NTTデータ北海道の社員として何をするべきかを考え続けていきたいです。
- ※この記事は、2025年1月末時点の情報・取材をもとに作成しています

