1.必要な情報が探せない
突然ですが、過去の資料を探す場合どのように検索していますか。
参照頻度の高い資料であれば、ショートカットを作ったり、知識や記憶を頼りにアクセスしたり、それほど時間をかけずに目的の資料が探せるかと思います。
一方、前任者が作成した資料や上司から曖昧な依頼を受けた場合(「先月の会議で課長が説明していたあのプロジェクト計画の資料探して・・」など)はどうでしょうか。資料名そのものが分かるケースはほとんどなく、思い当たるキーワードから検索したり、人に聞いたり、目的の情報へのアクセスに苦労していないでしょうか。
結果的に検索できず、過去作成済みの似たような資料を一から作ったことや、過去の検討状況が確認できないまま業務を進めた経験がある方も少なくないのではと思います。
では、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
2.データはどうやって生まれるのか
前述のデータアクセスに関する問題は、データ発生のプロセスに起因するものと考えています。
当初から検索・活用を見越して、あらゆるデータが作られていれば前述の課題は発生しないかもしれません。しかし日々の業務を思い返していただくと、後々の検索・活用を見越し、あらゆるデータを整合の取れた形で作ることは極めて困難であると想像がつくかと思います。多くの場合、必要なタイミングで、必要な人が、必要な観点でデータ化しています。その結果、管理方法の違いや表記揺れの問題に直面し、意味的には同一であってもキーワードが異なるために検索できないケースや、似たような情報が社内で散在しているといった状況が起きているものと捉えています。実際に、必要な情報が探せずに困っているというお客様のお声は大変多く伺います。
3.理想的な検索・データ管理とは
このような課題に対して、我々は最新の技術を活用し以下のようなアプローチをとっています。
- データ形式が異なるものもあるがままに一元管理
- データに業務的な意味や知識情報を付与する
- 意味的に等しい情報を関連づける
つまり人間の知識や暗黙知を機械に取込んだ上でのデータ管理を実現しています。
上記のアプローチの結果、ファイル形式やフォーマットが異なっていても、横断的に情報へアクセスすることが可能となり、また、キーワードが一致せずとも、意味的に等しいデータを含む意図理解検索が実現できます。このようなデータ管理をすることで、情報検索に留まらず、様々な分析やサジェストなどへの活用も可能となります。
図1:意図理解検索
4.知りたい軸で360度可視化「Anything360°」
キーワード一致ではなく、意味での検索が可能となることで、知りたい軸であらゆる情報へ網羅的にアクセスすることが可能となり、結果として見たい情報を中心とした360°Viewが実現できます。
図2:Anything360°View
顧客情報を例にとると、チャネル横断でのお客様との接点履歴が把握できるようになり、より適切なマーケティング施策の検討が可能となります。技術情報に関しては、ある技術を取り巻く社内情報について関連性の可視化が可能となり、技術を軸とした影響調査が網羅的に行えるようになるなど、高度なナレッジマネジメントが実現できます。
お客様社内に蓄積された貴重な情報資産を最大限活用し、その結果業務の効率化に留まらず、新たな価値創発につなげることもできるようになるのです。
NTTデータでは、お客様のデータ活用に関する課題に対し、NoSQL DBやSemantic、AI等の最新の技術を活用し、試行利用から本格導入まで一気通貫でのサービスを提供しております。(※1)
「NTT DATA REAL INTELLIGENCE with Agility」サイト:https://abler.nttdata.com/