1.NTTデータのクラウド人材
3大メガクラウドといえばアマゾンウェブサービス、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(以下それぞれAWS、Azure、GCPと記載)ですが、NTTデータにおける各クラウドに対応するための取り組みについては知らない方も多いのではないでしょうか。そこで、クラウド⼈材の育成⽅針やExpert⼈材の定義、トレーニングやセミナーといった 育成のための取り組みを紹介します
クラウド人材の育成方針
NTTデータでは、一つのクラウドを極めたExpert人材と、複数クラウドに精通するマルチクラウド人材の両方を増やすアプローチをとっています(図1)。現状(2020年09月末時点)のクラウド人材数(図2)は、AWSが1,518人、Azureが1,109人、GCPが104人となります。FY20は1,700人を目標としており、FY22までには国内3,000人、グローバル1万人を目指します。
図1:NTTデータのクラウド戦略におけるクラウド人材の育成
図2:AWS、Azure、GCPクラウド人材数
Expert人材とは
AWSであればAPN AmbassadorやAPN AWS Top Engineers、AzureであればMVPといったクラウドベンダーの認定を取得した人のことをExpert人材と呼びます。
AWSのExpert⼈材として、2020年のAPN Ambassador(卓越した技術⼒を持ち、情報発信を⾏うエ キスパートとしてAWSが認定)は2⼈、APN AWS Top Engineers(AWSに関する社外への情報発信や社内への普及推進、APN認定プログラム取得への貢献、AWS認定取得数などをもとにAWSが認定)には7人が選出され、国内企業としては3番目に多い人数となります。(※)
トレーニング、セミナー
NTTデータ独自のプログラムを取り入れる、各ベンダーと共同で育成プログラムを開発する以外にも、レベルに合わせて幅広く施策を展開しています。また、例えばAWS(図3)のように、トップ技術者による指導を受けられる実践的な内容もあります。 また、トレーニングの一環として様々なクラウドベンダーから最新情報を紹介する“Cloud Tech Journey”と呼ばれる社内セミナーが定期的に開催されており、2019年10⽉から1年間で26回開催され、社内から約2,000⼈が参加しています。
図3:AWSのトレーニングメニュー
2.Cloud Architect Community(CAC)の活動
Cloud Architect Community(CAC)はNTTデータ全体としてのクラウド対応力強化・向上を目的としたクラウド技術者同士の「つながり」です。CACメンバはCAC活動を通じて技術的な成⾧、スキルアップを実現し、さらには「NTTデータのクラウドビジネスの中核を担う人材」として各分野組織のクラウド案件を技術面で支える存在となります。
また、CACではメンバがクラウドエキスパートとして社内外に認知されることを活動目的の一つに掲げています。前述したExert人材に記載の、AWSであればAPN AmbassadorやAPN AWS Top Engineers、AzureであればMVPといったベンダー認定を取得することを目標としています。
図4:Cloud Architect Community(CAC)活動イメージ
3.まとめ
AWSだけではなく、Azure、GCPといった3大メガクラウドそれぞれに対して、資格取得に関連する社内トレーニング拡充、クラウド技術者同士の情報共有の場を設けるといった取り組みを行い、NTTデータは更なるクラウド対応力の強化・向上を目指します。