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2020.10.5業界トレンド/展望

NTTD×Salesforceセミナーレポート ―デジタル店舗における新しい顧客体験とコミュニケーション

2020年9月28日(月)、「デジタル店舗における新しい顧客体験とコミュニケーション」と題し、セールスフォース・ドットコム社(以下Salesforce社)と合同でオンラインセミナーを開催しました。流通・小売業のデジタルトレンドから読み解く未来の購買体験から、それを実現するNTTデータとSalesforce社のDX変革ソリューションまで、盛りだくさんの内容で、多くの方に視聴いただきました。この記事では、セミナーの内容をぎゅっと凝縮してお伝えします!

NTTデータのマーケティングDXメディア『デジマイズム』に掲載されていた記事から、新規事業やデジタルマーケティング、DXに携わるみなさまの課題解決のヒントになる情報を発信します。

喫緊の課題となったDXに取り組む流通・小売業のヒントに

まず、本セミナー開催の背景を簡単にご紹介します。

みなさまご存知のとおり、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスによって、私たちの生活は大きく変化しました。消費者の非接触志向が高まった結果、ネットスーパーの利用頻度やSNSの利用時間が増えるなど、複数のオンラインチャネルにおいて、その利用が増えている状況です。そうした消費者の変化への対応が流通・小売業に求められる一方、IoT技術やAI/ロボティクスといったテクノロジーが進化してきたことにより、店舗も含めたチャネル融合の準備が整ってきました。

こうしてチャネルを跨いだ“売り方”の多様化がさらに進む中、流通・小売業にとって、DXは早急に対処すべき現実課題となっています。今回のセミナーでは、DXに取り組む流通・小売業のみなさまのヒントとなるように、顧客接点にまつわる数々のソリューションを持つSalesforce社とNTTデータの融合で生まれる顧客体験の変化、未来の購買体験をご紹介しました。

小売業界で進む“売り方”の多様化と未来の購買体験

第一部では、『小売業界のデジタルトレンドと未来の購買体験』と題し、小売業界のテクノロジートレンドから読み解く、アフターコロナに求められる購買体験、そして今後想定される未来の購買体験について、当社のデジタルマーケティング領域を牽引する内藤さんからご紹介しました。

内藤さん

講演はまず、今後の売り方の多様化を理解するための土台として、コロナ禍の消費者、小売業、テクノロジーの変化を基に、以下2軸で整理するところから始まりました。

・非接触に加え、便利・時短といった「機能的価値」を追求する売り方
・非接触でありながらも、納得感や共感といった「情緒的価値」を追求する売り方

そのうえで、近年の小売業界で生まれる、デジタル技術や新しいビジネスモデルを駆使したトレンドを踏まえ、売り方の多様化に備えるために押さえるべきテーマとして、以下の5つが挙げられると論じました。

① Contactless 非接触のコミュニケーション
② Speedy 買い物時間の短縮
③ Serendipitous 思いがけない商品との出会い
④ Personalized 自分に合った商品やサービス
⑤ Storytelling 世界観の伝達

機能的価値と情緒的価値

そして、①②は「機能的価値」、③④⑤は「情緒的価値」に当てはまるとしたうえで、「機能的価値と情緒的価値を組み合わせることで、独自の体験価値が創出されます。また、『自社の存在意義(思想・文化)に直結する体験』を中心に、カスタマージャーニーを設計することが大事ではないでしょうか。」との考えをお伝えしました。

最後に、NTTデータが考える未来の小売業の体験を紹介し、第一部を締めくくりました。

「例えば、スーパー/ホームセンターでは、徹底したフリクションレスや、お客さまの期待に応える楽しめるためになる買い物が広がるでしょう。特に後者は、店内回遊時のオススメ商品表示など、情緒的価値をくすぐる生活者向けのエクスペリエンスといえます。一方で、購買状況のリアルタイム把握によるオペレーション指示やロボティクスによる人手の代替は、従業員のエクスペリエンスを高めます。つまり、未来の小売業においては、お客さま・従業員双方のエクスペリエンスを高めるような世界観をめざすべきと考えます。」(内藤さん)

NTTデータ x Salesforceで実現するシームレスな購買体験

第二部は、『NTTデータ x Salesforceで実現する世界観』がテーマです。第一部で紹介したような未来の購買体験が、実際にNTTデータとSalesforce社の最新ソリューションでどのように実現できるのか。具体的なカスタマージャーニーに沿って追体験できる内容で、名取さんがお伝えしました。

名取さん

この記事では、2つあった具体例のうち、日曜大工を趣味とする50代男性「Mさん」をペルソナ設定し、ホームセンター「Cマート」を舞台にしたカスタマージャーニーを紹介します。この例には、Salesforce社のMarketing CloudService CloudCommerce Cloudと、NTTデータのミツケッタ、アバター遠隔接客といったソリューションが登場します。

ペルソナ設定

ベランダにBBQ用のウッドデッキを作りたいと思い立ったMさんは、のこぎりについてオンラインストアで検索します。オンラインストアからは、店舗のデジタルマップや商品位置も確認でき、最寄りの店舗に在庫があることを確認したMさんは、次の休日に来店することを決めます。

いざ、MさんがCマートに到着すると、Mさんの来店はスマートフォンで検知され、デジタルマップと商品情報がMさんに届きました。おかげで迷うことなく売り場に着いたMさんは、アバター(サイネージ)を通じた商品知識が豊富なプロによる接客や、次世代二次元コードから確認できる併売情報、販促情報により、のこぎり以外にもウッドデッキに必要な塗料やニスを買うことができました。

家に帰ったMさんのもとには、のこぎりのメンテナンス方法を紹介するメールが届き、商品に不具合があった際にはAIによる問い合わせができることもわかりました。手厚いアフターフォローにより、Mさんは長く商品を利用できそうだと満足感を得ることができました。

カスタマージャーニー

「第一部で紹介した『機能的価値』『情緒的価値』の観点から見ると、広い店内や省人化された店舗でも、お客さまが自力でストレスなく買い物できるのが機能的価値といえるでしょう。一方、情緒的価値には、専門的な商材でもお客さまの商品選びのサポートができることや、アフターケアでお客さまとの信頼関係を構築する仕組みが当てはまります。お客さまの購買データをリアルとオンラインで共有することで、双方の断絶を感じさせないシームレスな体験を実現できます。」(名取さん)

新しい購買体験を支えるNTTデータのソリューション

第三部では、第二部で紹介した購買体験を実現するソリューションの詳細と最新情報を、『NTTデータの取り組み紹介』として、神山さん、藤川さんの2人がお届けしました。

神山さん

まず、神山さんから流通・小売業向けに提供する、従業員・お客さまの行動・意識を変革するソリューションとして、レジ無しデジタル店舗「Catch&Go」、サイネージを使った「アバター遠隔接客」、次世代二次元コードを使った「ミツケッタ」の3つを紹介しました。

Catch&Go」、「アバター遠隔接客」については、デジマイズム内の紹介記事もありますので、是非こちらもご覧ください。

レジ無しデジタル店舗Catch&Go™が描く、With/Afterコロナ時代の店舗モデル
https://www.nttdata.com/jp/ja/trends/data-insight/2020/091790

東急ハンズさまが描くデジタル店舗の近未来 ―アバター遠隔接客によるお客さまコミュケーション変革
https://www.nttdata.com/jp/ja/trends/data-insight/2020/061890

「ミツケッタ」は、二次元コードを同時に200個も読み取ることができる次世代技術を使って、商品探索や商品の詳細情報を提供することが可能なソリューションです。第二部のカスタマージャーニーにも登場したように、人との接触を避けたいコロナ禍において、店内での商品探索が非常に簡便に行えます。また、ECでは当たり前となっているレコメンドや協調フィルタリングを店頭で行えるため、クロスセルやアップセルを組み合わせた販売促進も期待できます。

「これらタッチポイントのソリューションを用いて、そこで取得できる行動導線やお客さまとのコミュニケーションデータを、マーケティングオートメーションの仕組みと連携させることで、新たな顧客理解に基づくマーケティングを実現します。」(神山さん)

続いて、データ活用領域のソリューションとして、次世代ポイント・会員管理ソリューション「CAFIS Explorer」と「カスタマーサクセス業務支援」、そしてNTTデータのSalesforce製品導入実績について、藤川さんから紹介しました。

藤川さん

CAFIS Explorer」についても、デジマイズム内で紹介した記事がありますので、是非ご覧ください。

OMO時代に顧客エンゲージメントを向上させるポイントサービス・顧客管理のあり方とは?
https://www.nttdata.com/jp/ja/trends/data-insight/2020/012191

「カスタマーサクセス業務支援」について、まずカスタマーサクセス業務の定義として「どのようなお客さまがどれだけ商品を購入し、いくら使っているのかを知り、そのお客さまのための成功体験を作るという顧客戦略に基づき、顧客体験を改善し続け、事業成長に繋げていく業務です」と藤川さんは説明しました。そのうえで、NTTデータは、昨年度グループに加わったネットイヤーグループとともに、顧客軸の戦略に基づいて、顧客エンゲージメントと売り上げ向上の両方を成立させるサービスを提供していることを紹介しました。

そして、NTTデータのSalesforce製品導入実績として、国内初となるSalesforce3製品を導入した大型マルチクラウド案件や、Salesforce製品の導入から既存システムとの連携開発、導入後のサポートまで提供した事例を紹介しました。

藤川さんは、「NTTデータは、Salesforce社のソリューションをはじめ、デジタル店舗における新しい購買体験を支えるソリューション群、ノウハウを多数保有しています。これらを組み合わせることで、見込み顧客の獲得から、導入後のカスタマーサクセスの実現まで一気通貫で提供します。」とセミナーを締めくくりました。

DX変革ソリューションについてお気軽にご相談を!

今回のセミナーでは、流通・小売業のデジタルトレンドと未来の購買体験、それを実現するNTTデータとSalesforce社のDX変革ソリューションを紹介しました。このセミナーが、顧客を起点とし、深い顧客理解に基づいた、新しい顧客体験とコミュニケーションのあり方について、DXに取り組む流通・小売業のみなさまのヒントとなれば幸いです。今回ご紹介したソリューションにご興味がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

NTTデータは、セールスフォース・ドットコム社のPartner Awardに2年連続受賞しているリーディングパートナーです。安心・安定のコンサルティングから開発・定着化支援まで一気通貫で、お客様のデジタルトランスフォーメーションを実現します。詳しくはこちらをご覧ください。

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https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/salesforce/

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